はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米コインベースの3Q決算報告 仮想通貨取引収益は44%減

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

22年第3四半期の決算報告

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは3日、2022年第3四半期(7~9月)の決算報告を行った。仮想通貨市場やマクロ経済の低迷を受けて、取引収益は前四半期から44%減少している。

3Qの純収益(経常収益)は約854億円(5億7,600万ドル)で、2Qの約1,190億円(8億300万ドル)から28%減少した。

このうち取引収益は、2Q比で44%低下し、約543億円(3億6,600万ドル)だ。一方で、サブスクリプション・サービス収入は、受取利息の増加に牽引されて、2Qから43%増加し、約313億円(2億1,100万ドル)に達している。

コインベースは現在「仮想通貨716億円(4億8,300万ドル)相当に加え、米ドルを約8,300億円(56億ドル)保有しており、仮想通貨の冬を乗り切るための強固な体勢を整えている」と述べた。

関連4日朝の金融市場短観|NYダウ4日続落 コインベース3Q決算など

取引収益減少の要因

コインベースは、取引高および取引収益の低迷について、「マクロ経済環境の悪化」や「取引量が米国外へとシフトしたこと」などを挙げた。

マクロ環境の悪化により、1日の平均仮想通貨時価総額は2Q比で30%、ボラティリティ(価格変動の大きさ)は24%減少。仮想通貨の取引量も減り、リテール顧客の行動は「取引」から「ホールド」へと継続的に移行しているところだ。

2022年1月から9月までに、世界の仮想通貨スポット(現物)市場の月間取引量は18%減少したが、米国での月間取引量は同期間に50%以上減少していた。

コインベースはこの数字について「一部のデジタル資産発行者は、米国の議会や規制当局による規制枠組み策定の先行きが不確実だと認識して」おり、それが米国での取引量減少が大きかった1つの要因ではないかと分析している。

サブスクリプション・サービス収入の部門は、ブロックチェーン報酬、カストディ手数料、受取利息などで構成されているが、このうち受取利息が金利上昇の恩恵を受けて増加した格好だ。

今後の展望とパートナーシップ

コインベースは、営業費用の削減などに取り組んでいることも強調した。営業費用は2Q比で38%減少した。6月に人員削減を行っており、その後も採用計画の見直し、インフラやベンダーへの支出最適化、マーケティング費用抑制などを実施したことが反映されている。

2023年の展望については、現在のマクロ経済的な逆風が続くこと、場合によっては強まることも想定して準備を行っているところだとした。

その他にコインベースは、グーグルやブラックロックとの提携についても説明している。

グーグルとの提携では、グーグルクラウドにおいて一部顧客がコインベースの決済サービスを利用して、仮想通貨でサービス代金を支払えるようにする。さらに、Web3開発者が、グーグルクラウドの「BigQuery」というプロダクトを使用して、仮想通貨のパブリックなデータセットにアクセスできるサービスも提供していく。

また、グーグルはカストディなど機関投資家・企業向けの仮想通貨サービスのために「コインベースプライム」を活用する予定だ。「コインベースプライム」は、機関投資家向けの取引・分析サービスである。

関連グーグルクラウド、仮想通貨決済導入へ 米コインベースとの提携発表

ブラックロックとの提携では、ブラックロックが「コインベースプライム」を同社のポートフォリオ管理システム「Aladdin」に導入し、クライアントにビットコイン(BTC)の取引・カストディや市場データを提供する。

関連米ブラックロックがコインベースと提携、仮想通貨取引を提供へ

その他にもコインベースは、金融・ヘルスケア業界向けのサービスプロバイダーSS&Cなどとのパートナーシップを結んでいる。

カストディとは

仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/16 火曜日
15:27
中国で仮想通貨マイニング施設が大規模停止か 当局が2週間前に警告
中国新疆で仮想通貨マイニング施設の大規模停止が報じられた。ビットコインのハッシュレートが急落し、40万台のマシンが停止したとの推定も。2021年の全国取り締まり後、地下で復活していたマイニング活動に再び規制の動きか。
13:30
2025年ブロックチェーン人気ランキング、XRP初のトップ10入り=CoinGecko
CoinGeckoが2025年ブロックチェーン人気ランキングを発表した。ソラナが2年連続トップとなるも関心度は12ポイント減少した。XRPレジャーが初のトップ10入りを果たし、SuiとBNB Chainのシェアが大幅に拡大した。
13:00
Visa、銀行向けステーブルコイン事業支援を開始
決済大手Visaが「ステーブルコイン・アドバイザリー・プラクティス」を立ち上げた。銀行や企業のステーブルコイン戦略構築を支援する。
11:07
トランプ関連のアメリカン・ビットコイン、1000BTCを追加購入
トランプ関連のアメリカン・ビットコインが12月に1000BTC以上を追加購入。上場企業上位100社の保有総額は108万BTC超に達し、企業のビットコイン財務戦略が加速。
11:05
SBIとスターテイル、信託型円建てステーブルコイン共同開発へ
SBIホールディングスとStartale Groupが日本の金融規制に準拠した円建てステーブルコインの共同開発でMOUを締結。信託型3号電子決済手段として2026年度1Qのローンチを目指す。
10:20
仮想通貨「市場構造法案」採決は2026年に先送り
米上院銀行委員会がビットコインなど仮想通貨の市場構造を定める「市場構造法案」の採決を来年に先送りした。超党派による協議が継続中だ。
10:05
仮想通貨投資商品、先週は約1340億円の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,340億円の純流入だったと報告。ビットコインなどの原資産別のデータも公開している。
09:59
ビットコインのアクティブアドレスが1年ぶりの低水準に、マイナー収益圧迫
ビットコインのアクティブアドレスが66万件と1年ぶりの低水準に落ち込み、マイナー収益も減少。Glassnodeによると、ETF承認後に取引がオンチェーンからETF経由にシフトしており、手数料の低迷が続けば長期的なネットワークセキュリティに懸念が生じる可能性がある。
09:35
メタマスクがビットコイン対応を追加、法定通貨での購入や送金が可能に
イーサリアム最大級のウォレット、メタマスクがビットコインのネイティブサポートを発表した。法定通貨での購入、ネットワーク送金、他の仮想通貨との交換機能が利用できるようになった。
08:30
ビットワイズ、ハイパーリキッドETFの修正届出書を提出 
ビットワイズが16日、ハイパーリキッドETFの修正登録届出書を提出し、ティッカーシンボルと運用手数料を設定した。ブルームバーグのアナリストは、通常こうした動きは上場が近いことを示すと指摘。
08:05
ビットコイン一時80万円下落、米規制先送りと雇用統計前で市場に警戒感広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で一時約80万円下落した。米上院で市場構造法案の審議が2026年へ先送りされることが決定されたことに加え、米雇用統計が16日に発表されることを受け、投資家の警戒感が高まったことが主な下落要因である。
07:50
トランプ大統領のFRB議長候補、仮想通貨支持派ハセット氏に反対の声=CNBC
CNBCによると、FRB議長候補として有力視されていたケビン・ハセット氏に対し、トランプ大統領に近い高官らから反対の声が出ている。トランプ氏は13日、ケビン・ウォーシュ元FRB理事が候補リストのトップに浮上したと述べた。
07:20
JPモルガン、イーサリアム上でトークン化MMFをローンチ
JPモルガンは、仮想通貨イーサリアムのブロックチェーン上で同社初のトークン化したマネー・マーケット・ファンドをローンチ。適格投資家に利回りを得る機会を提供する。
06:35
リップル、ステーブルコインRLUSDをイーサリアムレイヤー2に拡大
リップルが15日、ステーブルコインRLUSDをイーサリアムのレイヤー2群に拡大すると発表した。ワームホールと提携し、オプティミズム、ベース、インク、ユニチェーンでテストを開始。
06:05
イーサリアム保有企業ビットマイン、先週10万ETH超を追加購入
米上場企業ビットマインが15日、先週10万2259イーサリアムを購入したと発表した。総保有量は397万枚に達し、ETH供給量の3.2%を占める。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧