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急騰後に相場の方向性を探るビットコイン 注目のG20が2日後に迫る|仮想通貨市況

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仮想通貨市況
ナスダック関連の動きなど、ハードフォーク後から続く下落相場に光がさした仮想通貨市場は、ビットコインがトレンドライン抜けで一時急騰するなど全面高相場になった。しかし依然方向性を見定める動きは継続している。本記事では底値に関する専門家の意見や、相場変動での注目ポイントなどを取りあげる。

仮想通貨市況

仮想通貨市場は28日、日本時間昼すぎにビットコインの価格急騰が見られた。

昨日時点でサポートライン付近を推移していたBTCであったものの、1日を通して緩やかな上昇曲線をえがき、急騰に至った。

上昇の背景

依然急騰後水準でヨコヨコな動きを見せるなど、継続した買いが見られない相場ではあるものの、BCHフォークから落ち込んでいた相場の中で、一時的に好転的な動きが見られた背景として2つ理由が挙げられるだろう。

1.米大型カンファレンスConsensus INVEST 2018で重要ニュース

2.約1週間続いていたトレンドラインを上抜け

米大型カンファレンスConsensus INVEST 2018で重要ニュース

まず仮想通貨市場に置ける「雰囲気」を変化させたのが、Consensus INVESTでの発表、またそれに向けて発表された大手企業の動きだ。

昨日の仮想通貨市況でも注目カンファレンスとして挙げた同イベントは、登壇メンバーが既存の大手金融機関を中心に、仮想通貨業界の中心人物が軒並み名を連ねたため、仮想通貨の現状、また今後の動きについて、多方面視点からの議論が行われた。

出典:CoinPost撮影

発表、または言及された発言もニュース性の高いものが多く、相場下落による投資家関心の低下から、発表を控えている企業も多くいることが予想される現在の仮想通貨業界において、関心を取り戻す重要イベントとして大盛況のうちに幕を閉じた。

発表された動きとして、「ナスダックがBTC先物検討(イベント直近 BloomBerg報道)」、「ナスダック最重要ビットコインETF企業と提携」、「米SEC長官がビットコインETF承認・有価証券問題の必要事項を明確化」の他、機関投資家参入に関して、また業界の今後に関するスピーチ内でも前向きな発言が多く見られた。

最注目点は関係者の証言としながらも、BloomBergによって報じられ、VanEckのトップが発表したナスダックのBTC先物上場計画が明かされた点だ。

そして、今回のコンセンサス内で、ビットコインETFを申請するVanEck社のデジタル・アセット戦略部のディレクターガボール・ギャバックス氏は、「同社がナスダックと提携し、ビットコイン先物を含む複数の仮想通貨関連商品を提供すると計画をしており、BTC先物の上場開始は2019年第1四半期(1月〜3月)を予定している」と明らかにしている。(現金決済か、BTC現物決済かに関しては明確にしていない)

他にもBakktの先物延期時期やFidelity Digital Assetの仮想通貨プラットフォームローンチ予定時期が控えている米第1四半期が、ウォール・ストリート企業の本格仮想通貨参入時期としてターゲットされているのではないかという期待感が業界内で広がった。

特に昨年の年末暴騰相場を作り上げたCMEとCboeビットコイン先物に続き、来年の第1四半期に向けた2度目の「先物ブーム」も期待されている格好だ。

約1週間続いていたトレンドラインを上抜け

短期的な急騰が見られた背景には、約1週間続いていたトレンドライン(水色)突破が確認されている。

このまま買いが続けば次点のターゲットが見える場面ではあったものの、19時時点では上昇後水準付近で保合いに移行、相場の方向性を見る動きが続いている。

底値を見るには時期尚早か

BCHハードフォークから急落する下落相場の中で、全面高になった28日だが、まだ底値と見るには早いという専門家の意見も見られる。

底値を見定めると言及しているのは、2つのファンド企業関係者だ。

1人目が、米仮想通貨投資企業モルガンクリークのCEOポンプリアーノ氏で、現在の暴落水準でも10年間の期間で見るとかなりのパフォーマンスを示している資産であることなどを理由に、一時的には3000ドル付近もターゲットとして視野に入るとCNBC番組内で語っている。

2人目は、本日公開されたBloombergで掲載されたKenetic CapitalのJehan Chu氏の発言だ。

現在は短期的な買い時ではあるかもしれないが、底値と見るのはまだ早く、BCHフォークなどで揺れた「非中央集権」的応用事例が明確に普及してこない限り、硬い底値を形成するのは難しいと見ているようだ。

直近相場の注目ポイントは?

相場の方向性を見定めたい仮想通貨市場において、直近の注目ポイントを複数点紹介する。

  • 11月28日〜11月30日:Coin Geek Week Conference
  • 11月30日:G20の開催
  • 12/1(土)1:00(日本時間):CME ビットコイン先物SQ

G20の開催

11月30日からブエノスアイレスで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議は、仮想通貨の議論こそ内容には挙がっていないものの、株式などの金融マーケットの相関性が高まっている状況で、相場の方向性を見定める仮想通貨市場に置いて注目ポイントになるだろう。

今回のG20では、貿易戦争で揺れる米中が首脳会談を控えている他、石油市場の供給過剰に対する懸念高まりなどを背景に急落している石油相場の方向性を左右する競技が行われる見通しが立っている。

各国が集うG20だが、2国間協議に注目が集まる形で、金融マーケットにおける重要な国際会議となりそうだ。

今回の急落前水準で、1ヶ月以上にも及んだ停滞相場時、相場の方向性に日米の株式市場の推移が大きく相関していた。

現状の仮想通貨市場は、底値水準から脱することはできないものの、上昇方向にも下落方向にもライン抜けによる激しい価格変動が確認されているため、G20での方向性は仮想通貨市場においても重要となるだろう。

CME ビットコイン先物SQ

また、相場への影響で注目されているのが12月1日に控えるCME先物SQ日だ。

日程が近付くにつれて、機関投資家などによる「ポジション解消の大量売買」が行われるなど、仮想通貨市場が動く可能性が指摘されているSQ日:限月(先物期限の満期日)。

直近数回のCME、CboeSQ日では大きな動きがなかったものの、相場が急変動してから初めてとなるSQ日ということもあって、警戒心が高まっている。

急落後もロングポジションが断続的に高い水準を保っていることも指摘されており、不安定な動きになる可能性があるのではないかとの予想もされている。

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