はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

個人マイナーがビットコインのブロック生成に成功、報酬3500万円相当を獲得

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

3,400万円超の報酬を獲得

4月28日、 ビットコイン(BTC)のマイニングを行う個人マイナーがブロック生成に成功し、単独で採掘報酬全額を獲得した。

ビットコイン探索サイトmempool.spaceによると、ブロック841286は単独マイナー向けのSolo.ckpoolのマイニングサービスを利用して生成され、ブロック報酬3.125BTCと取引手数料0.308BTCの合計3.433BTC(執筆時価格約3,466万円)が、成功したマイナーに付与された。

ソフトウェア・エンジニアでSolo.ckpoolの管理者であるCon Kolivas氏は、Xへの投稿で、ソロマイニングでは282番目のブロック解決者となった個人マイナー(365ughTgK9Q7rXXTM7vubqy1awZ2AZJijP)の成功を称えた。

マイニングに成功するためには、複雑な演算(ハッシュ関数)を先着で解き、適切なハッシュ値を計算する必要がある。Kolivas氏によると、成功したマイナーは、当該ブロックの演算を解いた時点では、1秒間に120ペタハッシュ(PH/s)の高いハッシュレート(計算能力)で動作していたという。(1週間の平均は12PH/s)

ペタハッシュ/秒(PH/s)とは秒間1000兆回の計算を行う能力のことだが、マイニング企業は一般的にこれより数桁上のエクサハッシュ/秒(EH/s)で採掘を行っている。これは、1秒間に100京回の計算を行う能力に相当する。

そのため、採掘速度(ハッシュレート)の低い個人マイナーが成功するのは、非常に稀なケースだと考えられる。

Con Kolivas氏は、「この個人マイナーがビットコイン半減期後にプールマイニングからソロマイニングへと切り替えたか、かなりのハッシュパワーを断続的にレンタルしていたのではないか」と推測している。

ハッシュレート

ハッシュレートとは、マイニングの採掘速度のことで、単位は「hash/s」。「1秒間に何回計算ができるか」を表す。マイニング機器の処理能力を表す際や仮想通貨のマイニングがどれくらいのスピードで行われるかを示す指標として用いる。

▶️仮想通貨用語集

過去の成功例

Solo.ckpoolのマイニングサービスを利用して、採掘報酬の獲得に成功した例はいくつかある。

2023年8月19日、個人マイナーがブロック生成に成功し、6.25BTCの採掘報酬を獲得した。Kolivas氏は、このマイナーのハッシュレートは1PH/sで、当時のマイニング難易度水準では、「7年に1度」あるかないかという稀有なレベルだったとコメントした。

さらに同年6月には、別の個人マイナーが旧型の「Antminer S9」を使用して、ブロック生成に成功した例が報告された。

Solo.ckpoolは、「通常のマイニングでは決して報酬を獲得できない、古い/非効率なマイニング機器を使用しており、宝くじとしてマイニングを行いたいマイナー」に適していると、公式サイトには書かれている。

関連:個人マイナーがビットコインのブロック生成に成功、採掘報酬6.25BTCを手に入れる

ソロマイニングはギャンブルか

ソロマイニングの成功は、ビットコインネットワークでは非常に稀なケースだ。ビットコインの誕生以来、採掘された841,300以上のブロックのうち、個人マイナーが生成に成功したのはわずか282ブロックで、約0.033%に過ぎない。

今回の個人マイナーによるブロック生成の成功により、ソロマイニングへの関心が高まると思われるが、Kolivas氏は「ソロマイニング初心者」へ向けて、以下のメッセージを発している。

ソロマイニングはギャンブルであり、大多数の人はお金を失い、一度も報酬を得ることができていない。

ビットコインネットワーク全体のハッシュレートが638EH/s の場合、120PH/s(=0.12EH/s)のハッシュレートで動作する個人マイナーがブロックを解決できる可能性は、約0.02%とされている。

一方、成功した場合は、マイニングサービスに支払う手数料は低く(CKpoolの場合2%)、採掘報酬のほとんどを個人で受け取ることが可能な点が、ソロマイニングの魅力となっている。

関連2024年注目の仮想通貨10選 各セクターの主要銘柄と関心を集める理由を解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
06:12
台湾政府が210BTCの押収ビットコインを保有、世界10位の政府保有者に
台湾の法務部が犯罪捜査で押収した210枚以上のビットコインを保有していることを明らかにした。戦略的備蓄の検討も進んでいる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧