はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン・仮想通貨暗号解読リスクに警鐘、グーグルの最新ホワイトペーパー 防衛策は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 量子計算による暗号解読時間を「9分」に短縮、ビットコインのメモプール攻撃が現実の脅威に
  • 共同調査により、計670万BTCが量子攻撃の脆弱性に晒されている実態が判明

Googleの最新ホワイトペーパー

Google Researchは31日、暗号化アルゴリズムを解読するために必要な量子計算モデルを劇的に効率化し、従来予測を10倍上回るリソース推定を達成した最新のホワイトペーパーを公開した。この研究は暗号解読の数学的な限界に挑む技術基盤の提示であり、同社は解読回路の詳細を「悪用されるにはあまりに危険」として、リソース推定史上初めて機密扱いにすることを決定した。

専門機関Project Elevenは、Googleが示したこの最新の技術データを仮想通貨市場に応用し、ビットコインの秘密鍵の解読時間がわずか「9分以内」にまで短縮されたとの分析結果を公表した。これはビットコインの平均ブロック時間である10分を突破しており、送金中のデータを奪取する「メモプール攻撃」が理論上の仮説から現実的脅威へと変貌したことを示唆するものだ。

Googleの成果の核心は、ECDSA(楕円曲線暗号)の解読に要するリソースをわずか1,200〜1,450の論理量子ビットにまで削減した点にある。これは従来の主要な予測値を10倍上回る効率化を達成したことを意味しており、量子計算による暗号解読の実現可能性が、技術的なリソース推計の観点から大幅に前倒しされる結果となった。

Project Elevenはさらに、Googleの技術データを活用して独自の資産分析「Bitcoin Risq List」を作成し、計670万BTCが量子攻撃の脆弱性に晒されている実態を特定した。また、上位1,000のイーサリアムウォレットもわずか「9日以内」に解読可能であると同機関は試算しており、ビットコインを含む分散型技術の基盤全体における実務的なリスクとして警鐘を鳴らしている。

Project Elevenが分析した結果、特に黎明期に多用された「P2PK」形式のアドレスにおいて、サトシ・ナカモト時代のマイニング報酬を含む約170万BTCが極めて危険な状態にあるという。

これらのアドレスは公開鍵がブロックチェーン上に恒久的に露出しており、攻撃者がいつでも解読に着手できる「静止状態(at-rest)」での脅威を抱えていることが、同機関による具体的なオンチェーン解析で明らかになった。

Project Elevenはこの状況を「量子アラーム」と呼び、将来的な警告サイン(カナリア)を待つ余裕はなく、即座にポスト量子暗号(PQC)への移行を開始すべきだと強く促した。

GoogleのCEOおよびCTOが今回の論文でProject Elevenの分析を公式に謝辞とともにクレジットした事実は、暗号資産の防衛がもはや学術的な議論ではなく、実務的かつ緊急なセキュリティ管理の段階にあることを反映している。

ネットワーク全体の耐量子暗号(PQC)への移行はもはや将来的な選択肢ではなく、各プロジェクトの生存を左右する決定的な技術転換点である。一度破壊されれば信頼の修復が不可能なブロックチェーンモデルにおいて、コミュニティ全体が団結して次世代の暗号基準へ移行することが、ビットコイン・仮想通貨の存在価値を永続させる唯一の道であると結論付けられた。

関連:グーグル、量子コンピュータの脅威は「見かけより近い可能性」 移行目標を2029年に設定

関連:イーサリアム、量子時代に備え8年超の研究成果公開 2029年完全移行へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/15 金曜日
19:33
金融庁、仮想通貨仲介業の登録説明会を開催 6月上旬施行に向け解釈明確化へ
金融庁は15日、改正資金決済法で新設される仮想通貨・ステーブルコイン仲介業の登録事前説明会を開催。施行は2026年6月上旬の見込みで、「画面遷移の有無」は媒介判定の決定要素でないとの解釈も示された。
17:25
スペースX、5月中にもIPO目論見書を公開へ ビットコイン保有が初開示か=報道
スペースXが来週にもIPO目論見書を公開する見通し。8,285BTCのビットコイン保有が初めて公式開示される見込みで、仮想通貨市場への影響も注目される。
16:13
バイナンスリサーチ、2030年に仮想通貨ユーザー30億人到達を予測 
バイナンス・リサーチが2030年に仮想通貨ユーザー30億人到達の可能性を予測。オンボーディングやAI・ソーシャル層の統合が普及拡大の鍵と分析した。
14:00
AI悪用で深刻化する北朝鮮の金融業界サイバー攻撃、2025年被害額が前年比51%増に=レポート
クラウドストライクの最新レポートで、北朝鮮関連ハッカーが2025年に約20億ドル相当の仮想通貨を金融業界から窃取と判明した。AI活用やIT工作員潜入など手口も巧妙化している。
13:25
韓国最大手銀Hana、仮想通貨取引所Upbit運営会社に1000億円超出資 持分比率6.55%に
韓国大手のハナ銀行が、Upbit運営会社Dunamuの株式228万株を6億7000万ドルで取得した。ウォン建てステーブルコインのインフラ構築でも協力する方針で、韓国伝統金融の仮想通貨分野への関与が加速。
11:39
ファセット、ステーブルコイン決済基盤の強化に向け約80億円を調達 SBIグループら出資参加
ファセットがSBIグループらから約80億円のシリーズBを調達。ステーブルコイン決済インフラ「Fasset's Own Network」を軸に、125カ国の新興国市場での中小企業向け金融サービス拡大を加速する。
11:20
テザー社・トロン・TRM Labs、計700億円超の不法資産を凍結
テザー社は、同社とトロンとTRM Labsの共同イニシアチブが計700億円超の違法な資産を凍結したと発表。仮想通貨に関連する金融犯罪をターゲットにして規制上の協調を強化していると説明した。
10:58
日本発のNyx Foundation、AIエージェント専用イーサリアムレイヤー2「Eris」開発を開始
一般社団法人Nyx Foundationが、AIエージェント専用Ethereum Layer 2「Eris」の開発とAIコンペ「ASCON」のスポンサー募集を開始。DeFiセキュリティの公共財化を目指す。
10:05
DeFiデベロップメント2026年1~3月期決算、ソラナ保有拡大と転換社債買い戻しを報告
仮想通貨ソラナのトレジャリー企業DeFiデベロップメントが1~3月期決算を発表。1株当たりSOLが前年比で増加した。独自バリデータで高利回りを実現している。
09:44
JPモルガン、イーサリアムとアルトコインのビットコイン劣後「当面続く」と警告=報道
JPモルガンが5月14日のレポートでETH・アルトコインのビットコイン比較劣後を指摘。イーサリアムのDeFi TVLシェアは2025年初から63.5%→53%へ低下し、Glamsterdamアップグレードの効果を市場はまだ織り込んでいない。
09:25
コインベース、ハイパーリキッドでUSDCの利用促進へ
仮想通貨取引所コインベースは、ハイパーリキッドのステーブルコインUSDCの正式なトレジャリー・デプロイヤーになったことを発表。主要ステーブルコインとしてUSDCの利用を促進する。
09:05
ビットコイン上昇、米クラリティー法案の進展を好感 焦点は上院60票の壁|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは、15日朝にかけて上昇し、一時、前日比で約50万円高となった。背景には、米国のクラリティー法案が上院銀行委員会で可決され、法案成立に向けた進展が確認されたことがある。
08:40
ジェミナイQ1決算、売上高42%増 予測市場に本格参入
米上場の仮想通貨取引所ジェミナイが2026年Q1決算を発表。総売上高は前年比42%増の5030万ドル。予測市場・デリバティブへの本格参入とウィンクルボス兄弟による1億ドルの戦略的出資も明らかになった。
07:20
米ビットワイズ、HYPE現物ETFをNYSE上場へ ステーキング報酬提供
米ビットワイズがハイパーリキッド(HYPE)の現物ETFのNYSE上場を発表。米国初の内製ステーキング機能を搭載し、高成長を続ける分散型取引所エコシステムへの投資機会を提供。
06:55
米VC大手a16zが今夏に日本初拠点を設立、創業者が高市首相に直接表明
米大手VCのa16zが今夏、東京に初の海外拠点を設立する。創業者ベン・ホロウィッツ氏が5月14日に高市首相と面会し表明。5月5日には22億ドルの第5号仮想通貨ファンドの調達も完了している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧