マクロ経済と金融市場
29日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比146.4ドル(0.38%)高、ナスダック指数は55.1ポイント(0.35%)高で取引を終えた。
前週末にかけてビットコインが下落したことに伴い、米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄ではコインベースが7.6%安となったほか、マイニング関連銘柄も軒並み大幅下落した。
一方、東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は、前日比524.2円(1.38%)高と反発した。
米株高の影響で買いが優勢となったほか、日銀の円買い介入を示唆する動きで過度な円安ドル高を牽制したことが好感された。外国為替市場では29日、160円突破した後、155円台まで円高に振れる場面があった。
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比2.3%高の1BTC=63,669ドルに。
米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中、上値の重さが続きそうな局面であるが、現在押さえつけられているトレンドラインおよび50日移動平均線の1BTC=66,952ドルを抜けた場合は強気筋が勢い付く可能性も考えられる。
Ali氏は、短期保有者の実現価格が59,800ドルであることに言及。これを下回った場合、顕著な価格調整が起こり得るとの見方を示した。
実現価格(realized price)は、最近ビットコインを買った投資家群の平均購入価格のことを指しており、実現価格を下回ると、短期保有者が含み損となり損切りする可能性が高まると見なされる。
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香港でETFローンチ
本日、Web3産業のハブを目指す香港の証券取引所にビットコインとイーサリアム現物ETFが上場した。
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ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、香港のETF市場規模は500億ドル程度だとし、米国市場に比べて影響は軽微である可能性が高いとしていたが、イーサリアム現物ETFの需要をビットコイン現物ETFと比較できるのは今回が初めてだと言及。おそらく10%以下になると予想した。
一方、香港のETF発行企業の「華夏基金管理(チャイナ・アセット・マネジメント)」のZhu Haokang氏は、記者会見で強気の展望を示す。
香港の暗号通貨ETFの資金流入について、米国のビットコイン現物ETFローンチ初日(1月11日)の1億2,500万ドルを超える可能性があるとする同氏によれば、シンガポールや中東などの地域のファミリーオフィスも高い関心を示しているという。
香港は中国の特別行政自治区であるものの中国本土の投資家は香港の暗号資産ETF取引を禁じられているが、香港の適格投資家、機関投資家、個人投資家らは売買することができる。
金色財経の記者らとの質疑応答によれば、米国のETFと最も大きな違いは現物ビットコインでの申し込みおよび償還が可能である点と香港ドル、米ドル、人民元の3通貨で取引可能である点が挙げられる。これにより、ビットコインマイニングで得た現物BTCでビットコインETFを直接購入することもできるという。
米国で取引されるブラックロックなどのビットコインETFは、現物償還に対して投資家保護と市場操作に関する懸念を示す米SEC(証券取引委員会)の意向を反映し、現金償還となっている。
Zhu Haokang氏は、暗号資産ETFは、暗号資産市場により多くの流動性をもたらすと強調。ETFと現物価格の間でアービトラージの機会を提供し、より多くのマーケットメーカーとアービトラージャーの参加を促すとした。さらに、「香港の明確な規制フレームワークと国際金融センターとしての位置付けは、アジア時間帯での取引を促進し得る」と期待を示した。
イーサリアム(ETH)の現物ETF承認も高い関心を集めるが、香港証券先物委員会(SFC)は独立した規制・決定プロセスを敷いており、例え米国でイーサリアム(ETH)が有価証券と認定されたとしても、香港のETFには影響を及ぼさないという。
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