CoinPostで今最も読まれています

ポリゴン(MATIC)、ZKロールアップに特化した新たなL2をリリース

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新たなL2ソリューション

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューションを提供する「ポリゴン(MATIC)」は20日、新たなロールアップ「zkEVM」を発表した。

新たに発表されたL2スケーリングソリューションの正式名称は、zkEVM(zero-knowledge Ethereum Virtual Machine)。ゼロ知識証明技術とイーサリアムへの対応を両立するバーチャルマシンは今回が初だとPolygonは説明した。

ゼロ知識証明とは

証明プロトコルの一種。「自身の主張が真実であること以外の情報を検証者に開示することなく(=ゼロ知識)、その主張が真実であると証明できる」という特性を、「ゼロ知識証明は、特定のブロックチェーンの外部で処理を行ない、その過程を提示しなくても、その処理が正しく実行されたことを証明できる」というように応用し、最近では処理能力を高める技術としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

関連スケーリング問題の打開策「ロールアップ」とは|仕組みや注目点を詳しく解説

zkEVMの詳細

開発にはPolygonのHermez、Zero、Midenのチームが協力。EVMに対応できるゼロ知識証明技術ベースのロールアップ技術として、以下のメリットがあるとしている。

  • イーサリアムとの互換性
  • イーサリアムより低いコスト
  • イーサリアムより早い取引速度
  • ゼロ知識証明技術

zkEVMではどのイーサリアムのスマートコントラクトでも実装が可能。ゼロ知識技術のもたらす分散化とセキュリティを保ちながら、イーサリアムより早い速度と低い取引手数料を両立できるという。

EVMと同等の規格を持つポリゴンの新ソリューションはPolygonが製作した反面、パーミッションレスであるため、誰でも利用可能。コードもオープンソースであるため、パブリックドメインとして誰でもアクセスできる。

Polygonの共同設立者であるMihailo Bjelic氏は仮想通貨メディアDecryptに対して、zkEVMを以下のように説明した。

理想的なWeb3のインフラはスケーラビリティとセキュリティ、そしてイーサリアムとの互換性を併せ持つべきだ。

これまではこの3点を全て提供するのは事実上不可能だったが、(zkEVMは)ようやくこのような性質を兼ね備える技術だ。

現段階ではパフォーマンスの比較を提供するのは困難だが、2,000TPS(取引/秒:イーサリアムは15TPS)の実現を目標としている。

関連:仮想通貨ポリゴン(MATIC)とは|注目ポイントと今後の将来性

今後の動向

なおzkEVMのさらなる詳細は後日公開を予定。テストネットも公開間近だ。

また、今夏中にはパブリックテストネットのローンチを予定。最終的なメインネットのローンチは2023年初頭を想定している。

ロールアップとは

イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決する方法の一つ。メインチェーンの外で取引を実行するレイヤー2ソリューションを指す。

▶️仮想通貨用語集

関連: スケーリング問題の打開案「ロールアップ」とは|仕組みや注目点を詳しく解説

Polygonはイーサリアムのスケーリング問題を解決すべく発足したプロジェクト。ソラナ(SOL)やアバランチ(AVAX)などと並び、イーサリアムキラーの一つとして名が挙げられている。

関連:仮想通貨ポリゴン(MATIC)とは|注目ポイントと今後の将来性

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/16 木曜日
06:30
エルサルバドル政府、過去3年間で48億円相当のビットコインを採掘
エルサルバドル政府は2021年以来、火山の地熱エネルギーを活用した300台のプロセッサを導入し環境に優しい方法で仮想通貨ビットコインの採掘を進めてきた。
06:05
ビットコイン66000ドル台まで反発、米CPI結果受け利下げ期待高まる
主要株価指数だけでなく、コインベースやマイクロストラテジーなどの仮想通貨関連株銘柄もCPI結果に反応し大きく反発した。
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。
12:30
コインチェック LSK保有者向け「KLY」エアドロップ対応方針発表
コインチェックは、LiskブロックチェーンのイーサリアムL2への移行に伴い、新谷発足するKlayrのネイティブトークンKLYのエアドロップへの対応計画を発表。スナップショットは2024年5月21日に予定される。
12:25
CPI発表迫り方向感を欠くビットコイン、イーサリアムETF承認は悲観的な見通し強まる
CPI(米消費者物価指数)発表を本日21時30分に控える中、暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインの方向感に欠ける展開で狭いレンジで上下している。
12:00
香港のビットコイン・イーサリアム現物ETFから最大の資金流出
香港の仮想通貨ビットコイン・イーサリアム現物ETFは4月の立ち上げ以来最大の1日当たり純流出を記録した。米国のBTC現物ETFは流入に転じている。
11:30
SBI VCトレード、口座保有者にHashHubのWeb3レポートを無料提供へ
SBI VCトレードは、暗号資産(仮想通貨)取引のサポート強化として、口座保有者に「HashHub Research」の一部を無料で提供開始。市場動向、プロジェクトの技術的背景などを把握するのに最適。
10:45
グーグル、新AI検索機能の一般提供発表
AIのGeminiで検索体験をさらに向上させるため、グーグルが新機能「AI Overviews」の一般提供を発表。同社のプロダクトにもAIを活用するとし、他にも様々な発表を行なった。
10:05
仮想通貨投資信託提供のCoinShares、1Qで利益総額が前年比11倍に 
仮想通貨投資企業CoinSharesは2024年第1四半期の決算を報告。利益総額は前年比11倍以上増加した。3月にはヴァルキリーのETF事業を買収している。
08:45
Polymarket、ヴィタリックなどから70億円調達
仮想通貨利用のポリマーケットは、2024年にプラットフォーム上で約2億200万ドル相当の予測取引が行われたと報告。特に米国の選挙の結果に125億ドル以上が賭けられており、現在のところドナルド・トランプ氏が49%の確率でジョー・バイデンの44%をリードしている。
08:15
Re、アバランチ上で再保険ファンド提供
仮想通貨アバランチのブロックチェーン上で、RWAである再保険のトークン化ファンドをReがローンチ。再保険業界の透明性を向上させ、オンチェーン決済を促進していく。
07:35
オルカンベンチマーク指数提供のMSCI、マイクロストラテジーなどを追加
MSCIの定期見直しは、投資家にとって重要な指標であり、各企業の市場での位置づけや影響力を反映するものだ。今回の見直しニュースを受け、マイクロストラテジーの株価は前日比で4.15%上昇した。
06:25
ソラナ基盤のDrift、エアドロップとコインベース上場予定
仮想通貨DRIFTトークンは、エアドロップの形でリリースされる。日本時間5月16日21時より取得可能となる。エアドロップ分のトークンは合計120,000,000 DRIFTで、総発行数の12%を占める。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア