ライセンス申請を取り下げ
香港に拠点を置く暗号資産(仮想通貨)取引所HKVAEXは28日、香港証券先物委員会(SFC)へのライセンス申請を取り下げた。このため、今後動きがなければHKVAEXは5月31日までに香港での事業を閉鎖する必要がある。
香港SFCは、仮想通貨取引所に対して2月29日までに運営ライセンスを申請するよう求めていた。この規制に準拠していない取引所が運営を停止する期限を5月31日と設定しているところだ。
2022年に設立されたHKVAEXは、大手仮想通貨取引所バイナンスと関連があるとされる取引所である。昨年10月にライセンス申請する意向を発表した際には、香港のBX Services Limitedの下、バイナンスとは別の事業体として運営していることを明確にした。
ただ、コンテンツ取得のためにバイナンスサーバーを使用するなど、バイナンスと一部のリソースを共有している。
HKVAEXは1月に申請書を提出していたが、約3か月後に撤回した格好だ。ライセンス申請取り下げの理由は明かされていない。監査法人の変更要請や資料不足などが原因ではないかとの見方もある。
The HKVAEX Hong Kong compliant cryptocurrency exchange license applied by Binance's Hong Kong entity BX SERVICES LIMITED has been withdrawn. The reasons for the withdrawal are unclear and may include a request to change the audit company, insufficient materials, etc.…
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) March 29, 2024
なお、2024年になってからはHKVAEX以外の3社も香港でのライセンス申請を取り下げている。グローバルな大手仮想通貨取引所HTX(旧名Huobi)や、BitHarbour、Meexも申請を撤回した。
現在、香港で認可されている仮想通貨取引所はHashKeyとOSLの2つのみである。
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香港で仮想通貨関連の動きが活発化
香港は、2023年6月より個人投資家にも仮想通貨取引を認めた。同時にライセンス制など投資家保護の仕組みを導入し、仮想通貨業界に関連する政策を積極的に打ち出している。
2023年9月にはSFCが認可していなかった仮想通貨取引所JPEXで巨額詐欺があったことを受け、複雑な商品へのアクセス制限など追加の投資家保護策を導入した。
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また、香港金融管理局(HKMA)と金融財務局(FSTB)は2023年12月、共同でステーブルコイン発行企業に対する規制導入について協議書を発行している。主にライセンス制度を提案する形だ。
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さらに、香港SFCは今年の第2四半期(4~6月)に米国に続きビットコイン(BTC)現物ETFを認めることを検討しているとも伝えられている。金融サービス会社VSFGも、SFCにビットコイン現物ETFの申請を行っており、早くて5月のローンチを目指しているところだ。
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ビットコインETFとは
ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。
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