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6月の仮想通貨市場、トランプ関税と予算法案で大幅変動の可能性=K33分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

6月のボラティリティ背景

K33リサーチは3日、トランプ大統領の関税政策と予算法案を巡る動向が6月の仮想通貨市場に大きな変動をもたらす可能性があると警告した。7月9日に90日間の関税猶予期間が終了し、7月4日までに上院から「大きく美しい法案」の可決を目指すトランプ氏の計画が、6月末の市場動向を左右する重要な要因となる見通しだ。

ウォール街では新たにTACO(Trump Always Chickens Out)という略語が生まれ、トランプ氏が関税の脅しをかけても結局は引き下がるという見方を示している。英フィナンシャル・タイムズのコラムニストが5月上旬に考案したこの用語について、トランプ氏は5月28日の記者会見で初めて知らされ激怒したという。ホワイトハウス高官は、大統領が「チキン(臆病者)」と呼ばれていると誤解したことが怒りの原因だったと明かした。

また、トランプ氏が推進する「大きく美しい法案」は、2017年減税法案の恒久化やチップ・残業代の非課税化、国境警備に1,750億ドルの予算配分などを含む包括的な予算案だ。この法案は今後10年間で国家債務を3兆8,000億ドル増加させると予測されており、すでに下院を通過し上院での審議に進んでいる。

しかしイーロン・マスク氏は3日、この法案を「非常に不快で忌まわしいもの」と批判。政府支出の増加につながると主張するマスク氏と、法案成立を強く後押しするトランプ氏との間で意見対立が鮮明になっている。共和党は6月中の法案成立を目指しているが、党内からも反対意見が浮上している状況だ。

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一方、ビットコイン(BTC)は過去1週間で3.6%下落し、5月29日から30日にかけてETF関連の売りが主な要因となった。5月のビットコインETFは1日平均約2億4,000万ドルの流入を記録し、過去3番目の好調な月となったが、月末2日間で平均約4億8,000万ドルの流出に転じた。K33のアナリストは、これを月末のポートフォリオ・リバランシングの影響と分析している。

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仮想通貨市場は夏季に向けて活動が鈍化する傾向にあるが、米国の経済政策の変化によって市場のボラティリティが高まる可能性が高い。トレーダーの多くは歴史的傾向に基づき夏季前にエクスポージャーを縮小する動きを見せている。

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