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控訴裁、仮想通貨取引所コインベースに軍配

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一部コインベースに有利な見解

米国の控訴裁判所は5日、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースに対する集団訴訟を再開した。裁判所はコインベースに一部有利な見解を示している。

この訴訟は2023年2月、地方裁判所のポール・エンゲルマイヤー判事が原告の訴訟を却下し、コインベースが勝利していたものだ。原告は、コインベースが79個のトークンに有価証券性があるが、これをコインベースが未登録で取り扱っていたと主張していた。

関連: 米コインベースに集団訴訟 未登録証券を販売していると主張

また、コインべースは買い手と売り手をマッチングするのではなく、トークンの最新情報を共有したりすることで「宣伝」を行い、実際の売り手になっているとも述べていた。

これに対してエンゲルマイヤー判事は、コインベースは問題となる79銘柄のトークンの所有権を持っているとは主張していないことを指摘している。

また、「宣伝」をめぐっては、マーケティング活動を行っているというだけで売り手と認定することはできないとも判断。コインベースはトークンの取引を取り消す権利を持っていなかったとも述べた。したがって、資産の実際の売り手ではないとして、集団訴訟を却下していた。

その後原告は、この判決を不服として控訴を行っていた格好だ。控訴裁判所は今回訴訟を再開したものの、地裁と同様に、原告はコインベースが取引をキャンセルできるような契約が存在する十分な証拠を示せていないと判断した。

今後、訴訟は地方裁判所に差し戻されてさらに検討されることになる。

コインベースのポール・グレワル最高法務責任者は6日、今回の判決を受けて次のようにコメントした。

控訴裁判所が、コインベースのような取引所における仮想通貨の二次取引には個人的責任がないと確認したことに感謝する。このことは証券法で明確だ。なぜならこうした際には契約書が重要となるからである。

対SEC訴訟も

コインベースは、他にも複数の訴訟に対応しているところだ。特に注目されているのは米証券取引委員会(SEC)との間の裁判である。

SECは昨年6月、ソラナ(SOL)、ADA(エイダ)やその他の仮想通貨銘柄に証券性があり、コインベースは未登録でこれらを提供しているとして訴訟を起こした。

地方裁判所の法廷では1月、キャサリン・ポルカ・ファイラ判事が有価証券の定義について「SECの議論が広範囲に広がりすぎているのではないかと危惧している」とコインベースに有利な発言を行った。

関連: 米地裁判事、コインベースに有利な発言 対SEC訴訟で

関連: 米コインベース、仮想通貨の規則策定を求めて上訴 対SEC訴訟で

SEC(証券取引委員会)とは

株や債券などの証券の取引を監督する米国の政府機関のこと。1934年設立。公正な取引の確保と投資家保護を目的としており、インサイダー取引や企業の不正会計、相場操縦などを防止する。仮想通貨が有価証券に該当するかという判断も行う。

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