はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン200万円幅急落、トランプ関税発言でロスカット3兆円と史上最大規模に|仮想NISHI 仮想通貨アナリストが相場分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

仮想通貨マーケットレポート(10/11 PM2時)

仮想通貨ビットコイン(BTC)は11日朝、一時200万円幅を超える急落を記録した。下落の主因は、トランプ大統領が突如SNS上で「11月1日から中国に対し、現在の関税に加えて100%の追加関税を課す」と発表したことである。この発言を受け、世界の株式市場および商品市場で急速なリスクオフが広がり、暗号資産市場も急落の展開となった。過去24時間の清算(ロスカット)総額は歴代最高となる3兆円に達した。

関連:ビットコイン暴落、3兆円規模のロスカット発生 トランプの対中100%関税追加を受け

10月11日相場状況

デリバティブ市場では、主要取引所のアクティブOIが急落により一時的に大幅減少したものの、足元では再び増加傾向を示している(下画像赤枠)。ファンディングレートを見ると、下値を拾うロングポジションの増加が確認でき(下画像青枠)、短期的な値ごろ感からの買いが入っていると考えられる。

また、17日限の現物価格より先物価格が低いバックワーデーションが強く見られる(下画像赤枠)。急落後であるが、需給は非常に強く引き締まっており、現時点では買い需要が旺盛であることが見受けられる。

暗号資産全体を俯瞰すると、多くの銘柄で下落しているが、現時点において現物価格が先物価格を下回っており、いわゆる「売られすぎ」の状態が継続している点も注目される。

関連:「トランプ・ショック」でアルト市場に異常値 ATOMが一時0.001ドルまで暴落

現状分析(10/11日 PM2時)

今回のビットコイン急落は、トランプ大統領の関税発言という外部要因によって引き起こされたものである。今年に入り、関税発表を契機とした株価急落はすでに二度発生している。

3月上旬には「カナダ・メキシコへの25%関税発表」、4月上旬には「全輸入品への全面強化」を示唆した発言があり、そのいずれの局面でもビットコインは一時的に株安に連動して下落したが、いずれも短期間で持ち直している。

今回の下落局面においても、ビットコインの内部構造に大きな変化は見られない。むしろ、現物と先物の乖離やポジションの偏りからみて、「過度な売られすぎ」状態が明確である。

今回のフラッシュクラッシュ(突発的な急落)は、大口ポジションの複合担保売却がトリガーとなり、それに連鎖してアルゴリズム取引等が大量の売り注文を発生させた結果であると考えられる。構造的な下落ではなく、一時的な流動性ショックである可能性が高い。

関連:ビットコイン、2030年までに金と並ぶ中央銀行準備資産に ドイツ銀行が予測

関連:強気相場はいつまで続く?仮想通貨のトップアナリスト3人が価格予想|WebX2025

今後の重要な日程

  • 10/15日 米消費者物価指数(CPI)
  • 10/16日 米小売売上高
  • 10/24日 米PMI
  • *米政府閉鎖により発表が遅れる可能性あり
  • 過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

    寄稿者:仮想NISHI仮想NISHI
    X-Bankクリプトアナリスト。BTC Status Alert制作協力者、DECOCHARTの企画・監修者としても、日本の業界に必要な投資関連情報の配信に携わっている。
    WebX アンケートご協力のお願い
    CoinPost App DL
    厳選・注目記事
    注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
    11/19 水曜日
    13:55
    ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
    ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
    13:35
    サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
    サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
    13:15
    米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
    米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
    11:35
    イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
    仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
    10:50
    コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
    コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
    10:33
    全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
    ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
    10:00
    ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
    ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
    09:45
    ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
    仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
    08:50
    テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
    テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
    08:00
    GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
    GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
    07:15
    資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
    資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
    07:05
    クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
    クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
    06:35
    米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
    米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
    06:20
    サイファーパンクが28億円相当のジーキャッシュを追加購入、保有量は総供給量の約1.43%に
    ウィンクルボス兄弟率いるサイファーパンクが2万9869ZECを追加購入。保有総額は23万3644ZECとなり、総供給量の1.43%を保有している。
    06:05
    ビットコインの調整終了を予測、年末に向けた上昇がベースシナリオ=スタンダードチャータード銀
    スタンダードチャータード銀行のアナリストが仮想通貨ビットコインの調整終了を予測した。複数の市場指標が極端な水準にリセットされ、年末に向けた上昇がベースシナリオだと話した。
    通貨データ
    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア
    重要指標
    一覧
    新着指標
    一覧