はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン9.8万ドルに反発、主要サポート耐え抜くも調整リスクは継続

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

24日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比+390ドル (+0.91%)の43,297ドル、ナスダック指数は+1.3%の20,031ポイントで取引を終えた。

米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄は、ビットコイン(BTC)反発に伴いコインベースが前日比+4.2%の279.6ドル、マイクロストラテテジーが+7.8%の358.1ドルと上昇した。

日本株の関連銘柄では、マネックス、セレス、メタプラネットが反発している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+4.6%の1BTC=98,165ドルに。

BTC/USD週足

過去最高値を更新してからの反動安のほか、年末の税金調整売りやポジション調整に伴い、足元では売りが先行し長期の調整局面、および下落トレンド転換も懸念されたが、92,000ドルのサポートライン(下値支持線)を耐え切ったことで買い圧力が高まった。

関連:2024年末と確定申告に向けた仮想通貨の税金特集 注意点まとめ 

先日まで過熱感のあった先物市場では、18日〜20日かけて20億ドルを超えるロングポジションのロスカット(強制清算)が発生しており、需給面の改善はみられる。このまま上昇すれば、買い戻しの機運が高まるか。

過去のサイクルでも、強気相場ではクリスマスシーズンを前に利益確定で売り込まれ、その後地合いが回復する場面が見られた。

ただ、株式市場を含むリスク資産の調整を招いたのは、米連邦公開市場委員会(FOMC)における金利見通しやパウエルFRB(米連邦準備制度)議長のタカ派発言によるものであり、年末年始も暗号資産(仮想通貨)市場の独立した値動きは考えにくく、米国の主要株指数に依存する可能性が高いとみられる。

仮想NISHI氏の解説するように、オプション市場における分析では投資家心理の悪化も確認されており、引き続き注意したい局面と言えそうだ。

関連:サンタクロースラリーの仮想通貨市場、クリスマス前後のビットコイン分析|仮想NISHI

調整局面入りの可能性は?

中期で弱気の見立てもある。

著名アナリストのベンジャミン・コーエン氏は、ビットコインの短期的な調整リスクを指摘した。20週間単純移動平均線(SMA)からの乖離幅が、過去の調整局面に類似したレベルに達していることが背景にある。

コーエン氏によると、調整が生じた場合のサポートレンジは7.2万ドルから8万ドルの範囲。これは20週SMAと21週指数移動平均線(EMA)で形成される「ブルマーケット・サポートバンド」に相当する。

さらに同氏は、より大規模な調整の可能性も示唆。過去のパターンを分析すると、6万ドル台までの下落も視野に入れる必要があるとしている。過去の相場では、トレンドラインのブレイクアウト後に一旦の下落を経て、その後上昇トレンドを継続するパターンが確認されているという。

市場関係者からは「仮に調整が入った場合でも、2023年8月以降に形成された上昇トレンドは維持されており、サポートバンドでの買い支えが入る可能性が高い」との見方が出ている。

関連:ビットコインは今後どうなる?2025年の価格予測と3つの注目材料

関連:ビットコインETFは日本で買える?現物BTCとのメリット比較や関連銘柄の買い方も紹介

アルトコイン相場

米国の暗号資産ETF市場では、資金シフトの兆候もある。

Coinglassのデータによると、23日時点でイーサリアムETFは1億3,080万ドルの純流入を記録。その一方で、ビットコンETFからは2億2,650万ドルの資金流出が確認された。

イーサリアムETFへの資金流入では、ブラックロックのiShares Ethereum Trust(ETHA)が8,950万ドル、フィデリティのEthereum ETF(FETH)が4,640万ドルを集めた。この傾向は12月に入って継続しており、12月12日には単日で2億7,370万ドルの純流入を記録。14日連続でプラスの資金流入が続いている。

時期尚早であるものの、この資金シフトが続いた場合、2025年のアルトコインシーズンの到来を示唆するとの声も出始めている。

ただし、ビットコイン(BTC)建の通貨強弱を見ると、機関投資家の増加にしたがって年単位で右肩下がりであるため、ETH/BTCが底打ち反転するまでは、過去のアルトシーズンほどの期待値は見込めないだろう。

ETH/BTC週足

なお、著名アナリストのInmortal氏は、イーサリアム(ETH)の現在の価格動向が、2021年の強気相場と酷似したパターンを示していると指摘している。

2021年初頭のイーサリアムは段階的な上昇トレンドを形成し、その後-20%を超える調整を挟みつつ、当時の過去最高値を大きく超える高騰につながった。

現在の値動きは、サポート/レジスタンスラインの形状、ボックス内(レンジ内)での値動き、ブレイクアウトの方向性が3年前の強気トレンドと酷似していることから、フラクタル(自己相似性を持つパターン)の一種として解釈できるという。

関連:仮想通貨 時価総額ランキング|注目銘柄・チャート

関連:2024年末と確定申告に向けた仮想通貨の税金特集 注意点まとめ 

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/03 水曜日
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
05:55
チェーンリンク初の現物ETFがNYSEで取引開始、グレースケール「GLNK」
仮想通貨チェーンリンクの初の現物ETFが3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。グレースケールがGLNKとして上場し運用資産は1700万ドル超となっている。
05:40
米SEC委員長が仮想通貨向け「イノベーション免除」導入へ、資金調達環境の改善を重視
米SECのアトキンス委員長が仮想通貨セクター向けの「イノベーション免除」導入を表明した。新たな法律を待たずにイノベーションを促進する方針で、2005年以降改革されていない開示規制の包括的見直しも発表した。
12/02 火曜日
18:36
AIがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見 防御活用にも期待=レポート
Anthropicの研究で、AIエージェントがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見。2025年3月以降の34件で460万ドル相当の攻撃に成功し、新たに2件のゼロデイ脆弱性も発見。攻撃収益は1.3カ月ごとに倍増しており、防御活用が急務に。
17:42
FRBが3年半にわたる量的引き締め(QT)終了、仮想通貨市場に流動性改善の可能性
米FRBが12月1日、3年半にわたる量的引き締め(QT)を終了した。約2.4兆ドル規模の資産縮小後、仮想通貨市場への流動性改善が期待される。2019年QT終了時はビットコインが短期下落後に上昇した経緯があるが、専門家は政策効果の遅延やインフレ動向など不確実性に慎重な見方も示している。
16:04
走行映像でGARコインを還元 ドラレコアプリ「セトラス」が地方創生DXモデルを始動
セトラスが市民のドラレコ映像を行政業務に活用し、専用暗号通貨「GARコイン」で報酬を還元する地方創生モデルを発表。実証実験に参加する自治体を3枠限定で募集している。
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
12:00
金価格に合わせて動く仮想通貨とは?市場の広がりとこれから
金(ゴールド)トークン市場が急成長。パクソス(PAXG)・テザーゴールド(XAUt)の時価総額・取引量、金価格の見通し、国内発行の金連動型仮想通貨ジパングコイン(ZPG)を解説。デジタルゴールド投資の最新動向。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧