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コインベース、FRBのフィンテック向け「決済口座」新設案に意見書 利息付与など3点の改善要望

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 利息付与など商業的な実用性求める
  • トランプ氏の大統領令受け、FRBが案を示す

フィンテック向けのFRB口座で改善案

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは今週、暗号資産(仮想通貨)やフィンテック企業向けの「決済口座」を新設するという連邦準備制度(FRB)の提案について、不足点を指摘する意見書を提出した。コインベースの政策責任者ファリアー・シルザド氏が28日に発表した。

シルザド氏は、決済用口座の導入は、米国の決済システムを現代に合わせたものにする上で重要な一歩だとしつつ、特に以下のように3つの改善点を挙げている。

  • 口座残高のうち少なくとも一定額までの部分には、利息を付与するべき
  • オーバーナイト(翌日持ち越し)残高の上限は、各機関が実際に必要とする決済ニーズに合わせて設定されるべき
  • 監督体制は実際のリスクに見合ったものであるべき

こうした点を適切に整備すれば、決済用口座はコスト削減や競争の促進をもたらし、米国を今後も世界の決済分野における最前線に維持することができるとも意見した。

背景としては、トランプ大統領が5月19日に「フィンテック革新の規制枠組みへの統合」と題する大統領令に署名したことがある。これは、FRBに対して仮想通貨企業を含むフィンテック企業へのFRB決済口座(マスター口座)付与の検討を要請するものだった。

こうした企業は現在、仲介役となるコルレス銀行を経由してFRBとの決済を行う必要があり、それによって時間的・経済的コストや、カウンターパーティ・リスクが生じている。

関連記事:トランプ大統領令、仮想通貨企業へのFRBマスター口座開放を評価するよう要請

トランプ米大統領が金融イノベーションの規制緩和を促す大統領令に署名。仮想通貨企業などノンバンクに対する、連邦準備銀行の決済システムへの直接アクセス評価をFRBに要請した。

FRBはその後5月20日、限定的な「決済用口座」を新設するという提案を発表した。特定の要件を満たす金融機関が、完全な「マスター口座(中央銀行との直接取引口座)」の資格を持たずとも、中央銀行のインフラを通じて直接決済を行えるようにするという内容だ。

しかし、コインベースは今回、FRBの案に対して、先に挙げた3つの不足点を挙げた格好だ。

FRBの提案詳細と、コインベースの見解

FRBは、「特定の適格機関の清算および決済ニーズに対応してイノベーションを促進しつつ、連邦準備銀行や決済システムに対する重大なリスクを軽減する」ような方針で案を作成していた。

リスク軽減のために、この口座の保有者は、イントラデイ・クレジット(中央銀行が金融機関に対して、営業時間内だけ一時的に資金を貸し出す制度)やディスカウント・ウィンドウ(中央銀行による短期貸出制度)を利用することはできない。また、連邦準備銀行に保有する残高に対して利息も付与されない。

さらに、利用可能な決済サービスは、当座貸越(一時的にマイナス残高を認める仕組み)を防止する自動制御機能が備わったものに限られるとしていた。

コインベースは2月にもFRBに意見書を提出し、フィンテック企業も商業的に実用性のある口座を使えるようになることを求めていた。

決済口座を利用する機関は、すでにマネーロンダリング防止、制裁遵守、プライバシー、サイバーセキュリティに関する厳格なリスク管理とコンプライアンス要件を課されており、審査も受けていると指摘。そのため、追加的な制限を課すことは不当だとの趣旨を述べていた。

関連記事:FRBウォーシュ議長、仮想通貨も救済せずと証言

FRBのケビン・ウォーシュ議長は7月14日の米下院公聴会で、仮想通貨業界が危機に陥った場合でも救済しない方針を示した。ステーブルコイン破綻時の対応を問われたが、明確な確約は避けリスク抑制に努める姿勢を強調した。

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