- EVM互換化でイーサリアムエコシステムとの連携が可能に
- 権利移転の処理速度が移行前比3〜5倍に向上
アバランチ移行完了
デジタル証券やステーブルコインなどのデジタル資産の発行・管理基盤「プログマ」を運営するプログマ社(Progmat, Inc.)は13日、全ST(セキュリティトークン)案件のアバランチL1への移行完了を発表した。アジア圏で初めてCorda5に対応したプログマ基盤が、新たなEVM互換環境に全面移行した。
デジタル証券(セキュリティトークン)とは、株式・社債・不動産信託受益権などの有価証券をブロックチェーン上でトークン化し、発行・管理する仕組みを指す。
公式発表によると、プログマ社は国内デジタル証券市場でトップシェアを有し、公開済みST案件45件(全89件中)・取扱金額2,313億円超(全3,643億円超中)を占め、今回移行した全案件の総額は4,520億円超に上る。
今回の移行により、管理する全ST案件がイーサリアムと同一の開発環境で動作する「EVM互換」となった。金融機関の利用要件を維持しながら、パブリックチェーン上での異なるプロトコル・アプリケーション間の連携を実現している。
関連記事:日本国債のオンチェーン・レポ取引へ、Progmat主導で2026年内の実現目指す
Progmatが運営するDCCは、日本国債のトークン化とステーブルコインを活用したオンチェーン・レポ取引の検討を開始。三菱UFJ銀行など3メガバンクやブラックロック・ジャパンが参加し、T+0即時決済の実現と機関投資家の資金効率改善を目指す。2026年10月に報告書を公表予定。
基盤刷新の詳細
移行は「プロジェクト・キーストーン」として進めてきた基盤刷新の一環として実施された。ブロックチェーン連携レイヤー「メディエーター」を新たに導入し、業務機能と台帳実装を分離することで特定のブロックチェーンに依存しないアーキテクチャへ転換した。
スマートコントラクトはJavaベースのCorda形式からSolidityベースのEVM形式へ切り替えたが、既存案件や既存利用企業への影響は最小限に抑えた。また、権利移転の処理速度は移行前比3倍〜5倍に向上し、アバランチL1上での決済確定時間は2秒未満となったという。
セキュリティ面では、アバ・ラボが提供するクラウドサービス「アバクラウド」がSOC1・SOC2 TypeII認証を追加取得し、金融事業者が求めるコンプライアンス水準を担保した。プログマ社とアバ・ラボは休日・夜間を含む障害対応体制を整えたという。
関係者コメント
プログマ社の代表取締役・齊藤達哉氏は、今回の移行を「日本のST市場がグローバルなRWAエコシステムと 本格的につながる象徴的な成果であると捉えている」と評した。
また、アバクラウドのニック・ムサレムCEOは「4,520億円を超える規制対象の有価証券を、発行体や利用企業への影響がなく移行し切ることは、機関投資家向けインフラが越えるべき水準であり、私たちが最も誇りとする実証成果だ」と語った。
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Progmatが共同検討を開始したトークン化国債とオンチェーン・レポ取引について、「振替国債に紐づく権利」方式の仕組みと、24時間取引・当日決済が機関投資家にもたらす価値を解説する。
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