ウィドド大統領の政策継承へ
インドネシアの大統領選挙で14日に投票が行われ、元国防大臣プラボウォ・スビアント氏が、非公式の集計で過半数の票を獲得し、事実上の勝利宣言を行った。これにより、同国の暗号資産(仮想通貨)産業にとってもポジティブな影響をもたらす可能性がある。
プラボウォ氏は、現職ジョコ・ウィドド大統領の政策を継承していく姿勢を示している。ウィドド大統領は仮想通貨に積極的な政策を実施してきた。
インドネシアの大統領選では、大統領と副大統領のペアが国民によって選ばれる形式を取っている。
プラボウォ氏とペアになる副大統領は、現大統領の長男であるギブラン・ラカブミン・ラカ氏だ。ギブラン氏は、AI(人工知能)や仮想通貨、ブロックチェーンの専門家育成を公約として唱えている。
プラボウォ氏とギブラン氏のペアは支持率の高い現職ジョコ大統領が推す候補となったため、投票前から支持を広げていた形だ。
プラボウォ氏は、選挙キャンペーン中、脱税と闘うために、政府が株式や仮想通貨トレーダーの税務の監督を強化すると述べた。
このペアが率いる政権では、ブロックチェーンや仮想通貨について産業育成と規制の両面が進められる可能性を窺わせるものだ。
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ブロックチェーンとは
ネットワーク上にある複数の端末同士を直接接続して、分散的に情報を記録・管理するデータベース(台帳)またはその技術を指す。一定量のデータをひとまとめ(ブロック)にして、それをつないで(チェーン)時系列に情報を記録していくことから、ブロックチェーンと呼ばれる。ネットワーク参加者がデータを共有し、相互にやりとりを監視することで、透明性と信頼性が担保される。
▶️仮想通貨用語集
正式結果は来月発表
独立系世論調査会社によると、大統領選ではアニエス・バスウェダン前ジャカルタ首都特別州知事とガンジャール・プラノウォ前中部ジャワ州知事がそれぞれ得票率約25%と17%で後を追っていた。
ただ、大統領選の正式な結果が発表されるのは3月中とまだ先だ。プラボウォ氏は支持者に対して、選挙管理委員会からの正式発表を待つよう呼びかけている。
インドネシアの仮想通貨政策
2023年6月時点で、インドネシアには仮想通貨投資家が1,754万人存在した。これは、株式取引所に登録している投資家の数よりも多い。
ウィドド大統領は、この関心を同国の経済を盛り上げるために活用してきた。2022年には貿易省と商品先物取引監督庁(Bappebti)が連携し、インドネシア公式の仮想通貨取引所を立ち上げている。
地元のスタートアップトークンを育成し、世界市場に売り出す計画も進めているところだ。
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