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「ステーブルコイン取引量は2035年までに最大23京円に」、2つのマクロ要因をチェイナリシスが分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ステーブルコイン取引量、2035年に最大1500兆ドル予測
  • 世代移転とPOS普及が主要成長ドライバー

ステーブルコイン取引量の大幅成長予想

オンチェーン分析企業チェイナリシスは8日、ステーブルコインの取引量は自然成長のみで2035年までに719兆ドル(約11京円)に達しうるとのレポートを発表した。マクロ経済の追い風があれば最大1,500兆ドル(約23京円)に達する可能性もあるとしている。

なお、比較すると2023年時点の世界のGDPは約107兆ドルであり、自然成長のみでもその7倍弱となる予想だ。

チェイナリシスは、ステーブルコイン決済量は2031年から2039年の間のどこかで、ビザやマスターカードのオフチェーン取引量に匹敵するようになるペースで成長しているとも指摘。既存の決済システムへの競争圧力となるだろうと述べた。

出典:チェイナリシス

チェイナリシスは、ウォッシュトレードや内部送金などを除外し、決済、送金、清算といった実際の経済活動のみを抽出した指標である「調整済みステーブルコイン取引量」という指標を用いている。

調整済み取引量は2023年以降、年平均133%の複合成長率で拡大し、2025年には実質経済活動規模で28兆ドルに達した。仮に、この成長が新たな刺激要因なしに継続した場合、取引量は2035年までに719兆ドルに達すると予測される。

関連記事:日本円ステーブルコインJPYC、累計取引高が約216億円に到達

JPYCの累計取引高が約216億円に達し、ポリゴン経由が全体の66%超を占める。Tria・Daimoなど決済プラットフォームでの利用が拡大し、円建てステーブルコインの実用化が加速している。

2つのマクロ成長要因とは?

以上を踏まえた上で、チェイナリシスはこの成長率は今後の動向を過小評価している可能性があるとしている。以下の、2つのマクロ的な転換が、ステーブルコインを含め暗号資産(仮想通貨)の普及を大きく加速させるだろうと続けた。

  • 世代間の富の移転
  • ステーブルコインを受け付けるPOS(販売時点情報管理)の普及

まず、2025年のジェミニによる調査結果では、今後数十年間で80兆~100兆ドルの富がベビーブーマー世代からミレニアル世代およびZ世代へと移転すると予測されていると指摘した。

また、ミレニアル世代およびZ世代は、そのほぼ半数が仮想通貨を保有したことがある、あるいは現在保有している世代であり、彼らが成人人口の過半数を占めるようになり、金融における主要な担い手としての地位を得ていくとも続けた。

チェイナリシスは、こうした移行がオンチェーン予測市場や、トークン化された現実資産(RWA)、その他の従来型金融と仮想通貨のハイブリッド商品など、仮想通貨の普及をさらに促進すると予想している。

世代の移行だけでも、2035年までにステーブルコインの年間取引量が508兆ドル増加すると推定した。

さらに、ステーブルコインが加盟店の決済システムなどに深く浸透するにつれ、仮想通貨での支払いは、意図的な選択から、意識されないデフォルトの決済インフラになるとしている。

ステーブルコインに対応するPOS端末の普及だけでも、2035年までにステーブルコインの年間取引量が232兆ドル増加すると予測する格好だ。

過去、消費者はクレジットカードを手数料や特典で評価するようになったが、仮想通貨による決済システムも、取引コスト、決済速度、キャッシュバック特典といった基準で評価されるようになると述べる。

チェイナリシスは、ステーブルコイン連動型カードが既存の決済インフラと直接競合することになるとも続けた。すでに、決済大手はこうした将来に備えているところだ。例えばビザは3月、ストライプ傘下のステーブルコイン企業ブリッジとの提携を拡大し、ステーブルコイン連動型カードを100カ国以上で展開すると発表している。

関連記事:決済大手ビザ、100カ国以上でステーブルコイン連動カード発行へ

決済大手ビザとストライプ傘下のブリッジが提携を拡大する。ステーブルコイン連動カード発行プログラムをアジア・欧州など100カ国以上で展開する計画だ。

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