はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米CoinbaseがFinCEN法執行賞を受賞、AML対策と犯罪捜査への貢献

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金融犯罪捜査に貢献

米国財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は、暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbaseが重要な犯罪捜査に貢献したことを認め、「FinCEN Director’s Law Enforcement Award」を授与したことが明らかになった。

この表彰は、FinCENが主催する年間表彰プログラムの一環であり、銀行秘密法(BSA)の報告要件に基づく捜査や起訴に顕著な貢献をした法執行機関や個人を称えるものだ。

銀行秘密法は、1970年に米国で制定された初期のマネーロンダリング対策(AML)規制の一つである。仮想通貨のように匿名性が高い金融システムは、不正行為に悪用されるリスクがあるため、これらの活動を政府に報告することが金融機関に求められている。このような報告は、犯罪捜査やテロ対策において重要な情報源となっている。

FinCEN Director’s Law Enforcement Awardsは、これらの報告を活用して特に成果を挙げた事例を公に認め、他の機関や個人にも同様の努力を促すことを目的としている。

Coinbaseの法務担当最高責任者(CLO)、Paul Grewal氏はこの表彰に対し感謝の意を表明しており、「この表彰が暗号資産セクターの金融犯罪との闘いにおいて重要な役割を担っていることを示している」と述べた。

FinCENからの書簡には、BSA報告に含まれる金融情報が高齢者詐欺からテロリズムに至るまで幅広い犯罪と闘うためにどのように利用されているかが説明されている。金融業界と規制機関のさらなる連携の重要性を強調した。

関連:米コインベース、NY州の当局と和解 コンプライアンス対応に不備

過去にはAML体制の不備から罰金事例も

この表彰は、Coinbaseが過去の過ちを克服し、適切なAML対策を講じた結果である。2023年1月、同社はニューヨーク州の規制当局と和解し、コンプライアンス問題で罰金など合計1億ドルを支払った経緯がある。

Coinbaseは5年間にわたって、取引監視アラートのバックログが蓄積され、AML関連の問題が増加していた。これには、不適切な顧客確認手続き(KYC)、不十分な取引監視システム(TMS)、外国資産管理局(OFAC)スクリーニングプログラムの維持不足などが含まれていた。

状況を改善するため、Coinbaseは約1,100人の請負業者を雇い、10万件を超えるTMSアラートのバックログと14,000件以上のデューデリジェンス強化が必要なケースを処理したが、請負業者のトレーニングが不十分であり、品質保証プロセスも整備されていなかったため、問題はさらに悪化。

2022年5月の監査で、処理されたアラートの半数以上が不合格であり、多数のマネーロンダリング事件が報告されていなかったことが明らかになった。

この結果、Coinbaseは適切なAMLプログラムを確立し、監視するために独立コンサルタントを雇用し、5,000万ドルの罰金を支払い、さらにプログラムの評価に5,000万ドルを費やすことになった。このようにして、Coinbaseは適切なBSA/AMLプログラムの重要性を再認識し、将来的なコンプライアンス違反を防ぐための体制を整えてきた。

関連:控訴裁、仮想通貨取引所コインベースに軍配

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧