デジタル革命の覇権を狙う
インドネシアの次期大統領選挙における副大統領候補であるギブラン・ラカブミン・ラカ氏が、AI(人工知能)や暗号資産(仮想通貨)、ブロックチェーンの専門家の育成を公約として掲げている。
私たちはブロックチェーンの専門家を養成し、サイバーセキュリティの専門家を養成し、暗号通貨の専門家を養成します。
ジョコ・ウィドド現大統領の長男であるジブラン氏は、10日の政治集会でこのビジョンを明らかにし、技術教育の強化と若者に更なる機会を提供する意向を示した。
この方針は、インドネシアがデジタル革命のリーダーとしての地位を確立するための一環として示された。同国大統領選の候補者が公約として仮想通貨に言及したのはこれが初めて。
インドネシア大統領選選の動向
インドネシアでは来年2月に大統領選挙が予定されており、大統領と副大統領のペアが国民によって直接選ばれる。現職のジョコ・ウィドド氏は憲法により再出馬が不可能なため、彼の支持がどの候補に向かうかが重要な鍵となる。また、「プラボウォ=ギブラン」ペアは、複数の政党による強力な政党連合によって支持されている。
このペアは、支持率の高いジョコ大統領が実質的に推す候補となったため強力なペアになるとみられ、CNNインドネシアの世論調査によれば44%の支持率を集めた。
インドネシアの仮想通貨市場
インドネシアは仮想通貨市場において急速に成長を遂げており、Chainalysisの2023年の世界暗号資産普及指数で世界第7位にランクインしている。国内では仮想通貨が商品(コモディティ)として分類され、貿易省傘下の商品先物取引規制機関(Bappebti)によってその取引が規制されている。
Bappebtiの報告によると、インドネシアには2022年9月時点で約1791万人の仮想通貨投資家がおり、これは株式トレーダーの900万人を大きく上回る数である。2022年の上半期だけで、インドネシア国民による仮想通貨取引額はおよそ14.3億ドルに達した。
2022年7月末には貿易省とBappebtiが連携し、仮想通貨投資家、及び関連プロジェクトの安全性の保証を目指してインドネシア公式の暗号通貨取引所を設立した。
さらに、ウィドド政権は仮想通貨への関心を国内の歳入創出や国際市場への進出につなげようとしている。承認された地元のスタートアップトークンを価値ある商品として育成し、インドネシア産として世界市場に売り出す計画も進めている。
これらの動きは、2023年2月4日に予定されている政治討論会で他の候補者たちにも取り上げられる可能性があり、注目されている。
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*本記事の初期バージョンでは、タイトルに誤解を招く表現が含まれていました。読者の正確な理解を促すため、タイトルを変更いたしました。ご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます。