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ビットコイン、レンジ脱出できず「強い確信」を模索中=Glassnode分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 含み損を抱えるBTC、現在約840万枚に達する
  • 底入れの目安は実現損失が1日2500万ドル以下

2022年弱気相場に類似

オンチェーンデータ分析大手Glassnodeは、1日に公表した最新週次レポートで、ビットコイン(BTC)は6万〜7万ドルのレンジ相場に留まり、明確な触媒がない中、持続的なブレイクアウトに必要な市場の「確信」が不足していると指摘した。

Glassnodeの分析によると、8万ドルから12.6万ドルにかけて強固な供給クラスター(URPD)が形成されており、これが上昇の勢いを削ぐ抵抗帯となっている。レンジを抜けるには、新規資金を呼び込む大幅な下落、または損切り売りを長期保有者が吸収する「再分配」のための長い期間が必要になるとの見解を示した。

Glassnodeは、「Total Supply in Loss(含み損供給量)」指標を用いて供給過剰の規模を分析している。この指標は現在価格よりも高い価格で最後に購入されたビットコインの流通量を計測するもので、現在約840万BTC。過去1ヶ月間を通じて約800万~900万BTCが継続的に含み損を抱えている状態が続いており、2022年第2四半期の弱気相場と構造的に類似していると指摘した。

当時は、800万BTC超の含み損供給量が約300万BTCの再分配(損切りや新規参入)により、500万BTCまで圧縮されて需給が改善し、相場の回復につながった。

現在のサイクルにおける再分配の進捗を見ると、長期保有者(6カ月以上前に取得)の実現損失は、30日平均で1日あたり約2億ドルに達している。これは長期保有者による投げ売りが進行していることを示すものだ。Glassnodeは、この動き自体は弱気相場の解消に向けた健全なプロセスとしつつも、売り圧力の枯渇にはなお至っていないと指摘。底入れを判断する目安として、実現損失が1日2,500万ドルを下回る水準まで低下することが必要としている。

関連:ビットコイン弱気相場続くか、米イランの緊張緩和で反発可能性も=クリプトクアント

現物需要が僅かに回復

一方で、現物市場では需要安定化の兆しも見え始めている。

最新データによると、米大手取引所コインベースの現物取引量デルタ(買い注文と売り注文の差)の30日移動平均が、僅かながらプラスに転じた。この動きは、買い手が過剰な供給を吸収し、価格を下支えし始めたことを示しているが、その規模が依然として小さいことから、Glassnodeは、この需要は「確信に基づくものではなく、様子見の状態」であると評価している。

企業トレジャリーによるビットコイン保有動向にも変化が生じている。

かつての広範な企業による蓄積トレンドから、ストラテジー社など極めて限定的なプレイヤーによる買い支えに依存する構造に移行。特に、マイニング大手のマラソン(Marathon)が約1.5万BTCを売却した事例は、企業の財務部門が保有高を圧縮した代表的なケースだ。

Glassnodeは、このサイクル初期に比べ、企業による構造的な支えは弱まっていると指摘している。

デリバティブ市場

デリバティブ市場では、永久先物の方向性プレミアム(30日合計)は、ほぼゼロまで圧縮され、僅かにマイナスとなった。これは以前のような投機熱が冷めたことを示しているとGlassnodeは指摘。この変化は、強気な投機ポジションの解消とショートへの関心の再燃を意味し、強い確信はないが「慎重でバランスの取れた」先物市場構造への移行を示しているとした。

また、今回のプレミアムの反転は、市場から投機的な熱狂が消え去り、レバレッジが低い水準まで「完全にリセット」されたことを物語っているとまとめた。

インプライド・ボラティリティ(IV)は全期間で低下(1週間51%、3ヶ月49%)しており、急激な価格変動を予想する動きは後退している。

オプション市場では、ダウンサイド・スキューが再び緩やかに上昇し始めている。下落リスクを警戒し、プットオプションを買う動きが出始めているが、本格的なヘッジ需要の高まりを示す水準を大きく下回っている状況だ。

ディーラーのガンマポジションは、価格の安定方向へと転換し、短期的には市場を不安定化させる影響は低下している。

Glassnodeは以上を総合して、「市場はもはや極度のストレス状態にはないものの、依然としてより強い確信を探している段階にある」と評価している。現時点で、ビットコインは明確なトレンドというよりも、再分配フェーズの只中にあると指摘。現物需要の拡大や含み損供給量の整理が進まない限り、レンジ相場が当面の市場の特徴となると総括した。

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