ステーキングアドレスから償還
破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは15日、17万8,631枚のソラナ(SOL、時価41億円相当)をステーキングアドレスから償還した。そのほとんどは、コインベースやバイナンスなどの取引所に移動され、売却される可能性があるとされている。
ただ現在のところ、この転送はソラナの価格にマイナスの影響を与えていない。仮想通貨市場全般の上昇と共に、ソラナは14日の147ドル付近から、16日記事執筆時現在の153ドルまで上がった。
この動きは最近の定例的なものだ。FTXは、毎月12日から15日の間に約17万ソラナを償還し、最終的に取引所に送金している。
オンチェーン分析企業Spot On Chainによると、FTXは2023年10月24日から12月14日の間に、1,322万枚のソラナを取引所に転送していた。
一方、このアドレスにはまだ約1,600億円に相当する709万ソラナが保管されており、今後の潜在的な売り圧となる可能性も指摘される。
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返済のため様々な資産を清算
FTXは、破産手続きの一環としてソラナ含め様々な資産を清算しているところだ。2023年9月には、裁判所が週当たり1億ドル(約149億円)の仮想通貨を清算する計画を承認しており、必要に応じて2億ドルに増額する可能性もある。
FTXは、イーサリアムやポリゴンなどの仮想通貨も資産として保有しており、今後、債権者への数十億ドルの債務を回収するために引き続き売却されると予想される。
ソラナに関しては、5月に割引価格での売却も完了しており、総額26億ドル(約3,880億円)相当を清算した。なお、この時に売られたソラナは、最大4年間ロックアップしておく必要があることから値引きされたものだったため、すぐに売り圧力とはならないとみられる。
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FTXは今後、ワールドコインの売却でオークションを開催する予定であり、5月には生成AI企業アンスロピック株式も大量売却している。
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先週には、FTXの破産・返済計画が最終的に承認されたところだ。債権者の98%が請求額の少なくとも118%を現金で受け取ることになる。
債権者からは現金ではなく仮想通貨現物で分配すべきとの批判も上がっていたがこれは実現しなかった。一部では、現金で返済を受けた元顧客が、仮想通貨を買い直すことで相場の後押しとなるのではないかとの意見も聞かれる。
資金返済は、10月22日、11月20日、12月12日に予定される追加審問の後となり、総額約140〜160億ドル(2〜2.4兆円)が顧客に返還される見込みだ。
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