はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

取引所のビットコイン残高が過去6年の最低水準に、企業購入加速も懐疑的な見方浮上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

供給量が大幅に減少

米大手投資会社フィデリティの暗号資産(仮想通貨)子会社フィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets)は24日、取引所におけるビットコイン(BTC)の供給量が大幅に減少しており、2018年11月以来の最低水準となっていると報告した。

フィデリティが報告したのは以下の四点だ:

  • 取引所のビットコイン保有量が過去6年で最低水準に
    現在、取引所が保有するビットコインは約260万BTCで、2018年11月以来の最低水準に落ち込んでいる
  • 42.5万BTCの移動
    2024年11月以降、42.5万BTC以上が取引所から引き出された
  • 上場企業が35万BTCを購入
    米国大統領選挙後、上場企業が約35万BTCを購入した
  • 毎月3万BTCを購入
    2025年に入ると、毎月3万BTC以上を上場企業が購入した

フィデリティは、近い将来この傾向が加速すると予想している。

関連:42000BTCのビットコイン保有予定、ソフトバンクら出資の「21キャピタル」が世界3位の保有規模で設立へ

供給量減少の背景

ビットコインの供給量が減少している背景には、いくつかの要因があるが、全般的には昨年4月にビットコインが半減期を迎えたことにより、マイニングで新規に発行されるビットコインの量が半減したことが挙げられる。

また、「米国を仮想通貨の首都にする」との公約を掲げ、仮想通貨を推進する姿勢をとるトランプ大統領が、3月に「戦略的ビットコイン準備金」の創設を定める大統領令に署名。企業や投資家のビットコインへの信頼を高める追い風となった。

しかし、フィデリティによると、ビットコインの供給量に最も直接的な影響を与えたのは、企業による大量の購入が相次いでいることだという。

その筆頭格が、米上場企業ストラテジー社による継続的なビットコイン購入戦略だ。同社は11月以降、28万5,980BTCを取得しており、これは上場企業が購入した約35万BTCの81%を占めている。

同社は4月14日、3,459 BTCを追加購入したと発表。さらに21日には6,556 BTCを追加購入し、ストラテジー社の総保有数は53万8,200BTCに達した。

日本企業のメタプラネットは24日、新たに145BTCを追加購入したと発表。総保有数は5,000BTCに達した。同社は、2025年末までに1万BTCの保有達成を目標に設定している。

関連:「短期的な株の利益が目標ではない」メタプラネットのゲロヴィッチ社長 ビットコイン戦略継続の重要性を強調

また、香港の投資会社HKアジアホールディングスは23日、約835万ドル(約12億円)の資金調達計画を発表。ビットコインの追加購入に充てると見られている。同社はビットコインを財務資産として組み込む「マイクロストラテジー2.0」計画を導入。今年2月に初めて1BTCを購入したが、株価が93%急騰した。その後3回に渡りビットコインを追加購入し、現在28.88BTCを保有している。

ビットコインの希少性

主に上場企業の大量購入による取引所のビットコイン供給量の大幅な減少は、ビットコインの希少性をさらに高めることになるため、市場におけるビットコイン価格上昇の可能性が考えられる。

フィデリティは2025年の仮想通貨展望レポートで、ビットコイン価格予測を12万5000ドル(約1,790万円)から20万ドル(約2,860万円)の範囲としている。米ヘッジファンドのアーク・インベストメントは最新レポートで、ビットコインが2030年までに30万ドル(弱気シナリオ:約4,290万円)から150万ドル(強気シナリオ:2億1,445万円)に達する可能性があると予測した。

懐疑的な見方も

しかし、仮想通貨カストディソリューション企業Casaの共同創設者ジェームソン・ロップ氏は、取引所のビットコイン供給量に関する指標を鵜呑みにしないようにと警告する。なぜなら、このようなデータの正確性には限界があり、後から修正されることもあるからだ。

同氏によるとGlassnodeが2025年1月2日に発表した2024年1月1日のビットコイン残高は、2024年1月1日に発表されたものから、30%上方修正されていたという。そのため、8%程度は誤差の範囲内だと指摘し、慎重な投資判断を推奨している。

関連:ビットコイン今後の価格シナリオ 2030年までに最大240万ドル到達へ=米ARK

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11:05
シティ、ビットコイン13.5万ドル予測 ETF資金流入が影響
シティグループがビットコイン年末目標価格13万5000ドルを発表。ETF資金流入とネットワーク価値分析に基づく評価モデルで、仮想通貨市場の成長を予測。
10:02
仮想通貨市場に夏枯れ相場到来か Matrixport最新予想
仮想通貨サービス企業Matrixportが夏の市場停滞を予測している。ビットコイン、イーサリアムなど主要アルトコインは米クリプトウィーク後に脆弱性が上昇すると述べた。
09:10
「ETHが最大6カ月間はBTCのパフォーマンスを上回る可能性」ノボグラッツ
ギャラクシーのノボグラッツCEOは、仮想通貨イーサリアムは今後3カ月から6カ月の間ビットコインをアウトパフォームする可能性があるとの見方を示した。イーサリアムの強気要因を説明している。
08:25
「4年周期は終焉」ビットワイズCIOが示す仮想通貨市場の変化とは
ビットワイズのマット・ホーガンCIOが25日、仮想通貨の4年周期が終わったと分析。ETF成長や機関投資家の参入、規制進展などの長期要因が従来の周期を圧倒し、2026年も好調な相場が続くと予想している。
07:00
ギャラクシー・デジタル、1.3兆円相当のビットコイン売却を完了 サトシ時代投資家の利益確定
デジタル資産大手ギャラクシー・デジタルが25日、サトシ時代投資家の代理で8万BTC超(90億ドル相当)を売却したと発表。仮想通貨史上最大規模の取引の1つで、投資家の資産戦略の一環として実行された。
06:25
M2拡大でETH価格も上昇か? 8000ドル予測にエリック・トランプも賛同
仮想通貨アナリストのテッドピローズ氏が25日、イーサリアムがグローバル流動性に追随しM2マネー成長と比較して8000ドル超で取引されるべきと分析。エリック・トランプ氏も同意を示し、別のアナリストは1万ドル到達を予想している。
05:55
テスラ、ビットコインを売らなければ50億ドルの価値に=CNBC報道
CNBCによると、テスラが2022年に保有ビットコインの75%を売却した結果、その後の価格急騰で数十億ドルの機会損失となった。現在の保有資産は12億4000万ドルだが、継続保有していれば50億ドル相当に達していたと推定される。
07/25 金曜日
17:30
米国Web3規制の最新動向|CLARITY・GENIUS法案と企業参入の影響を徹底解説
本記事では、仮想通貨などに関する米Web3の制度整備や企業参入を俯瞰します。トランプ政権下で進む制度整備の目的や主要法案、注目領域、日本との違いについて解説しています。
17:00
Web3の大衆化目指すLINE NEXT、「LINEのMini Dappエコシステム」をテーマに専用ブースを用意|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のプラチナスポンサーとしてブース出展を決めた、LINE NEXTがWeb3事業に進出した理由とは。Mini Dappプラットフォームで実現する新たなユーザー体験、WebX 2025での取り組みをCSOが語る。
16:30
米ソラナETF「SSK」、JitoSOL統合でステーキング利回りを強化へ
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)の、米国初のステーキング現物ETF「SSK」が、ポートフォリオにJitoSOLを組み入れ。高利回りのリキッドステーキングに証券口座からアクセス可能になる。
15:30
暗号資産取引所MEXC、MEXC Alpha機能で上場前トークンが現物アカウントから直接取引可能に
MEXCの概要 暗号資産(仮想通貨)取引所MEXCの成長が著しい。CoinGeckoのデータ(2025年3月29日時点)によると、暗号資産取引高ランキングでは日間取引高が約55…
13:20
フィナンシェ、Jupiter連携で日本発IPトークンをグローバル展開へ
フィナンシェがSolana最大級DEXのJupiterエコシステムに連携。日本の仮想通貨IPトークンをグローバル市場へ展開する新たな取り組みで、第一弾としてGACHIHOトークンをローンチ予定。
12:55
インジェクティブ、イーサリアム財務戦略企業シャープリンクの株式をトークン化
インジェクティブが仮想通貨イーサリアム保有戦略を取るシャープリンクの株式をトークン化する。このトークンはステーキングやDeFi戦略、担保などに活用できるようになる見込みだ。
11:26
ビットコイン様子見基調に、Glassnodeはアルト市場のリスクに警鐘鳴らす
仮想通貨市場でビットコインが高止まりするも、イーサリアムなど主要アルトの未決済建玉が69%急増し過熱感が強まっている。Glassnodeは市場の脆弱性拡大を警告した。
10:55
創業77年の北紡、ビットコイン購入開始
株式会社北紡が7月22日、ビットコイン購入開始を発表。決議枠8億円で国内取引業者を通じ順次取得。レンディング事業で安定利回り獲得も目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧