はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FTX返済計画承認、米裁判所が約2年越しの破産手続きに終止符

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

破産手続きに終止符

米国の裁判所が暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの破産計画を承認し、約2年前(2022年11月)から始まった破産手続きに終止符を打った。

デラウェア州破産裁判所のジョン・ドーシー判事は米国時間月曜日の裁判で、計画を承認し、債権者への資金分配が開始される運びとなった。この計画では、債権者の98%が請求額の少なくとも118%を現金で受け取ることになる。

関連FTXによる2兆円規模の返金計画、10月7日に法廷審問 返金タイミングの噂を否定

ドーシー判事は「おめでとうございます。これは非常に複雑な第11章破産をどのように扱うかのモデルケースです」と述べた。「ドットコム顧客資格請求」クラスの債権者の約94%(金額にして約68億3000万ドル相当)が再建計画に賛成票を投じた(ドットコム顧客資格請求は、主に顧客がサービスや製品を受けられなかった場合や、預けていた資産を取り戻すために行われるもの)。

しかし、この計画は最大のFTX債権者グループの代表であるスニル・カヴリ氏から批判を受けた。カヴリ氏は、2022年の破産申請時のドル価値ではなく、仮想通貨現物で支払うべきだと主張した。一部の債権者を代表する弁護士デイビッド・アドラー氏も、現金での支払いには多額の税金が発生すると指摘している。

アルバレス・アンド・マーサル・ノースアメリカのスティーブン・P・コヴェリック氏は、現物での分配について「長時間議論された」が、最終的に計画には含まれなかったと説明した。「債務者は現物分配に必要なトークンを持っておらず、顧客が自分のアカウントにあると信じていた割合の仮想通貨も十分に持っていなかった」と付け加えた。

ドーシー判事は、月曜日の裁判で現物分配を認めないと判断し、取引所の独自トークンFTTの価値はゼロであると再確認した。「FTTトークンは債務者と不可分に結びついていた」と述べ、取引所の再開がないため、トークンの価値が上がる根拠はないと付け加えた。

FTTトークンは返済承認を受けて約15%値上がりした。

「FTX 2.0」の可能性も検討されたが、最終的に却下された。FTXのジョン・J・レイ3世CEOは2023年6月、ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、「FTX.com取引所の再起動に関心のある当事者を募集するプロセスを開始した」と述べていた。しかし、後にFTXの弁護士アンドリュー・ディートデリッヒ氏は1月の裁判で、FTXの再開に資本を投じる用意のある投資家はいなかったと裁判官に伝えた。

FTXは2022年11月11日に破産申請を行った。創業者のサム・バンクマン-フリード氏は2023年11月に7つの刑事罪で有罪判決を受け、約25年の禁錮刑を言い渡された。姉妹会社のアラメダ・リサーチも崩壊し、CEOのキャロライン・エリソン氏はFTX崩壊への関与で2年の禁錮刑を受けた。

元FTX幹部のゲイリー・ワン氏とニシャド・シン氏も起訴され、検察に協力している。シン氏の量刑は今月後半、ワン氏の量刑は11月後半に予定されている。

なお、実際の資金返済は、10月22日、11月20日、12月12日に予定されている追加審問の後に行われ、総額約140〜160億ドル(2〜2.3兆円)が顧客に返還される見込みだ。

関連ビットコインETFは日本で買える?現物BTCとのメリット比較や関連銘柄の買い方も紹介

関連おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧