- Huobi研究所提供ブロックチェーンビッグデータWeekly Report
- 仮想通貨取引所の中でも大手取引所のHuobi社の研究所でリリースされているレポートをCoinPostで日本語に訳し、皆様にお届けいたします。 今回は主に「ブロックチェーン上のデータ」と「ソーシャルメディアデータ」、「マーケットデータ」の3点をピックアップ。 ブロックチェーン上でのデータで大口取引の動きや、GitHubを含むソーシャルメディアデータ等でどのプロジェクトや通貨に進捗が見られるかなどチェックし、お役立て下さい。
1. ブロックチェーン上のデータ
1-1. 動きがあったBTCアドレス
9月5日~9月13日の1週間で、BTCアドレス数は前週比1.8%増で、341万件となり、依然として低位でした。
新規に増えたアドレスは前週比0.3%減で、134万から133万へ下がった他、動きのあるアドレスの数は前週比2%増で、54万件から55万件となりました。
1-2. BTCの取引ボリューム及びトランザクション回数
BTCブロックチェーン上全体のBTC取引ボリュームは、先週(687.1万BTC)比4.7%減で、654.5万BTCとなりました。
トランザクション数は計158.3万回と記録され、先週比で1.4%増えました。
また、トランザクションごとにおける平均BTCボリュームは先週比6%減で、4.13BTCとなりました。
1-3. BTC毎秒ごとの平均トランザクション回数(TPS)
今週のBTC秒ごとの平均トランザクション回数(TPS)は、先週より0.04回が増え、2.62回となりました。
1-4. BTCのトランザクションコスト
今週、BTCネットワーク全体における総トランザクションコストは、先週の152.5BTCから171.5BTCとなりました。
今週の平均トランザクションコストにおいても先週比10.9%増となる0.00011BTCとなっています。
1-5. BTC保有量の占有率
一部のアドレスに対するBTC保有量の占有率は先週と比べ、少し減りました。
BTC保有量の上位10アドレスの全体に対する占有率は、先週比0.02%減となる6.13%となり、上位10〜100位のアドレスの占有率も先週比0.04%減となった一方で、上位100〜1000位のアドレスの占有率は先週比0.02%増となり、それ以外のアドレスの占有率も先週比0.03%増となる63.94%となりました。
1-6. BTCにおける大口取引のデータ
Huobi研究所は「超大口取引」を1万以上と定義し、「大口取引」を1千BTC以上1万未満の取引と定義。1千BTC以下の取引を「その他」に分類しております。
今週、超大口取引は7件で合計10.8万BTCに達した一方、大口取引は先週の633件から382件に減少しています。
1-7. ボリュームごとのトランザクションデータ
今週、100〜1,000BTC及び1,000~10,000BTCのボリュームのトランザクションの数は先週から大幅に減少しましたが、10,000BTC以上及び100BTC以下のボリュームのトランザクションの数は増加しました。
そんな中、一番落ちたのは100〜1,000BTCのボリュームのトランザクションの数で、264万BTCから220万BTCに減り、占有率も先週の38.4%から33.6%となりました。
2. ソーシャルメディア
続いて、ソーシャルメディアに関する調査です。
2-1.キーワード分析
Reddit’s r/CryptoCurrency Subreddit を「NLP分析」という手法で調査し、仮想通貨、イベント、取引所及びインフルエンサーの3つのカテゴリーにおいて、海外トレンドとセンチメントに関して分析しております。
仮想通貨
NLP分析によると、Bitcoin、EthereumとIOTAは、今週もっとも注目された仮想通貨です。
BitcoinとEthereumの場合、主に価格と取引戦略が語られています。
IOTAに関しては、その創立者であるDominik Schiener氏が、ドイツの経済サミットで行なったスピーチが話題となっています。
イベント
Wallet(ウォレット)、Community(コミュニティ)、Bot robot(ボットロボット)が今週のキーワードとなっています。
ウォレットは、McAfee氏が支援するBitifウォレットの脆弱性のことで、Bot robotは取引robotのことを指します。
更に、コミュニティは仮想通貨コミュニティ内における発展に関する話題でした。
取引所/インフルエンサー
NLPによると、Binance、Coinbase、Bitfinexが今週の注目話題でした。
その三つともプラットフォームに関して、海外の投資家の間でよく話題とされています。
更に、今週注目された話題にも大きな変化が見られました。
Bitifnex(取引所)、価格操作、USDT(価格安定通貨の一つ)、電気とStellar(仮想通貨の一つ)は、最も注目度を上げています。
一方で、投票、OKEx(取引所)、Jihan(マイニング大手BitmainのCEO)、Satoshi、AWS(アマゾンウェブサービス)は最も注目度を下げました。
2-2. GitHubでの開発に関する動き
GitHub上、最も注目度を集めたのは、ETH、BTC、EOSとの3つのプロジェクトが最も注目されており、フォーク数においては、BTC、ETHとEOS。
一方で、TRX、ETH、BTCは最もプロジェクトに関する開発の提出が多かったようです。
3.マーケットデータ
3-1. Return/Priceのボラティリティ比率
今週、仮想通貨の価格は全体大幅下落しました。
ETH(イーサ)の下落が最大で、35.8%減らしました。
大して、DASH(ダッシュ)の減少は最少で、14.2%でした。
また、価格のボラティリティについて、BTCの変動率が最も小さく、0.0026s.d.(15分足で計算)となり、DASHは最も大きく、0.0072s.d.となりました。
3-2. 仮想通貨合計流通量に対する取引高の割合
今週、仮想通貨の全体流通量に対して取引高の割合が高かったのは、EOS,DASH,TRXであり、以下の通りとなっております。
- 1.EOS 先週121.2% 今週110%
- 2.DASH 先週109.9% 今週99.7%
- 3.TRX 先週64.2% 今週65.5%
一方で、取引高の割合が低かったのは、STR,XRP,Cardanoとなり、以下の通りとなっております。
- 1.Stellar 先週9.7% 今週10.9%
- 2.Monero 先週14.7% 今週15.5%
- 3.Cardano 先週22% 今週17.1%
仮想通貨の連動率
仮想通貨の間に見られる連動率とは、ある程度タンデムで動くとされるもの。
今週の連動率も非常に高く、DASHだけが連動率に影響されずに推移していました。
BTC/EOSとMonero/LTCは最も高く、共に0.98という割合でした。
DASH/ADAとDASH/ETHは最も低く、各々-0.3と-0.33でした。
Huobi研究所について
Huobi研究所は、仮想通貨取引所を運営しているHuobiグループによって2016年4月に設立され、2018年3月に、ブロックチェーン分野における技術開発・業界調査分析・応用研究・コンサルティングを目的とした、より高度な組織へ発展を遂げました。
また、経済、金融、AI、法律等様々な分野に精通する人材を多く抱えている他、世界のあらゆるブロックチェーンに関する学術団体や大学、研究施設と提携しており、Huobi研究所の所長を務める袁煜明(Hubery Yuan)氏は、元産業保安研究所の副院長兼TMT(テクノロジー・メディア・通信業界)主席アナリストを務めた人物であり、New Fourtune社から「ベストアナリスト賞」を受賞しております。
また、同研究所はブロックチェーン分野の研究基盤を構築し、業界に対してより明確に根拠のある理論や研究成果を提供する事で、業界及び産業の発展を促進する事を目指しております。
Huobi研究所の理念として、「ブロックチェーンのエコシステムを構築し、より良い未来に貢献する事」を掲げております。
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※注意事項
今回の記事はあくまで、調査レポートを元にCoinPostの考えを述べたもので、仮想通貨の値上がりを保証するものや、投資を奨励するものではございません。
仮想通貨への投資の際は、価格変動リスク、信用リスク、流動性のリスク等、リスクを確認した上、ご自身の責任の下で投資を行いましょう。