はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

来週のビットコイン相場はPPIとCPIに注目、ネガティブならチャネル下限試すシナリオも|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週5/4(土)〜5/10(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

5/4(土)〜5/10(金)の仮想通貨相場週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円は概ね900万円台後半での揉み合いに終始し、方向感に欠ける展開となっている。

今月3日に発表された4月の米雇用統計が市場予想比で大幅に下振れたことを受け、BTC円は900万円近辺から反発し、週明けには1000万円を回復する場面もあったが、米証券取引委員会(SEC)がロビンフッドに対して強制措置を通告するウェルズ通知を送ったことを切っ掛けにアルトコインが市場の下げを先導し、BTCも反落。

その後はシカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物が窓埋めを達成したことで下げ止まるも、目星い材料に乏しい中、相場は方向感に欠ける展開となった。

その後は、SECのゲンスラー委員長がCNBCとのインタビューで、「数多くの暗号資産(仮想通貨)は証券である」と発言した他、グレイスケールがSECに対するイーサリアム先物ETFの申請を取り下げたことなどを受け、ETH相場の下落にBTCも連れ安となり、8日には950万円周辺まで値を下げた。

一方、これによりドル建てBTC価格が100日移動平均線にタッチしたことで相場は下げ止まると、9日には米新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことを受け、BTCは反発し980万円台まで戻している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

本邦がゴールデンウィークに入る中、4月30日に香港でビットコインとイーサリアムの現物ETFの取引が開始されたことに伴う事実売りによってドル建てBTC相場は強く押し、一時は下降チャネルの下限を割り込んだ。

しかし、5月3日の米雇用統計直後の反発で相場は再び同チャネル内に戻っており、チャネル下抜けはダマシとなった(第2図)。

4月は3月の米消費者物価指数(CPI)を受けたFRBによる利下げ開始先送り懸念が台頭していたが、5月に入ると雇用統計の下振れや失業保険の申請件数の増加と労働市場の逼迫緩和を示唆するデータが浮上。

加えて、全米供給管理協会(ISM)が発表した4月の製造業・非製造業PMIが市場予想比で下振れるなど、景気のスローダウンも一部では示唆され始め、年内の利下げ期待が再度強まっている。

こうした中、来週は14日に4月の米卸売物価指数(PPI)と15日に同CPIの発表を控えており、特に後者には注目だ。

3月のCPIは単に強かっただけではなく、幅広い項目で物価の上昇が確認されており、全体的な消費の底堅さが示された。

直近の景気減速のサインがインフレ鎮静化を促していればBTCにはプラス言え、相場がチャネル上限の7万ドル周辺まで戻す余地があると見ているが、3月に続き上振れサプライズとなれば、相場は再びチャネル下限を試すシナリオも視野に入る。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/01 火曜日
17:40
メタプラネット、ビットコインを696 BTC追加購入
メタプラネットが696BTCを追加取得した。キャッシュ担保付きプットオプションで第1四半期に7.7億円の収益を計上し、長期的なビットコイン蓄積と安定収益を同時に狙う戦略を公開した。
15:02
オリコン調査 ビットコイン取引所満足度ランキングbitbankが首位【現物取引】
オリコン顧客満足度調査2025で暗号資産取引所を徹底比較。現物取引ではbitbankが2年連続の総合1位を獲得し、手数料・システム安定性で3年連続首位となった。GMOコインはステーキング・レンディングで高評価。6,260人の利用者の声から見る信頼性の高い取引所選びに。
14:15
エックスモバイルがWeb3参入 暗号資産モバイルサービスを今年度中に開始
マジモバ・ホリエモバに続く展開 格安携帯電話サービスを提供するMVNO「エックスモバイル」は1日、暗号資産(仮想通貨)を含むWeb3事業への本格参入を発表した。今年度中に、ブロ…
13:45
テザー、1Qに8888BTC追加購入
ステーブルコイン最大手テザーが2025年第1四半期に約1,100億円相当のビットコインを追加購入。総保有量は92,647BTCとなり世界第6位のホルダーに。
13:10
イーサリアムL1の手数料収益が大幅減少 目標達成も課題浮上
仮想通貨イーサリアムのDencunアップグレード後、L1の手数料収益が大幅に低下。ガス代削減という目標は達成したものの、ETHのインフレ課題が浮上していることを解説する。
12:11
トランプ関税発表控え緊迫するビットコイン市場、ETF資金流入とマイニング課題の狭間で
4月2日のトランプ関税発表を控え、ビットコイン市場は複雑な状況に直面している。一方ではETFへの資金流入が9営業日連続で続き回復の兆しを見せる一方、マイニングコストは87,000ドルまで上昇。さらにハッシュレートは史上最高の8億5,000万TH/sを記録するという矛盾した状況だ。市場のリスク回避姿勢が強まる中、投資家とマイナーの動向から見える業界の今後を分析する。
11:25
ヘデラ関連企業ハッシュグラフ、企業向けネットワーク「HashSphere」発表
仮想通貨ヘデラ関連企業ハッシュグラフは、プライベートな許可型ネットワークHashSphereを発表。開発目的や想定するユースケース、今後の開発計画が明らかになった。
11:00
米上院議員、退職金での仮想通貨投資を可能にする『金融自由法案』を提出
米国のトミー・タバービル上院議員が退職金プランでの仮想通貨投資を許可する金融自由法案を提出。旧バイデン政権の規制に対抗し、トランプ大統領の仮想通貨支持政策を後押しする内容に。
10:10
REDXがBingXへの上場発表 モバイルサービス「REDX MOBILE」でユーティリティ拡張へ
ブロックチェーン×エンターテインメントを融合させたWeb3プロジェクト「REDX(レッドエックス)」は、2025年4月1日より、トークン還元型の次世代モバイルサービス「REDX…
10:00
トランプ大統領の仮想通貨活動に共和党内から異例の苦言
米下院金融サービス委員会のヒル委員長が、トランプ大統領の仮想通貨事業がステーブルコイン規制議論を複雑化させていると発言した。民主党からの批判を招いていることが背景だ。
08:40
トランプ家、ビットコインマイニング事業参入 Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立
Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立 米国の上場企業Hut 8(ハット・エイト)は、ドナルド・トランプ大統領の息子エリック・トランプ氏とドナルド・トラ…
08:01
ブラジル金融当局、主要年金基金の仮想通貨投資を全面禁止
ブラジル国家通貨評議会が年金事業体による仮想通貨投資を禁止。高リスクを理由に規制強化する一方、英国のカートライト社や米国複数州の年金基金はビットコイン投資を進めており、国際的な規制姿勢の違いが鮮明に。
07:30
ブラックロックCEOが見解、ビットコインが米ドルの支配的地位を奪うリスク
ブラックロックのCEOは、米国の債務が増加している現状に警鐘を鳴らし、債務を制御できなくなれば、ドルの準備通貨の地位が仮想通貨ビットコインのようなデジタル資産に奪われるリスクがあると指摘した。
07:00
ビットコイン、S&P500との相関性低下か クジラ数は3ヶ月ぶりの高水準
仮想通貨ビットコインはS&P500が下落する中でプラス推移し相関性の低下を示唆。1,000BTC以上保有のクジラウォレットは3月から11増加し1,991に到達。Cryptoquantアナリストは2020年の強気相場と類似したパターンを指摘した。
06:30
2880億円規模のビットコイン買い増し、ストラテジー社
米ストラテジー社は3月31日、22,048の仮想通貨ビットコインをさらに追加購入したことを公表した。今回の購入規模は2880億円相当のもので、このニュースが好感されビットコイン市場は一時83,757ドルまで反発。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧