WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SEC、予測市場ETFに追加情報要求 上場一時延期

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 3社に追加情報提出を要求、インサイダー取引への警戒が背景
  • 米上院・ブラジルも規制強化、各国で法整備が加速

3社が24本超を申請

米証券取引委員会(SEC)は、予測市場連動型の上場投資信託(ETF)について、追加情報の提出を求め、上場時期を延期した。ロイター通信が4日、関係筋の話として報じた。

対象となるのは、ラウンドヒル(Roundhill Investments)、ビットワイズ(Bitwise)、グラナイトシェアズ(GraniteShares)の3社が2月に申請した24本超の銘柄だ。これらは、一定期間内にSECが異議を唱えなければ自動的に有効になる仕組みを前提にしていた。

しかし、期限到来を前にSEC側が各社に対し、商品の構造や開示内容に関する追加情報の提供を求めたため、今週中の上場は見送られた。

各社が申請した銘柄は、2028年の米大統領選や2026年の中間選挙に加え、ハイテク業界の人員削減規模や景気後退の発生確率など、さまざまな事象に連動する予測市場を対象としている。急成長する予測市場ビジネスをETFとして商品化し、個人投資家が株式と同様の手軽さで取引できるようにする狙いがある。

関係者によると、この遅延は一時的な措置と見られている。

ビットワイズの最高投資責任者(CIO)マット・ホーガン氏は、「この分野は規制や監督体制とともに急速に成熟している」と述べた。ビットコインETFなど過去の革新的な商品と同様、時間をかけた審査を経て、最終的に上場に至るとの見方を示した。

関連記事:米国初の予測市場ETFが来週にも上場へ、中間選挙と大統領選に連動する6本を設定

ブルームバーグのETFアナリストが米ラウンドヒルの6本の予測市場ETFが5月5日に上場する見通しを示した。米国の選挙結果に連動する初のETFで、グラナイトシェアーズやビットワイズも同時期の上場を目指している。

インサイダー取引への警戒

今回のSECの判断には、予測市場をめぐるインサイダー取引や市場操作への警戒感が背景にあると見られる。

2026年に入り、予測市場の公正性めぐる事例が相次いで報じられている。中でも注目を集めたのは、現役の米軍兵士がベネズエラ大統領関連の機密情報を不正に利用し、予測市場「ポリマーケット(Polymarket)」で取引して多額の利益を得たとして、米司法省(DOJ)に刑事起訴された事例だ。これは予測市場におけるインサイダー取引を対象とした刑事摘発であり、業界に大きな衝撃を与えた。

関連記事:ベネズエラ大統領拘束作戦に関係するインサイダー取引、CFTCが米兵提訴 予測市場で不当利益

米商品先物取引委員会(CFTC)は23日、機密情報を悪用してポリマーケットでインサイダー取引を行ったとして、現役の米陸軍兵士を提訴した。ベネズエラ大統領の拘束作戦に関する非公開情報を利用し、40万ドル以上の利益を得た疑いが持たれている。

こうした動きを受け、商品先物取引委員会(CFTC)は、詐欺や市場操作に加え、インサイダー取引についても既存の法規制を積極的に適用する姿勢を示した。

米ホワイトハウスは3月24日、全スタッフに対し予測市場を含む金融市場での機密情報を利用しないよう求める内部通達を出した。ニューヨーク州とイリノイ州も州職員に同様の行政命令を発令している。

5月1日には米上院が、議員およびスタッフによる予測市場での取引を禁じる規則変更を全会一致で可決し、即日発効した。

予測市場プラットフォーム各社も、相次いで自主規制を強化している。

米カルシ(Kalshi)は4月22日、自身が出馬する選挙結果に賭けた連邦議会候補者3名に対し、取引停止と罰金の処分を科した。同社やポリマーケットは、政治家やアスリートなどの関係者による「インサイダー取引」を禁じるルールを明文化している。

さらに、ポリマーケットはブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)との提携を発表した。オンチェーンデータの解析を通じて、不正取引の検知体制を強化し、市場の健全性確保を図る狙いだ。

関連記事:米上院が議員による予測市場での取引を禁止、即日発効

米上院が5月1日、上院議員による予測市場での取引を禁止する決議案を全会一致で可決し即日発効した。インサイダー取引懸念を背景とした立法措置で、下院への拡大も議論される見通しだ。

予測市場をめぐる各国の規制動向

ブラジルでは4月24日、中央銀行と財務省が共同で、選挙や社会情勢などの事象を対象としたデリバティブ取引を国内で禁止する規則を公布した。これを受け、ポリマーケットやカルシを含む28のプラットフォームが国内からアクセスできない状況となっている。

ポリマーケットは現在、ベルギー、オーストラリア、英国、イタリア、ポーランド、シンガポールなど30カ国以上で、アクセスが制限されているとされる。日本も、規制上の理由からアクセス制限対象国に含まれている。台湾のように、特定の市場(政治賭博)のみを禁止する国もあり、国ごとに対応は分かれている。

米国では2024年にカルシがCFTCとの訴訟で一定の勝利を収め、選挙市場の取引が急速に拡大した。その一方で州レベルでは反発も強く、法的措置が相次いでいる。

4月23日には、ウィスコンシン州司法省がカルシやロビンフッド、コインベースなどの主要5社を、州の商業賭博禁止法に違反しているとして提訴した。ニューヨーク州も、無許可の賭博運営を理由にコインベースとジェミニに対するの訴訟を提起した。イリノイ、アリゾナ、テネシー各州も独自の法的措置を講じている。

一方でCFTCは4月3日、コネチカット、アリゾナ、イリノイ各州を相手取り、予測市場に対する州規制の差し止めを求める訴訟を提起した。CFTCは、予測市場をめぐる連邦規制当局としての管轄権を主張している。 連邦法と州法の優先関係をめぐり、法廷闘争が本格化している。

関連記事:ブラジルが予測市場を全面禁止、ポリマーケット・カルシにアクセス遮断

ブラジル中央銀行が28の予測市場プラットフォームを禁止し、ポリマーケットとカルシへのアクセスを遮断した。米国でもウィスコンシン州が新たに提訴し、予測市場への規制圧力が国際的に強まっている。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/08 土曜日
14:00
ブラジル中銀、仮想通貨送金に最大24時間の遅延義務付け
ブラジル中銀は8月7日、詐欺対策として一部の仮想通貨送金を最大24時間遅延させる新規則を発表した。来年施行され、1万ドル超の海外仮想通貨企業や自己管理ウォレットへの送金が対象となる。
13:00
ロシア当局、ウクライナ発詐欺に関与した違法仮想通貨交換所を摘発 20人超拘束
ロシア当局がモスクワ・シティで違法な仮想通貨交換所9カ所を摘発し20人超を拘束した。ウクライナ拠点の詐欺で盗まれた資金の送金に利用されていた。
11:20
サークル、USDCとCCTPをXレイヤーに導入
ステーブルコイン発行企業サークルが、USDCと相互運用プロトコルCCTPをOKXのXレイヤーに導入したと発表した。仮想通貨取引所OKXの利用者はドル建て資産のクロスチェーン移動や分散型金融での活用が可能になる。
10:30
ビットコインのeCashフォーク、8月23日から3段階で開始
ビットコイン開発者ポール・シュトルク氏が、8月23日開始のeCashハードフォークを3段階に分けて実施すると発表。GMOコインはBTC関連サービスの一時停止を予告した。
09:55
クリーンスパーク26年4-6月期決算、売上高30%減 BTC評価損で純損失
仮想通貨採掘企業クリーンスパークが2026年4-6月期決算を発表。売上高は前年比30.5%減少した。一方で大手テック企業から約1兆円のデータセンター契約を獲得している。
09:35
トランプ・メディア、クリプトドットコムとの仮想通貨事業を縮小
トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループが、クリプトドットコムおよびヨークビル・アクイジションと進めていたクロノス関連のトレジャリー企業設立計画を撤回した。予測市場統合計画も縮小し、核融合エネルギー企業TAEとの合併など本業に集中する方針だ。
08:22
BTC専門ウォレットのコールドカード、データの取扱方針を一時変更
仮想通貨ビットコインのウォレットのコールドカードを提供するコインカイトは、資産の流出事案についてデータの取扱方針に変更があると発表。変更の内容や対応について説明した。
08:05
15年間休眠のビットコインが移動、平均取得単価は約10ドル
2011年から15年間動きのなかった49.97BTCのビットコインが2026年8月6日に移動し、送金先は機関投資家向けプライムブローカーのファルコンXに関連するアドレスだったことが判明した。売却の確証はないが、資金集約の可能性がある。
07:20
米財務省、イラン仮想通貨取引所2社を制裁
米財務省がイラン関連の仮想通貨取引所シェルビットとアバンテザー、創設者のカイヴァンプール氏を制裁した。IRGCへの資金供与や制裁回避への関与が理由で、関連取引所との取引には注意が求められる。
06:25
グレースケール、イーサリアム・ミニETFの保有ETHを実質全量ステーキングへ
グレースケールが「イーサリアム・ステーキング・ミニETF」の信託契約を改訂し、税務条件成立後に保有ETHの実質全量をステーキング可能とした。報酬は現金化され株主に分配される。
06:02
延期されたクラリティー法案、上院が採決日を9月中旬に調整へ
米上院は仮想通貨市場構造法「クラリティー法案」の8月内の採決を見送り、9月に持ち越した。9月15日を軸に共和党と民主党の交渉が続く状況を伝える。
05:00
トランプ大統領発言、「仮想通貨主導権は中国に渡さない」
トランプ米大統領は仮想通貨分野で米国が中国などに主導権を譲らない姿勢を示すとともに、家族の仮想通貨事業に対する倫理規定案に反論した。クラリティー法案の上院採決は9月に持ち越される見通しだ。
08/07 金曜日
18:25
韓国アップビット、ミームコインBONK上場廃止 9月7日終了
韓国最大手取引所アップビットが、セキュリティ問題の未解消を理由にミームコインBONKの上場廃止を発表した。取引は9月7日15時に終了し、出金は10月7日まで対応する。7月の取引注意銘柄指定を経た措置。
18:05
なりすまし詐欺広告、金融庁など7省庁がSNS運営5社に対策要請
警察庁や金融庁など7省庁は2026年8月7日、著名人になりすました投資詐欺広告への対策強化を、グーグルやメタなどSNS運営5社に要請した。自民党も5月に対策提言をまとめており、本人確認や広告透明性の徹底を求める。
16:44
金融庁、暗号資産交換業者等17分野でサイバー報告様式統一
金融庁が8月7日、サイバー攻撃やシステム障害発生時の報告様式を統一する監督指針等の改正案を公表した。暗号資産交換業者を含む17分野が対象で、9月7日までパブリックコメントを募集する。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧