はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

方向感欠くビットコイン、2万ドル周辺はサポートが機能しやすいか|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

1/21(土)〜1/27(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

1/21(土)〜1/27(金)の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は300万円近辺でほぼ横ばいの推移が続いている。

週明けの相場はドル円相場の上昇が追い風となり、ジリ高で300万円乗せを伺う展開で始まると、ドル建てで節目2.3万ドルとなる同水準で不安定な値動きを演じるも、アルトコインの上昇も支えとなり、300万円台乗せに成功した。一方、24日にはアルトに利食いが入りBTCも失速すると、米経済指標の改善とまちまちとなった米企業決算を受け方向感を失った。

25日未明に発表されたマイクロソフト(MSFT)の決算が期待外れとなり、米株先物市場の軟化に連れてBTCも一時上値を重くしたが、ドル建てで週末の安値となる2.23万ドル水準がサポートとなると、カナダ中銀(BoC)の利上げ一時休止発表もあり同水準でダブルボトムを形成。

テスラの決算で、同社が第四・四半期にBTCを追加売却しなかったことが明らかとなると、相場は一時上値を伸ばす展開となった。

一方、BTCは308万円にタッチするとすかさず反落。2.3万ドル水準は維持したものの、まちまちな米経済指標の結果を受けて再び方向感に欠く展開となった。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

本稿執筆時点(27日正午)では再び利食いが入っている模様で、BTC相場はやや上値を重くしているが、依然として今月の高値圏を維持しており底堅い展開が続いている。

27日の米個人消費支出(PCE)は来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)前の最後の重要指標となっており、消費者物価指数(CPI)や製造者物価指数(PPI)と同様にインフレ鈍化を示せば、BTC相場の支えとなろう。

来週は言うまでもなくFOMCが目玉材料となる。インフレと景気の継続的な減速を受け、利上げ幅が2会合連続で縮小されることが予想される。ターミナルレート到達が視野に入る中、利上げ幅縮小自体は歓迎されるものの、FF金利理先物市場ではこうしたFOMCの決定がほぼ100%織り込まれており、イベント通過後は材料出尽くしで売りが入る可能性に注意したい。

また、利上げ幅縮小や年内の利下げ開始を織り込み年初から米主要3指数は堅調に推移しており、パウエル議長が記者会見で市場を牽制する可能性もありそうだ。

加えて、テクニカルの側面でもBTC相場には気掛かりなことがある。BTC日足のRSIでは、先週末から相場の上昇に逆行してダイバージェンスが出現しており、トレンド転換のシグナルが点灯している。依然として底堅い展開が続くBTCだが、来週には重要イベントも迫っているため、注意しておきたい。

ただ、BTC相場は心理的節目となる2万ドル周辺に日足200日移動平均線や週足基準線が密集しており、先週指摘の通り同水準周辺は相場のサポートとして機能すると見ている。

【第2図:BTC対ドルチャートとRSI(日足)】出所:Glassnodeより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン底堅く高値圏維持、押し目形成も限定的か

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧