web3PT座長の平議員がデジタル相に
自民党の新総裁に選出された石破茂氏は29日、閣僚人事で意向を固めた。自民党web3プロジェクトチーム(PT)座長を務める平将明議員を、デジタル相に起用する方向で動いている。
平議員は、2005年に東京4区から初当選。内閣府副大臣や経済産業政務官を歴任してきた。AI(人工知能)の進化と実装に関するPT座長も務めている。以前より石破派の議員としても知られている。
デジタル領域に精通する平議員が座長を務めるweb3PTは今年4月、初代デジタル大臣の平井卓也議員が率いるデジタル社会推進本部とともに合同会議を進め、新たな指針とすべきホワイトペーパーを改めて取りまとめた。
今朝のデジタル本部web3PT役員会は、「web3ホワイトペーパー」修正打合せ。サブタイトルは「新たなテクノロジーが社会基盤となる時代へ」としました。web3エコシステムを我が国の発展に取り込むことに加え、社会基盤となりうるブロックチェーンをはじめ新しいテクノロジーの発展を強力に後押しするため… pic.twitter.com/mi4qgo9Lgz
— 平井卓也(ひらいたくや) (@hiratakuchan) April 4, 2024
ホワイトペーパーでは新たなテクノロジーが社会基盤となる時代を見据えて「日本がweb3時代の中心へ」を掲げ、web3の推進に向けてただちに対処すべき論点、web3のさらなる発展のための議論・深化すべき論点で構成されるものだ。
税制改正では、暗号資産(仮想通貨)取引損益の申告分離課税や、仮想通貨同士を交換したタイミングでは課税しないことなどを論点として挙げている。
その他に、DAO(自律分散型組織)、ステーブルコイン、セキュリティトークン、NFT(非代替性トークン)促進のための措置など様々な課題に対する提言も行った。業界からも、要望がほとんど盛り込まれていると評価されている。
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このホワイトペーパーは、自民党政務調査会の審査を経て5月、同党デジタル社会推進本部が「デジタル・ニッポン2024」と題した提言の一環として、公式に岸田総理に提出した。
平議員は、今年8月に開催された大型カンファレンスWebX 2024に登壇した際、これまでの成果として、自民党web3PTが掛け合うことで、トークンの時価評価課税問題などを税制改正により解決してきたことも強調した。
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2023年と2024年にかけて実現した改正により、法人はトークンを売却して生じた利益に対してのみ課税されることになる。これにより、自社発行トークンの保持や、長期投資、ガバナンス、ステーキングなどを目的として仮想通貨を保有する際のハードルが軽減されると期待されている。
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Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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石破総裁もブロックチェーンを政策に
石破茂新総裁も、政策の一つとしてブロックチェーンとNFTを地方創生に活用していくことを提唱しており、今後が注目される。石破氏は、10月1日の臨時国会で首相に就任する予定だ。政策集には、次のような一節があった。
・ ブロックチェーン技術・NFT等を活用し、食や観光体験等地域の持つ多様なアナログの価値を世界価格に引き直し最大化します。
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NFTについては平議員も8月に開催されたWebXで、Web3分野の中では「NFTに注目している」と発言していた。「いろんな体験や日本のIP(知的財産)にNFTを紐付けることによって、グローバル価格に引き直すことができることに高い関心を持っている」と話している。
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NFTとは
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
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