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アービトラムが約1時間の取引停止、バグ修正後に復旧

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アービトラムの一時停止

イーサリアム(ETH)のレイヤー2スケーリングソリューション、アービトラム(ARB)が8日未明、約一時間にわたりオンチェーンでのトランザクションの処理を停止した。その原因として、シークエンサーコードのバグがあったと報告されている。

この技術的な問題は既に解消され、8日午前時点ではアービトラムのシークエンサーは正常に動作している。開発者側からは、この一件についてフェイルセーフシステム(保護機能)が計画通りに動作したというコメントが出ている。

アービトラムはOptimistic Rollupという技術を利用したレイヤー2スケーリングソリューションを開発している。その手法は、イーサリアムのブロックチェーンのセキュリティを利用しつつ、一部のトランザクションをオフチェーンで処理。これらの状態データを一つのブロックにまとめ、レイヤー1に提出する。これにより、メインチェーンの混雑を解消することを目指している。

その過程において、アービトラムからイーサリアムへのデータの連携を果たす役割を持つのが、シークエンサーと呼ばれるノードだ。その役割は、トランザクションの順序付けと集約、それらをイーサリアムに送信することにある。つまり、今回、停止したのはシークエンサーからメインチェーンへのデータ送信である。

関連:ブロックチェーンのレイヤー2とは|種類や注目点、代表的なネットワークを解説

シークエンサーの課題

仮想通貨メディアのDLNewsによると、アービトラムのシークエンサー停止の原因は、シークエンサー上のガスが枯渇したためだとの見解を示している。エクスプローラー上のデータに基づいて、シークエンサーが持つ仮想通貨イーサリアム(ETH)の残高がゼロになり、イーサリアムにトランザクションを送信できなくなった結果、アービトラムのシークエンサーが停止したと解釈されている。

だが、アービトラムの開発者たちはこの報道を否定し、シークエンサーのETH残高はバグの修正後、スマートコントラクトを用いて適切に補充されたと反論している。事後報告書によると、オンチェーンへのバッチ送信中断時もシークエンサーは稼働し続け、オフチェーンのトランザクションを処理し続けた。

なお、アービトラムのシークエンサーとして稼働しているのは現在ひとつだけであり、アービトラムの開発会社Offchain Labsによって運用されている。このシステム構成は単一障害点を生むと、以前から指摘されてきた。

アービトラムは23年3月、独自トークン「ARB」を発行し、自律分散型組織(DAO)による運営を開始した。Offchain Labsは、今後アービトラムのシークエンサーを分散化する計画であると明言しており、その実現によって単一障害点の問題を解消することが期待される。

レイヤー2のデータを追跡するL2BEATによれば、アービトラムの「Total Value Locked(TVL)」、つまりネットワークに預けられた資産総額は8日時点で約56.8億ドル(約8,000億円)に達している。この数値は、イーサリアムのレイヤー2ソリューションの中で最も高いもので、アービトラムが業界内でどれだけ信用されているかを示している。

関連:アービトラム、ARBトークンをDAOにエアドロップ

一方、アービトラムと同じOptimistic Rollupを用いるオプティミズム(OP)は、TVLが16.5億ドルで2位にランクインしている。Optimismは最近、大規模アップグレード「Bedrock」を実施した。このアップグレードにより、プロトコルのコストとセキュリティ料金が全体的に約40%削減されるという。

関連:Optimismの大型アップグレード「Bedrock」、実装完了

6月10日更新:Arbitrumの事後報告書を反映

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