ビットコインキャッシュとは｜将来性・おすすめ取引所・購入方法を解説

目次

1. ビットコインキャッシュとは
2. 仮想通貨BCHの価格分析
3. BCHを取り扱う国内取引所
4. ビットコインキャッシュの将来性
5. ビットコインキャッシュ（BCH）の買い方（口座開設・注文方法）

ビットコインキャッシュとは？

通貨コード	BCH（旧BCC）
取引開始日	2017年08月01日
承認アルゴリズム	Proof of Work(SHA256)
発行上限	21,000,000 BCH
現在の流通量	1,983万 BCH
ブロック認証サイクル	約10分

ビットコインキャッシュはビットコインのルールを一部変更して生まれた新しい通貨です。 ビットコインのスケーラビリティ問題(拡張性)の解決を目指し、2017年8月、ビットコインからのハードフォークを行い誕生しました。 ビットコインキャッシュという名前ではありますが、ビットコインではなく、アルトコインの一つとされます。

ビットコインキャッシュはビットコインからのフォークであるため、最初の資産の分配はビットコインの所持量に応じて行われました。 ビットコインキャッシュを配布する事を宣言していた取引所にビットコインを保管していた人には、ビットコインキャッシュが配布されました。

ビットコインキャッシュの特徴と背景

ビットコインキャッシュ（BCH）は、ビットコイン（BTC）の送金詰まりや手数料高騰といったスケーラビリティ問題を解決するために、2017年8月1日にハードフォーク（分裂）で誕生した通貨です。基本的な仕組みはBTCと同じProof of Work（PoW）を採用し、1ブロックの認証時間も平均10分ほど。ライトコイン（LTC）も同様にBTCをベースにしたPoW型通貨である点で似ています。

「ビットコインを拡張した形」でありながら、ライトコインと同様に技術面がBTCと近いがゆえの採用のしやすさが特徴といえます。

拡張されたブロックサイズ

• ビットコイン：ブロックサイズ1MB（SegWit導入で実質約4MB）
• ビットコインキャッシュ：誕生時8MB → 現在32MB

BCHはブロックサイズを大きくすることで、ネットワークの混雑緩和や手数料の抑制を狙いました。もっとも、1ブロック10分という仕組み自体は変わらないため、最終的にはBTC同様、6回の承認（約1時間）を待つことが一般的です。

分裂とハッシュ戦争

BCH自身も2018年にハードフォークを行い、BitcoinSVと分裂した経緯があります。こうした「ハッシュ戦争」はマイナーが支持する開発方針の違いによって起こり、以降も複数回のフォーク騒動を経験しています。

フォーク前後で取引履歴が混在しないよう、リプレイアタック対策として取引の識別子を導入。BTCとBCH間でトランザクションが誤って利用されるリスクを防止する措置が講じられました。

ビットコインキャッシュ チャート分析

ビットコインキャッシュ（BCH）の過去数年間の価格変動を見てみましょう。2018年初頭に3,000ドル以上の史上最高値を記録したあと急落し、2018年後半〜2019年にかけては300〜500ドルのレンジで推移しました。その後、2019年から2020年にかけては250〜400ドル程度で推移。2021年前半には一時1,500ドル以上まで急騰するも、2021年後半から2023年にかけては長期的な下落トレンドに入り、100ドル付近まで値を下げます。

2023年後半〜2024年にかけては回復基調を強め、300〜700ドルの範囲まで戻した後、2025年初頭は350〜400ドル付近で比較的安定した動きとなりました。

2025年3月6日時点のBCH価格は394.99ドルで、34日移動平均線（SMA）は391.73ドル付近に位置しています。移動平均線はほぼ横ばいで、価格はわずかに移動平均線を上回っている状況です。

主要サポート・レジスタンスレベル

• 直近のサポートレベル：370〜380ドル（最近の短期ボトム）
• 強力なサポートゾーン：330〜350ドル（2024年後半に形成された安値圏）
• 主要レジスタンスレベル：420〜450ドル（2025年における直近高値）
• 中期的レジスタンスゾーン：550〜600ドル（2024年の高値を意識）
• 長期的レジスタンス：1,000ドル以上（2021年高値付近）

短期的には、420〜450ドルのレジスタンスを突破できれば、500〜550ドルを目指す可能性があります。一方で、350ドルを割り込むと300ドルまでの調整も考えられます。

暗号資産市場全体の好環境が続く場合、600〜700ドル付近を再びテストする展開も期待できます。しかし、全体的に市場の関心がやや低調である点を踏まえると、大幅な上昇には新たな材料や触媒が必要となりそうです。

BCHを取り扱う取引所

国内の仮想通貨（暗号資産）取引所でBCHを取り扱っている中で、おすすめのサービス概要をご案内します。

ビットコインキャッシュの将来性

採用の容易性と普及の広がり

ビットコインキャッシュ（BCH）は、ビットコインから派生した通貨であるため、技術的にビットコイン（BTC）と類似した部分が多く、ライトコイン（LTC）など他のProof of Work型アルトコインと同様に比較的採用しやすい点が注目されています。

具体的には、アンティグア・バーブーダの40社以上の企業が支払いにBCHを導入、また、決済処理業者のBitPayをはじめ、PayPalといった大手プラットフォームもBCHをサポートしており、現実世界での利用機会は徐々に増えています。

機関投資家による投資商品とETF化の可能性

機関投資家向け商品としては、グレイスケール・インベストメントが運営するグレイスケール・ビットコイン・キャッシュ・トラスト（BCHG）が代表例で、同社のデジタル・ラージキャップ・ファンドにもBCHが組み入れられています。

つまり、グレイスケールを通じて機関投資家がBCHに投資する環境は既に整ってます。2025年時点、ライトコイン（LTC）の現物ETF申請は既に米国で行われており、BloombergのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏とエリック・バルチュナス氏は、「2025年に承認される可能性は90％」と試算しています。

その理由として、ビットコイン同様にProof of Workを採用していることや、XRP・ソラナ（SOL）などのようにSECからの法的リスクが懸念されにくいことなどが挙げられています。もしこのライトコインETFが実際に承認されれば、構造の似たビットコインキャッシュへの波及効果を期待する声もありますが、2025年3月5日現在ではBCHGのETF転換申請は審査されていません。

機関投資家にとってのビットコインキャッシュ

一部の機関投資家は、ビットコインを中心とした暗号資産ポートフォリオの「ハイベータ（値動きが大きい）版」として、ビットコインキャッシュを選好するケースもあります。BCHはビットコインと同じ合意メカニズム（Proof of Work）を採用しており、市場サイクルにおいてもBTCと似通った値動きをしやすい面があるためです。そのため暗号通貨市場全体に強気な投資家の一部にとっては、リスクは高いがリターンも大きい可能性がある銘柄という位置づけになります。

とはいえ、大手機関投資家がBCH単独に大きく資金を投入するケースは稀であり、現状では多くの場合、ビットコインやイーサリアムなど複数の暗号資産と組み合わせた分散投資の一部として扱われています。

2025年以降の展望と課題

ビットコインキャッシュは、2025年3月時点においても現実世界での採用や規制の明確化、さらには機関投資家の参入などにより、市場での存在感を維持しています。

しかし、技術的にはビットコインと類似しているため大きなアップデートは限られ。ビットコインほどのネットワーク効果や知名度をまだ獲得していないことから、今後の市場サイクルでもBTCに追随する形になりやすいとの見方は根強くあります。

一方で、現物ETF実現の可能性やさらなる機関投資家の参加があれば、大きな価格上昇要因となる可能性もあります。実需の拡大や投資家の信認を得ることが、ビットコインキャッシュが今後どこまで「デジタルキャッシュ」として広く認知されるかを左右するでしょう。

ビットコインキャッシュ（BCH）の買い方（口座開設・注文方法）

1. 口座開設：本人確認

ビットコインキャッシュ（BCH）を購入するには、まず仮想通貨取引所で口座を開設する必要があります。口座開設は主に以下のステップで進みます。

1. メールアドレスを入力して登録用のURLを受信
2. 必要事項を入力（氏名・住所・電話番号など）
3. 本人確認書類を提出

最初に、利用する取引所の公式サイトでメールアドレスを登録します。届いたメールに記載されたURLから専用ページを開き、多くの場合ここでパスワードの設定を行います。

KYCを済ませておくべき理由

メールアドレスの登録だけでは、すぐにBCHを売買することはできません。KYC（本人確認）を完了させておき、できれば口座に「日本円」を入金しておくことをおすすめします。これにより、BCHの価格が急変動した際にもすぐに取引できるようになります。

多くの日本の仮想通貨取引所が「eKYC（電子本人確認）」を導入しており、すべての手続きをオンライン上で完結できます。

マイナンバーカードの公的個人認証サービスを活用すれば、即時審査が完了するため最もスムーズです。免許証やパスポートでもeKYCは可能ですが、審査に数時間〜数日かかる場合があります。

2. 資金の入金

口座開設と本人確認を完了させると、日本円の入金が可能になります。多くの取引所では、クイック入金によってリアルタイムで入金できます。

クイック入金は、土日祝日を含む24時間いつでもリアルタイムで即時入金が可能なオンラインサービスです。多くの取引所では振込手数料無料で利用できます。

クイック入金に対応している主な金融機関：

みずほ銀行	三菱UFJ銀行
三井住友銀行	りそな銀行
埼玉りそな銀行	ゆうちょ銀行
PayPay銀行	楽天銀行
住信SBIネット銀行	各種地方銀行

入金手順（一般的な例）

1. 「入出金」または「資産」メニューから「日本円」を選択
2. 「入金」または「日本円を入金」をクリック
3. 入金額を入力し、振込先の銀行を選択
4. 「銀行ページへ」をクリックし、銀行の画面で手続きを進める

3.ビットコインキャッシュ（BCH）の購入方法

日本の取引所でBCHを購入する方法は主に2つあります。初心者には「販売所」、少しでも有利な価格で購入したい方には「取引所」の利用がおすすめです。

販売所での購入（初心者向け）

販売所は取引所が直接BCHを売買する方式で、操作が簡単なため初心者に適しています。

1. 取引所のアプリやウェブサイトにログイン
2. 「販売所」または「クイック取引」を選択
3. 通貨一覧から「BCH」を選択
4. 「買う」ボタンをタップ
5. 購入金額または数量を入力
6. 内容を確認して「購入」をタップ

販売所のメリット・デメリット

• メリット：すぐに取引可能、操作が簡単、24時間取引可能
• デメリット：取引所に比べて価格（スプレッド）が高めに設定されている

取引所での購入（経験者向け）

取引所では、ユーザー同士が売買を行うため、より有利な価格で取引できる可能性があります。指値注文や成行注文を利用します。

1. 取引所のアプリやウェブサイトにログイン
2. 「取引所」を選択
3. 取引ペアから「BCH/JPY」を選択
4. 注文タイプ（指値・成行）を選択
5. 指値の場合は希望価格、成行の場合は購入数量を入力
6. 内容を確認して注文を確定

指値注文と成行注文の違い

• 指値注文：自分で指定した価格で取引が成立（ただし、その価格で買い手/売り手がいない場合は取引不成立）
• 成行注文：現在の市場価格ですぐに取引が成立（価格を指定できないが、即時取引が可能）

まとめ：投資判断時の注意点

ビットコインキャッシュ（BCH）は、2025年にかけて市場の注目を集める可能性があります。現実世界での採用の進展、機関投資家向け商品の拡充、さらにはライトコインETF承認の可能性による連動した動きなど、多方面での展開が期待されています。

特に、グレイスケールのBCHトラストがSECに登録されていることは、将来的なETF化の布石と考えられており、機関投資家の参入が進む可能性が指摘されています。また、ビットコインと同様のプルーフ・オブ・ワーク（PoW）を採用しており、規制の明確性や流動性の観点からも投資対象としての魅力を持ちます。

しかしながら、仮想通貨には依然として価格変動リスクや規制リスクが伴うため、投資にあたっては十分な調査と理解が不可欠です。ビットコインキャッシュ投資を検討する際は、以下のリスク要因を考慮することが重要です。

1. 高いボラティリティ: 暗号資産市場全体の特性として、急激な価格変動リスクがあること
2. マクロ経済の影響: 米国の金利政策や規制動向が価格に大きく影響を受ける可能性があります
3. 技術開発の進捗: ライトコインETFが承認されたとして。ビットコインキャッシュにも波及する可能性があるが、確実ではないこと。

記事の監修

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