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トップアナリストと語るビットコイン相場展望|WebX2026

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

WebX2026 | セッションレポート

BTC年末予想5万・6万・8万ドル アナリスト3人の相場展望 WebX2026

仮想NISHI × 長谷川友哉 × 松嶋真倫

2026年7月14日、WebX2026のCRYLステージで開かれたセッション「トップアナリストと語るビットコイン相場展望」では、3人の仮想通貨アナリストがマクロ経済、オンチェーン分析、地政学リスクと規制という異なる切り口から現在の相場環境を整理した。ビットコインの年末着地について3人が示した水準は5万ドル、6万ドル、8万ドルと分かれ、悪化したセンチメントをどう解釈するかで見方が割れた。
仮想NISHI
仮想NISHI
暗号資産アナリスト
マクロ経済を軸に相場分析を発信するアナリスト。本セッションでは金融政策と投資マネーの流れを担当した。
長谷川友哉
長谷川友哉
ビットバンク株式会社
マーケット・アナリスト
ビットバンクのマーケット・アナリスト。本セッションではオンチェーンデータの分析を担当した。
松嶋真倫
松嶋真倫
マネックス証券株式会社
暗号資産アナリスト
マネックス証券の暗号資産アナリスト。本セッションでは地政学リスクと規制動向を担当した。
高山【下名要確認】
高山
モデレーター
Backpack
本セッションの進行を担当。3人のアナリストに年末の価格予想を求め、意見が対立する場面では論点を整理した。

マクロ環境 利上げ観測とAIマネーの吸引力

セッション冒頭、まずは直近の相場の振り返りとして2025年10月に記録した過去最高値からの下落局面を振り返った。トランプ大統領による関税の発表、2026年初の中央銀行トップの交代にともなう金融政策方針の変化で金(ゴールド)が下落しビットコインが引きずられたような動き。そして保管をめぐるハッキングの多発という3点を挙げ、不安定な状況が続いていると整理。ここから相場がどこへ向かうのかを本題に据え、まず仮想NISHI氏にマクロ経済の見立てを尋ねた。
仮想NISHI
まず金融動向から伝えたい。これまでは「しばらく利上げはしないだろう」というのが市場の見方だった。しかし直近の雇用統計などの指標を受けて、市場のコンセンサスは変わり、近い時期に利上げがあるだろうという見方になっている。ビットコインには金利がないので、米国の金利が上がればその分だけ下押し圧力がかかる。それが直近の状況だ。
加えて、投資マネーが新興ハイテク企業へ流れている。リスクを取って大きなリターンを狙う資金だ。6月にイーロン・マスク氏の宇宙企業であるスペースXが新規上場し、時価総額は約2兆ドル、円に直すと約320兆円になる。トヨタの時価総額が直近で約41兆円なので、その規模感が分かると思う。投資マネーの大部分がこちらに流れ、ビットコインを売ってその資金に充てるという流れが6月頃顕著に見られた。
今年後半には、ChatGPTのOpenAI社、そしてClaudeのAnthropic社のIPOが行われる可能性が高いと言われている。この2社の時価総額も相当な規模になり得る。またビットコインなどから利益確定売りが起こり、投資マネーがそちらに流れるという展開が来るかもしれない。
ビットコインETFの資金流出入を見ても、2026年5月から7月にかけて、かなりの規模の資金流出が観測できている。

オンチェーンが映す「冬の終盤」

高山氏は「(昨年と異なり)現在はかなりネガティブな環境ということかと思う」と受け、視点を変えて長谷川友哉氏にオンチェーン分析を求めた。
長谷川友哉
視点をがらっと変えてオンチェーン分析の話をしたい。オンチェーンとは、ビットコインなどブロックチェーン上で動いたデータを解析したものだ。長期で保有されているビットコインの枚数と、短期で保有されている枚数を並べて見ると、いま短期保有の枚数が非常に低くなっている。歴史的に見てもかなり最低レベルまで下がってきている。
過去の上昇局面を見ると、短期保有の枚数はすごく増えていく。これは新しいお金がどんどんマーケットに入ってくることを意味しており、私は個人、いわゆるリテール層の資金流入の目安として見ている。2024年にも小さな山が2つあったが、その後は年末あたりから横ばい、そしてどんどん下がっていっている。ETFの話は機関投資家の動きだが、こちらを見ると個人の関心もかなり減っているという状況が見て取れる。
その観点をさらに深掘りしたのがホドルウェーブという指標だ。約70%のビットコインがもう半年以上動いていない、かなり珍しい状況になってきている。過去のパターンから言えば、典型的な弱気相場、冬の時代をオンチェーンデータも象徴している形だ。
ネガティブな話が続いたので、では誰が勝っているのかという話もしたい。DAT企業、つまりデジタル資産トレジャリー戦略として財務でビットコインを持つ企業の残高は、基本的に右肩上がりだ。年初来で企業全体では約18.4万ビットコイン増えており、そのうち約17万ビットコイン、9割以上を最大手の1社が買っている。指標はすごく悪いけれども、こういうところが勝っているという構図だ。ただ最後に補足すると、その最大手も直近になって少しずつビットコインを売り始めており、市場の間には不安が漂っている。
補足:ホドルウェーブは、保有期間別にビットコインの流通量の割合を色分けして示すオンチェーン指標。長谷川氏の説明によれば、黄色や緑、青の領域が長期間保有されている割合、赤の領域が過去24時間から1週間程度の間に動いた割合を表す。DATはデジタル資産トレジャリーの略で、財務戦略としてビットコインを保有する企業を指す。

地政学リスクと米CLARITY法案の行方

続いて高山氏は、税制・規制と地政学の観点を松嶋真倫氏に振った。
松嶋真倫
私からは地政学リスクとして、米国とイランの問題を共有したい。VIX指数(恐怖指数)とブレント原油価格の推移を並べて見ていく。2025年4月にVIX指数が急騰しているのは、トランプ関税が各国に対して発表されたタイミングだ。VIX指数が高まる局面では、投資家が安全な資産に資金を向ける傾向が強まる。
では、イラン情勢のときはどうだったか。2026年2月末の開戦時、VIX指数は短期的に上昇した。背景には原油価格の高騰がある。ホルムズ海峡の封鎖によって原油価格が上がり、今後またインフレが再燃するのではないかと意識されたのが、開戦直後の動きだ。
ただ足元を見ると、米国とイランの暫定合意が締結されてからはVIX指数も低下傾向にあり、原油価格も危機前の水準に戻ってきている。開戦直後はマーケットのリスクとして意識されたが、どちらかというと今は楽観ムードが広がっている。株式も高値を維持しているし、ビットコインも比較的底堅い推移だ。ただ、今朝には米国がイランに追加攻撃をしたという動きも出てきている。今後この問題がマーケットにどう影響するかが大きなポイントの一つだ。
規制については、米国のCLARITY法案の前提を話したい。米国では仮想通貨の明確な定義が決まっておらず、証券なのかコモディティなのかが非常に不透明な状況が続いてきた。トランプ政権になってからは、分類の定義を明確化したうえで、SEC、CFTC、そしてステーブルコインをそれぞれ適切な規制当局が管轄するという明確化の動きが進んでおり、それがこの法案だ。規制がクリアになれば機関投資家や大手金融機関もマーケットに参入しやすくなるため、市場参入を促す大きな法案として引き続き注目を集めている。
米国では上院と下院の両方で承認を得たうえで、最後に大統領が署名して法案が成立する。CLARITY法案は下院が承認し、次は上院での審議を控えている状況だ。ただ、審議を進めるにあたって大きな論点が2つ出てきている。1つはステーブルコインに利息を認めるかどうかで、これは銀行業界からの反発があり、取引などの条件を満たしたうえでの報酬の形であれば認めるというところで着地している。
2つ目の論点は倫理条項だ。政府関係者に仮想通貨への関与をどこまで認めるのか、制限するのかという話になる。トランプ政権になってからトランプコイン(ミームコイン)が出てきたり、トランプ一族が自ら仮想通貨事業を展開したりしている。トランプ大統領が2025年に200億円規模の収益を仮想通貨関連で得ていたという指摘も出てきており、民主党議員からは政府関係者の過度な関与は制限すべきだという声が上がっている。
今後の展開として、議会は8月上旬から1カ月間の休会に入ってしまう。つい今朝方、トランプ大統領が上院での審議を早くしろというコメントも出している。8月上旬にかけて上院の審議が前に進むのか、それとも長引くのかが、今のマーケットの大きな関心だ。
補足:VIX指数について、松嶋氏は会場向けに「市場のボラティリティ、値動きの粗さを表す指標の一つ」と説明した。

年末価格予想 5万ドル、6万ドル、8万ドル

3人の前提共有を受けて、高山氏は「センチメント(市場心理)が悪いということだけは、ひしひしと伝わってきたのではないか」とまとめた。そのうえで、年末に向けてどこを注目し、どの水準を目指すのかを「アナリストバトル」として3人に問いかけ、まず仮想NISHI氏に予想とその理由を求めた。
仮想NISHI
先手を取る。今の価格が62,400ドルというところなので、年末は5万ドルを予想する。弱気だ。
理由は3つある。1つ目は、CLARITY法案の年内成立確率について、Polymarketの予測がもう35%程度まで下がっている点だ。市場予想として、成立する可能性は低くなりそうだと見ている。2つ目は中間選挙だ。過去の例を見ても大統領側の政党は中間選挙で負けやすく、今年も報道を見る限りトランプ大統領の共和党が負けるのではないかと言われている。そうなればトランプ大統領の政治的パワーが弱くなり、政策推進力や経済推進力が弱まるのではないか。
3つ目は、年末にOpenAI社や、まだ決定ではないがAnthropic社などのIPOが計画されている点だ。そちらに投資マネーが行ってしまい、ビットコインはさらに陽の目を浴びない年になってしまうのではないかと思っている。
この予想に対し、松嶋氏が異なる見方を示したいと申し出た。高山氏はその前に、民主党が中間選挙で勝った場合はビットコインにネガティブという理解でいいのかと確認を入れた。
仮想NISHI
今のトランプ政権の共和党はクリプト推進派ばかりだ。それに比べれば民主党の人たちはCLARITY法案にも反対している。全員ではないが、暗号資産(仮想通貨)関連企業への締め付けを強めたゲーリー・ゲンスラー前SEC委員長が民主党時代の担当者だったことも考えると、民主党になったときは多少推進力が弱まるのではないかと考えている。
松嶋真倫
そこは違った見方を持っている。規制の観点でいうと、ETFを承認したのは実は民主党のときからで、ここ数年マーケットを押し上げてきたのはETFからの資金フローだ。ではトランプ政権になって何が前に進んだかと言われると、実は何も進んでいない。マーケットの価格を見ても、トランプ政権が誕生する前の水準にもう戻ってきている。
民主党になったからといって、仮想通貨の規制を整備しようという動きが逆行するのかというと、モルガン・スタンレーやシティグループといった大手金融が戻ってきている中で、そこは起こりづらいと思っている。
もう一つマクロの観点で言うと、トランプ政権が誕生してから関税もイラン情勢も好き勝手にやっている。支持率を見てもらえば分かるが、今アメリカではトランプ大統領に対する支持率がものすごく低下している。それは要するに、マーケットがトランプが負けることを望んでいることを示していると私は認識している。仮に民主党が優勢になっても、ねじれの状態で2年間は政策が進みづらい面はあると思うが、むしろマーケットがそれを望むのであれば、リスクオンで仮想通貨や株にポジティブに影響が及ぶこともあるのではないか。私個人としては、そこまで下がることはないと思っている。
高山氏は「すでに脱トランプ政権、トランプの敗北はある程度織り込まれているということか」と論点を整理し、次に長谷川氏の予想へ話を向けた。
長谷川友哉
私は仮想NISHIさんとは逆で、年末着地は8万ドルぐらいを想定している。大きなトピックは、先ほどのオンチェーンの話だ。70%以上が半年以上動いていないという状況は、冬の本当に最後の方に起きる底値圏を探る現象だったりする。他のオンチェーン指標を見ても、もう売られすぎ水準まで来ている。そう考えると、今の水準からどんどん下がっていく展開は想定しづらい。
もう一つは中東情勢だ。ホルムズ海峡が封鎖して原油価格が上がり、インフレ懸念が高まっている。それに乗じて金利も上がってきている。これは米国の財政を圧迫する材料でもあり、今年9月頃に予算の期限も来る。一部の報道では米国が1日に数億ドル、数十億ドル規模の戦費を費やしているとされており、要するに財政がもっとお金を出してしまっている。そういった財政懸念が年内に再びフォーカスされる可能性もあると思っている。昨年ビットコインが過去最高値をつけたときも、政府の予算に関わる部分で閉鎖してしまったことがあった。売られすぎに加えて財政懸念の材料が出てくれば、金利が上がっている状態でもビットコインは反発できるという予想だ。
高山氏が利上げの見方を尋ねると、長谷川氏は市場のコンセンサスと異なる見立てを示した。
長谷川友哉
マーケットは利上げを織り込んでいると思うが、今のところ私は今年は利上げがなくてもいいのではないかと予想している。実質金利も結構上がってきているのが一つ。もう一つは長期のインフレだ。幅広い項目の商品やサービスで物価が上がっているかと言われると、実はそうではない。中・長期的なインフレのトレンドを見る指標としてトリム平均インフレというものがある。PCEというインフレ指標から変動の激しいものを除外し、ノイズを取り除いたものだ。それが昨年末あたりからずっと2.4%程度で横ばいになっている。原油価格の上昇が経済全体に広がっているかと言われると、実はそうではない。そういうところから、年末まで今の政策金利の水準を引っ張っても全然我慢できるのではないかと見ている。
最後に松嶋氏が、2人の中間ではないとしながら横ばい予想を示した。
松嶋真倫
自分は6万ドル付近で着地する、つまり横ばいで推移すると見ている。これまでAI、規制、イラン情勢などいろいろな材料について話をしてきたが、それぞれネガティブな面とポジティブな面のどちらもあると見ている。
AIについては、ここ最近リスクマネーの大部分がAIに寄っていて、なかなかビットコインや仮想通貨が陽の目を浴びない状況だ。ただ、むしろ(株式市場の)AIや半導体周りが一度大きく調整することが、ひいてはビットコインやその他の資産に投資が戻ってくるきっかけになると私は見ている。OpenAIやAnthropicなどのIPOを控える中で、なかなかビットコインに投資するメリットは見えないと思うが、そこでトレンドが大きく変わることで、投資家が次にどこへ投資しようかを見直すフェーズになってくる。すでにそれが始まっていると見ている。
イラン情勢についても、トランプ大統領が何をするのかはなかなか読めない。ただ2025年にトランプ政権が立ち上がってからの動きを見ると、一時的に懸念されてもその後マーケットはほぼ慣れている。トランプ外交はこういうものだという認識ができている。軍事的な対立が強まった局面ではリスクオフでビットコインが株と一緒に売られる可能性はあると思うが、その場合でもむしろ、国の影響を受けづらいアセットとして金と並んで注目されやすくなると思う。ネガティブな面もありながら実はポジティブな面もある、というのが私の見方だ。

DAT企業をめぐるリスクと財務戦略

横ばい予想を示した松嶋氏は、さらに下落する要因として1点だけ挙げたいとして、仮想通貨保有企業の破綻リスクに話を進めた。
松嶋真倫
1点だけさらに下落する要因として見ているのが、仮想通貨を大量に保有する企業の破綻だ。最大手の保有企業が直近でビットコインを売却したことがマーケットの大きな懸念になったと思うが、そのままマーケットが下がり続けた場合に、その他の保有企業で倒産のような事例が出てきてしまうと影響は大きい。過去の半減期サイクルで言えば、マウントゴックスのハッキング、コインチェックのハッキング、そしてFTXグループの破綻と、仮想通貨特有の大きな事件があってマーケットは高値から7割、8割と大きく下げてきた。いわゆるDATと呼ばれる領域が新しいリスクとして顕在化するのであれば、さらに今より価格が下がる可能性はあると思う。
仮想NISHI
2014年、2018年、2022年、2026年と、軒並み下がる年としての4年サイクルは今も顕在化して進んでいる。当時の企業が破綻しているという点も共通する。上場企業では、含み損の拡大による債務超過が何期も続くと上場廃止になるというルールがある。上場企業が資金を集めてそれをビットコインに換えるのがDAT企業の主な戦略なので、上場廃止を避けるためにビットコインを売りに出すということが、年末の決算近くにあり得るのではないかと思っている。
高山氏は、最大手の売却が市場心理に与えたダメージは実際に6月の相場で大きかったと振り返った。これに対し長谷川氏は、売却の中身を評価する見方を紹介した。
長谷川友哉
さっき私も、ビットコインを買い続けていたDAT企業が少しずつ売り始めたと言ったが、あれは要するに破産などを避けるためにキャッシュをきちんと持っておくという財務戦略として売ったものだ。実はあれをキャッシュマネジメント戦略として評価するアナリストは結構いて、発表後に株価はちょっと反発している。ただ苦しいから売っているのではなく、きちんと財務戦略を考えているのだという認識がマーケットに広まってくれれば、心理的な影響はあると思うが、売ったからもう彼らが終わったという話ではない。
きちんとした戦略があるDATが多ければ問題ないという感じだ。

予想が覆るシナリオ

最後の質問として、高山氏は3人に「自分の予想が覆るとしたら何がその反対の動きにつながるか」を1人1分程度で挙げるよう求めた。まず強気の8万ドルを示した長谷川氏から。
長谷川友哉
私は強気だったので、弱気だとすると何が材料になるか。一つ言えるのは(景気停滞にもかかわらず物価だけ上がる)スタグフレーションリスクだ。基調的なインフレは落ち着いているという話をしたが、要はそれが上がってきてしまう。その一方で6月の雇用統計は少し弱かった。私の予想に反してインフレが上がり、雇用は弱いという状況になると、金融政策当局としてもどうしたらいいのかという判断になると思う。そういうスタグフレーションが起きるとだいたい利上げに行く傾向があるので、そうなってくると6万ドルを割ってくるだろうという展開はあり得る。
松嶋真倫
自分は下げるか横ばいだったので、何が起これば上がるかというところで言うと、やはり国内の規制改革だ。次のサイクルでは日本がグローバルマーケットの中心になる可能性は全然あるのではないかと思っている。無事に法案が通過すれば2027年に金商法へ移行し、2028年には税制改正、そしてETFの解禁といった議論も、他のセッションでも話題になっていると思う。日本でもようやく個人投資家の税負担が軽減されて参入しやすくなり、機関投資家層も比較的参入しやすくなる状況になってくると思う。
今のマーケットを見るとなかなかネガティブだと思うが、日本でもきちんと市場を作る動きは進んでいる。次の2027年、2028年の半減期にかけては、日本の新しい投資家マネーの流入がマーケットを押し上げる要因の一つになるのではないかと思っている。
仮想NISHI
私は5万ドルで予想したが、上がる理由があるとしたらCLARITY法案の成立だ。成立すれば、ジーニアス法と掛け合わせて多くの企業がオンチェーン上にステーブルコインを流通させやすくなる。オンチェーン上のドルが増えるということは、そのドルから仮想通貨が買われやすくなるということだ。ステーブルコインの25%程度は仮想通貨の購入に向かうと言われているので、CLARITY法案の成立によって大企業がどんどんステーブルコインを発行し流通させていけば、価格の上昇要因になるのではないかと思っている。
高山氏はこれを「いわゆるオンチェーン資金の両替緩和のようなことが起こるということ」と言い換えて受けた。

セッション総括

セッションの最後、高山氏は会場に拍手で予想を選んでもらう場面を設けた。下落、横ばい、上昇のいずれもおおむね拮抗し、上昇に手を挙げる声も少なくなかった。
締めのコメントで、登壇者の一人は次のように述べた。
「ここの3人でも相場感が分かれたので、皆さん情報収集を常にしながらトレードを楽しむということをやっていただければと思います」
別のパネリストからは、規制が変わる2027年、2028年に向けて各事業者が仕込みを進めており、日本からも米国や欧州からも大きな動きが出てくる、仮想通貨がデジタル資産として金融市場のなかで伸びていくことはまず間違いない、として中長期的な目線で見てほしいという呼びかけもあった。
年末相場予想の着地は5万ドル、6万ドル、8万ドルへと三様に分かれた。過去は3人の見方が揃うことも多かったというが、今回は分岐した。センチメントの悪さという同じ前提から異なる結論が導かれたこと自体が、この局面の読みにくさを示している。
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