CoinPostで今最も読まれています

米ドルに裏付けられた新たな仮想通貨「Stronghold USD」を発表:IBMが支援を表明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米ドルに裏付けられた新たな仮想通貨Stronghold USDを発表
7月17日、米ドルとのペッグ通貨として、ステラ・ブロックチェーンを使用した新たな仮想通貨”Stronghold USD”が発表された。大手企業のIBMが支援を公表し、テザー(USDT)の代替としても注目を集めている。
Stellarとは
国境を超えた送金や決済を可能にすることを目指している通貨。世界中の金融アクセスとリテラシーを拡大することを目的として、マウントゴックスの創設者ジェド・マケーレブ氏が中心となって開発した。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

IBMが新規仮想通貨Strongholdを支援

7月17日に、Strongholdと呼ばれる仮想通貨スタートアップが、法定通貨米ドル(USD)とのペッグ通貨となる仮想通貨”Stronghold USD”を仮想通貨Stellar(ステラ)のブロックチェーン上で発行することを発表しました。

この「Stronghold USD」は、既存ペッグ通貨のテザー(USDT)同様、米ドルに完全に裏付けられた仮想通貨となり、仮想通貨特有の高いボラティリティの影響を最小限まで抑えた、新たな”安定した仮想通貨”となっています。

ドルの準備金を取り巻く懸念から、論争を巻き起こしている「テザー(USDT)」問題が記憶に新しいところですが、Tether Limited(テザーコインの運営母体)は、流通しているトークンの数を計上するにあたり、十分なドルを保有していない可能性があるとして懸念されており、今回の「Stronghold USD」の発表は、市場から歓迎されています。

コンピュータ関連大手のIBMがこのプロジェクトを支援すると発表したことから、大きな注目が集まっています。

Stronghold USDとは

Stronghold USDは、ネバダ州に認可されているPrime Trustという会社を通して発行され、集められた法定通貨は、アメリカ合衆国の公社である連邦保険預金公社(Federal Deposit Insurance Corporation、FDIC)に加盟している銀行に預けられるとされています。

Prime TrustのCEOを務めるScott Purcell氏は、Stronghold USDは適切に監査され、「その資金はFDIC加盟銀行でのみ管理される」と主張しました。

FDICは、金融危機などで銀行が破産に追い込まれた際に、25万ドル(約2,800万円)までの保証がついており、もしその金額を超える額を預金する場合は、複数のFDIC加盟銀行を使用すると記述しました。

さらに、トークンを発行する際にも、トークンを換金する際にも本人確認(KYC)やアンチ資金洗浄(AML)のチェックを厳重に行い、規則に則った運営をすることが強調されています。

現時点でこの”安定した仮想通貨”は、金融機関や、多国籍企業、資産運用管理会社など、法人向けに開発されているものの、将来的には一般向けにトークンを公開することも検討しているとされています。

IBMの現在までの取り組み

IBMは、2017年10月に仮想通貨ステラと”パートナーシップ契約”を結んでおり、2018年初めにも、IBMは仮想通貨関連分野をさらに発展させるために、Wells Fargoから、Jesse Lund氏を引き抜き、ブロックチェーン開発部門の責任者に抜擢しました。

そしてLund氏は、IBMが仮想通貨関連ビジネスの応用に関心を示していることを明らかにしています。

2017年5月にもIBMは、環境テックスタートアップであるVeridium Labとの提携を発表し、温室効果ガスの国際間経済取引(カーボンクレジット)をブロックチェーン上で実現しようとする取り組みを始めました。

その”カーボン・クレジット・トークン”をステラ・ブロックチェーンで発行することで、透明性と効率性を高めることを目的としています。

Lund氏は、今回のStrongholdが、「金融機関に使用されることで、決済だけでなく、食物追跡や、国際貿易、サプライチェーンなど、さらなるメインストリームへの進出を果たし、様々な分野で使用される未来を描いている」と語り、「私たちは、仮想通貨を仮想通貨取引という使用用途だけでなく、日常的に行われる取引に応用したいと考えている」とまとめました。

そしてIBMは、「Stronghold USDは、米ドルに裏付けられ、リアルタイムでの国内外支払いの基礎を固める新しいタイプのデジタル通貨だ。これは、IBMが提唱するトークンエコノミーの布石となっている。」と記述していることから、今後の進展も期待されています。

CoinPostの関連記事

ステラ(Stellar/XLM) チャート・価格・相場・最新ニュース一覧
仮想通貨ステラ(Stellar/XLM)のチャート・価格・相場や、最新ニュース一覧を掲載しています。また、ステラとは何か、通貨の概要やその詳細も解説しています。
IBMがVeridium Labと提携:Stellarブロックチェーンでトークン発行を計画
コンピューター関連大手のIBMと環境テックスタートアップVeridium Labが提携し、仮想通貨Stellarのブロックチェーン上で、カーボンクレジット・トークンを発行する計画を発表しました。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧