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自民ブロックチェーン推進議連、片山財務相にオンチェーン金融の国家戦略提言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーン推進議員連盟(以下、議連)は6月1日、片山さつき財務・金融担当相と面会し、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンに関する政策提言を提出。片山氏はこれを受領した。

提言は、ブロックチェーンとweb3を国家戦略として推進する方針のもと、仮想通貨の税制やETF、レバレッジ規制、デジタル通貨、貿易・物流分野まで幅広い政策課題を盛り込んだ。

面会後には、議連事務局長の神田潤一衆院議員が複数メディアの取材に応じ、提言の狙いと大臣の反応を語った。

提言の主な内容

提言は4本の柱からなる。第1・第2の柱では、ブロックチェーンとweb3を国家戦略として明示し、国際会議や政府間協議を通じて日本の制度整備を積極的に対外発信すること、各国の制度が出そろう前の段階から国際的なルール形成に主体的に関与することを求めている。ブロックチェーンやweb3に関わる産業が拡大途上にある国・地域へ、日本の制度や運用モデルを展開する視点も挙げた。

個別分野では税制が大きな焦点となった。提言は、令和8年度税制改正で申告分離課税の導入方針が明記されたことを大きな前進と評価。これを着実に進めるとともに、申告分離課税と源泉分離課税の選択制を含めた検討を要望した。仮想通貨同士を交換する取引(クリプト・トゥ・クリプト)の課税方法や、相続時の評価の見直しも盛り込まれている。

ETF・レバレッジ・無登録業者

仮想通貨ETFについては、投資家保護と市場の健全性を前提に制度上の位置づけを明確にし、正規の投資手段として整理すべきだとした。

レバレッジ規制では、個人向け仮想通貨デリバティブの倍率が現行2倍に制限されている点を取り上げ、証拠金管理などの制度設計とあわせて適切な比率への段階的な引き上げを検討するよう要望。投資家アンケートで回答者の約7割が6〜10倍程度なら国内事業者へ取引を移す意向を示したことも、根拠として挙げている。神田氏によると、この2倍という水準について片山氏も「やや低い」との問題意識を共有したという。

無登録業者への対応では、メディアやインフルエンサー経由の勧誘、国内決済事業者を介した資金移動など執行が及びにくい領域が残るとして、各国当局との執行協力やステルスマーケティング規制の明確化を求めた。

このほか、CBDC(中央銀行デジタル通貨)とステーブルコインの活用戦略の明確化、貿易・物流分野での電子データを前提とした制度運用への転換、DeFi(分散型金融)など自律分散型サービスの規律検討も提言に含めた。

神田氏の説明と片山氏の反応

神田氏は、議連が年1回この時期に提言を行っていると説明し、今年は特にオンチェーン金融に力を入れたと述べた。

2027年に日本で開かれるADB(アジア開発銀行)年次総会などの国際的な場も活用し、円建てステーブルコインをアジアの決済に使うなど、円のオンチェーン金融をアジアに広げる取り組みを政府に求めたとした。

なお、提言を受け取った片山さつき財務相は、2026年5月のADB総会で総務会議議長に就任しており、神田氏が挙げた2027年総会のホスト国として、発信の中心的な立場にある。

税制については、関連法が今国会で成立すれば、事業者の体制整備を前提に2028年1月にも新たな税制を始められるよう検討を進めると述べた。

仮想通貨ETFは、ニーズが高く技術的にも難しくないとして、金商法への移管に遅れないタイミングでの早期実現が見込まれると説明した。

米国の動向

神田氏によると、片山氏はこの分野に詳しく、トランプ米大統領の就任前後に訪米した際、現地でクリプトやオンチェーンの議論が活発だったと語ったという。米国でステーブルコインやトークン化預金を巡る取引の可能性が広がっているとして、日本も海外に負けず制度整備を進めるべきだとの考えを示した。

 
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