はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SECが「水面下」で仮想通貨規制を行なっている可能性を米弁護士が示唆

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECが表面下で進める仮想通貨規制
SECが着実と仮想通貨業界への規制に乗り出していると考えられている。その規制のニュースは、一時期に比べ、減ってきてはいるが、新たな規制対象へと範囲を広げてきている状況が明らかになっている。仮想通貨に知見のある米弁護士も、水面下では非常に多くのプロジェクトが監視、規制されている状況を示唆した。
分散型取引所への規制
今月11月初頭には、分散型仮想通貨取引所EtherDeltaが未登録証券取引所であるとSECによって定義され、その運営者であるCoburn氏は4400万円程の罰金を課されている。

SECが表面下で進める仮想通貨規制

ここ数日、仮想通貨取引所は短期的な下落を記録しており、ビットコインは24時間で10%以上、XRPは9.1%、イーサリアムは約13%、時価総額上位10通貨に含まれる他の通貨も10%以上の下落を見せている。

さらに、先日仮想通貨取引所Coinbaseへの上場が決定された仮想通貨Basic Attention Token(BAT)や、0x(ZRX)も、そのニュース発表当初は、大きな上昇を記録したものの、先週36%もの下落を記録し、結果的にこの短期的な弱気相場を牽引するような形となっている。

出典:CoinMarketCap

そんな中、アメリカ証券取引委員会(以下、SEC)が数多くのICOプロジェクトや仮想通貨取引所を着々と規制し始めているのではないかという噂が出てきている。

この際に最も重要なポイントとなってくるのが、あるトークン、または、仮想通貨が「有価証券(Security)」とみなされるか否かだ。

仮に、特定のトークンがSECによって証券と定義された場合、そのトークンは、証券法等に従って適切な資金調達法や基準を設ける必要がある。

例え、そのICOが、不特定多数への販売を行う”公募(Public Offering)”ではなく、適格投資家など一部の人々を対象とした販売である私募(Private Offering)であったとしても、適切な基準に則って行わなければならない。

現在公開されているトークンであっても、もし今後そのトークンが証券法に違反しているとみなされた場合、そのプロジェクト自体がストップしてしまう可能性もあるのである。

SEC監視部門の共同ディレクターを務めるStephanie Avakian氏は、過去にもICOにおける厳格な取り組みは続いていると発言しており、その発言時点で多くのプロジェクトが監視下にあるとした一方で、今後も監視対象となるプロジェクトは益々増えていくことを示唆していた。

さらに、Kobre&Kimで証券訴訟弁護士を務めるJake Chervinsky氏も、SECが多くのICOプロジェクトや仮想通貨取引所を規制しようとしていることを示唆し、以下のように述べている。

多くの強制措置は、被告人や政府を保護するため、秘密裏に進められる。よって、その事実が発表された時点で、その措置は終了する場合がある。今年のはじめにSECが多くの業界人を召喚していたのを覚えているだろうか。SECの直接的な規制のニュースが少ないから、その裏側でも規制が行われていないというのは安直な考えだ。その規制の波は、遅かれ早かれ、到来することになるだろう。

分散型取引所への規制

実際今月11月の初めに、SECは、分散型仮想通貨取引所EtherDeltaの創業者Zachary Coburn氏(以下、Coburn氏)を、未登録証券取引所運営を行なったとして起訴され、Coburn氏は、その罰金として約4400万円を支払っている。

米SEC、未登録証券取引所運営で分散型取引所創設者を起訴|仮想通貨取引所初の取り締まり
米証券取引委員会が日本時間9日未明、DEXであるEtherDeltaの創設者であるZachary Coburn氏を未登録の証券取引所を運営した疑いで起訴し、約4400万円の罰金を課した。このような事例は仮想通貨取引所では初めてとなった。

このように証券とみなされるトークンを仮想通貨取引所が取り扱う場合、その取引所はSECの法令に従って登録、または資格免除の申請を行わなければならないのだ。

注目すべきは、そのEtherDeltaが提供するERC-20トークンの一部が有価証券に該当すると示唆された点と、そのSECの規制が既存の仮想通貨取引所だけでなく、分散型取引所にまで及んだ点である。

このEtherDeltaの件を受けて、分散型仮想通貨取引所OpenRelayは、アメリカの法令に則った規則を施行し、SECによって証券であると定義される可能性のあるトークン、または、仮想通貨をブラックリストに入れる計画を公表した。

もし今後、トークンなどが有価証券であると定義された場合、そのプロジェクトや投資家、取引所など仮想通貨業界に甚大な被害が及ぶのではないかと懸念されている。

CoinPostの関連記事

米SECが「仮想通貨ICOガイダンス」公開予定であると明言|有価証券の判断基準を明確化
SECのHinman氏が、今後ICOトークンの発行に当たる「有価証券」の判断を明確にするガイダンスを公開する予定であると発言した。今後ICOトークンの正当性にとって極めて重要なターニングポイントとなる事が予想される。
米SEC、仮想通貨関連詐欺を防ぐことを優先事項に挙げる|アニュアルレポートが公開
SEC(米国証券取引委員会)が公表したアニュアルレポートの中で、仮想通貨関連詐欺を防ぐことが同委員会の優先事項であると述べた。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/20 木曜日
16:51
NVIDIA決算好調、米株上昇と仮想通貨相場回復の連鎖起点に
11月19日NVIDIA決算発表後、Nasdaq総合指数0.6%高。マイニング企業株(IREN10%高など)がAIシフト恩恵で買われ、BTCは89,000ドル安値から91,000ドル回復。専門家は電力供給の重要性を指摘、関連投資機会を分析した。
16:44
米民主党議員がトランプ一族関与のワールドリバティに調査要請 国家安全保障への懸念示す
エリザベス・ウォーレン上院議員らが、トランプ大統領一族が関与するDeFiプロジェクト「ワールドリバティ・フィナンシャル」に対する調査を要請した。北朝鮮・ロシア関連団体へのガバナンストークン販売が国家安全保障リスクになると指摘し、利益相反の懸念も表明した。
16:00
米大手取引所クラーケン、SECにIPO申請を提出 評価額3.1兆円
米仮想通貨取引所クラーケンが米SECにIPO申請を提出。評価額は200億ドル(約3.1兆円)で、2026年第1四半期の上場を目指す。トランプ政権の友好姿勢を背景に、仮想通貨企業の上場ラッシュが続く。
14:09
ビットワイズのXRP ETFが米国で上場へ カナリーに次ぐ2つ目の現物型商品
ビットワイズのXRP現物ETFがNYSEに上場へ。欧州GXRPに続く2本目のXRP商品で、米国では初提供。XRPCの初日取引高90億円超など、アルトETF市場が急拡大している。
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧