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メタプラネット奥野氏、Project NovaとWebXブース展示の全貌を語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

メタプラネットは、ビットコイン(BTC)を企業財務の中核に据えるビットコイン・トレジャリー企業だ。

ビットコイン保有量で世界第3位、上位保有企業のなかで唯一の国内企業として、グローバルのデジタル資産市場で存在感を高めてきた。

WebX2026のプラチナスポンサーとして参画する同社の執行役・奥野晋平氏にインタビューを実施。ビットコインを軸とした金融プラットフォーム構想「Project Nova」やWebX参画の狙い、日本市場への展望を聞いた。

奥野晋平
奥野 晋平(おくの しんぺい)
株式会社メタプラネット|執行役 資本市場IR
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の投資銀行部門にて約20年にわたり、エクイティ・ファイナンス、資本政策、IR戦略の立案・実行を支援。上場企業の資金調達や投資家コミュニケーション、企業価値向上に関する助言に豊富な経験を有する。退職後は約3年間、個人投資家として企業分析や投資活動に取り組み、その過程でビットコインを活用したデジタルクレジットの可能性に強い関心を持ち、メタプラネットのビジョンに共鳴して参画。現在は株主価値の最大化を目指した資本調達戦略を推進するとともに、資本市場とビットコインをつなぐ役割を担う。

ビットコインを企業財務の中核へ

貴社がWeb3関連事業に参入されたきっかけと、既存事業とのシナジーについてお聞かせください。

当社は1999年の創業以来、ホテル事業を中心に事業を展開してきました。しかし、コロナ禍で旅行需要が大きく失われたことで、企業として資産をどのように守り、将来の成長につなげていくべきかという問いに向き合うことになりました。

その中でたどり着いた答えがビットコインです。発行上限が定められ、政府や中央銀行によって恣意的に供給量を増やすことができない、希少性がプログラムによって担保されたデジタル資産です。当社は、ビットコインこそが長期的に価値を託すことのできる新たな財務基盤になり得ると考え、米国のStrategy社の先例にも学びながら、2024年4月に財務戦略の中核をビットコインへ移す決断をしました。

当社の取り組みは、単にWeb3関連事業に参入したというものではありません。ビットコインを企業財務の中核に据え、その上で、事業、資本市場、投資家基盤、メディア、金融サービスを再構築していく取り組みです。

既存事業とのシナジーとしては、ホテル事業で培ってきたブランド運営や顧客接点に加え、Bitcoin JapanやBitcoin Magazine Japanを通じた情報発信、メタプラネットベンチャーズを通じたスタートアップ投資、さらにメタプラネット証券(現:Siiibo証券)の当社グループへの参画を通じた金融商品・デジタル資本市場への展開が挙げられます。

今後は、これらをProject Novaのもとで有機的につなげ、ビットコイン、金融商品、デジタル証券、ステーブルコイン、ウォレット、投資家基盤を結びつける、ビットコイン・ネイティブな金融プラットフォームの構築を目指していきます。

「Project Nova」が描く金融プラットフォーム構想

現在進行中のWeb3関連プロジェクトの内容と、今後1年間の事業展開についてお聞かせください。

現在進めている取り組みは、単にWeb3領域に参入するというものではなく、ビットコインを中核にした新しいデジタル資産エコシステムを作っていくというものです。

当社はこれまで、ビットコイン・トレジャリー企業として、ビットコインの取得・保有を企業戦略の中心に据えてきました。今後はその基盤をさらに発展させ、ビットコインを保有するだけでなく、ビットコインを軸にした金融商品、デジタル証券、ステーブルコイン、ウォレット、投資家向けサービスをつなぐ、ビットコイン・ネイティブな金融プラットフォームを構築していきたいと考えています。

その中核となるのが、当社が推進しているProject Novaです。これは、ビットコインを中心に、資本市場とデジタル資産市場をつなぐ取り組みです。例えば、ビットコイン関連金融商品の開発、デジタル証券の活用、ステーブルコインによる決済や分配、ウォレットとの連携など、さまざまな可能性を検討しています。

特に重要なのが、メタプラネット証券(現:Siiibo証券)の当社グループへの参画です。メタプラネット証券は、個人投資家向け社債のオンラインプラットフォームとして実績を持ち、第一種金融商品取引業者としての機能も有しています。この機能を活用することで、当社グループは、ビットコインを基軸とした金融商品を、より具体的な形で投資家に提供していくことが可能になると考えています。

今後1年間は、この構想を段階的に形にしていくフェーズです。まずはSiiibo証券との連携を深め、既存の社債プラットフォームの成長を支援するとともに、当社の株主基盤やブランド力を活用した事業拡大を進めます。同時に、ビットコイン関連金融商品の企画・設計、デジタル証券やステーブルコインの活用、ウォレット連携などについて、規制面を含めて慎重に検討していきます。

私たちが目指しているのは、一過性のWeb3プロジェクトではありません。ビットコインを企業財務の中核に据えた上で、金融商品、資本市場、投資家基盤、デジタル技術をつなぎ、日本発の新しい金融インフラをつくることです。今後1年間で、こうした構想をより具体的なプロダクトやパートナーシップとして市場に示していきたいと考えています。

編集部注:メタプラネットは2026年6月12日、私募社債のオンラインプラットフォームを運営するSiiibo証券(第一種金融商品取引業者)の全株式を21億円で取得し、完全子会社化すると発表した。クロージングは2026年7月13日を予定し、所定の手続きを経て「株式会社メタプラネット証券」へ商号変更する方針。本件はProject Novaを実体化する初の本格的なM&A案件と位置づけられている。

関連:メタプラネット、Siiibo証券を21億円で買収 証券子会社化へ

WebX2026参画の狙い

WebX2026のプラチナスポンサーを決めた理由は何でしょうか?

WebXは、国内外の企業、金融機関、投資家、起業家が集まる、日本発のアジア最大級Web3カンファレンスです。当社は、ビットコイン保有量で世界第3位、かつ世界の上位ビットコイン保有企業の中で唯一の日本企業です。東証上場企業として日本に深く根ざしながら、グローバルなデジタル資産市場で存在感を高めてきました。

私たちが目指すのは、単なるビットコイン保有企業にとどまらず、ビットコインを中核に、資本市場、金融商品、デジタル証券、ステーブルコイン、投資家基盤をつなぐ新たなデジタル資産エコシステムを構築することです。WebXは、その構想を日本の皆さまに直接お伝えし、金融機関、事業会社、テクノロジーパートナー、投資家の方々と具体的な対話を深めるための最適な場だと考えています。

日本発のビットコイン・ネイティブな金融プラットフォームを築き、日本の皆さまと共に新しい時代をつくっていく。その思いから、当社はWebX2026にプラチナスポンサーとして参画することを決定しました。

編集部注:メタプラネットの開示によると、同社のビットコイン保有量は2026年5月末時点で4万177BTC(保有純資産約4576億円)で、ビットコイン保有企業として世界第3位・日本第1位としている。

ブースの見どころ

貴社ブースのコンセプトや展示内容、来場者に特に注目してほしいポイントをお聞かせください。

弊社のブースでは、ビットコインを軸とした当社の戦略と、その広がりを来場者の皆さまに体感いただける空間を目指しています。

具体的には、ビットコイン・トレジャリー企業としての当社の財務戦略をはじめ、Bitcoin Magazine Japanを通じた情報発信、公式ブランドであるPlanetGear、株主優待、メタプラネットベンチャーズを通じたスタートアップ投資など、当社が進めるさまざまな取り組みをご紹介する予定です。

また、今後の重要なテーマとして、メタプラネット証券(現:Siiibo証券)の当社グループへの参画を通じた金融事業の展開についてもお伝えしたいと考えています。当社は今後、ビットコインを中核に、金融商品、デジタル証券、ステーブルコイン、ウォレット、投資家基盤をつなぐ、ビットコイン・ネイティブな金融プラットフォームの構築を目指しています。

来場者の皆さまには、当社が単なるビットコイン保有企業にとどまらず、メディア、ブランド、投資、証券・金融機能を組み合わせながら、日本発のビットコイン・エコシステムを築こうとしている点にぜひ注目していただきたいです。個人投資家の方はもちろん、金融機関、事業会社、テクノロジーパートナーの皆さまとも、今後の協業や共創につながる対話の場にしたいと考えています。

日本市場の位置づけ

日本市場で重視している点や、今後果たしていきたい役割についてお聞かせください。

日本は、透明性の高い制度整備と技術への前向きな姿勢を両立しており、Web3・デジタル資産分野において世界をリードし得る重要な市場だと考えています。

当社が日本市場で重視しているのは、上場企業としての規律あるガバナンスと適切な情報開示を徹底しながら、ビットコインを企業財務の中核に据えるという新しいモデルを、日本発で確立していくことです。

当社は、単にビットコインを保有する企業にとどまるのではなく、ビットコインを軸に、資本市場、金融商品、デジタル証券、ステーブルコイン、投資家基盤をつなぐ、ビットコイン・ネイティブな金融プラットフォームの構築を目指しています。メタプラネット証券(現:Siiibo証券)の当社グループへの参画も、その実現に向けた重要な一歩です。

今後は、ビットコイン・トレジャリー企業としての実績を積み重ねるとともに、後に続く日本企業のロールモデルとなり、健全な形でデジタル資産市場の信頼性と裾野を広げていく役割を果たしていきたいと考えています。

資本配分とBTC Yield

最後に、読者へ伝えたいメッセージをお聞かせください。

お伝えしたいのは、当社が単にビジョンを掲げるだけでなく、資本市場を活用しながら実行を積み重ねてきたという点です。

当社は、ビットコイン価格の短期的な変動に左右されるのではなく、規律ある資本配分を通じて、長期的に1株当たりのビットコイン価値を高めることを重視しています。特に、BTC Yieldは当社にとって重要な経営指標であり、株主価値の最大化に向けた判断軸の一つです。

今後も、上場企業としての透明性とガバナンスを維持しながら、日本発のビットコイン・トレジャリー企業として、財務戦略と事業展開の両面で実績を積み重ねていきたいと考えています。

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