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600億円を集めるBlur創設者のL2「Blast」、透明性巡りコミュニティの懸念が急増

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Blastに600億円のデポジット

11月21日、NFT集約型マーケットプレイスBlurの創設者であるPacman氏が、新しいイーサリアムL2プラットフォーム「Blast」を発表し、アーリーアクセス版を開始した。わずか3日で約600億円(4億ドル)以上のステーブルコインと暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)を集めている。

Blastは、ETHおよびステーブルコインのステーキングを通じてユーザーと開発者に利回りを提供することで資産価値の自動増加を実現することを目指している。Pacmanによれば、BlastはNFTガス料金の削減や、NFTフロア価格に基づく永続的な先物契約の可能性など、多くの革新的な機能を提供する予定だ。

また、ParadigmやStandard Cryptoなどの著名な投資会社から30億円の資金調達に成功。Blurとの関係性、将来的なトークン報酬への期待感が組み合わさって、コミュニティからデポジット(預金)を得ることに成功した。

関連:30億円調達の新イーサリアムレイヤー2「Blast」、早期アクセス開始

セキュリティに関する懸念

しかし、Blastのセキュリティ面で懸念が浮上している。ポリゴンの開発者Jarrod Watts氏によれば、Blastの資金管理は、5つの新しい匿名アカウントが共有するマルチシグコントラクト(Gnosis Safe)で行われている。このシステムでは、5つのアカウントのうち3つが合意すれば、資金の使用や変更を決定することができる。

SlowMistの創設者Yu Xiang氏も、運用者の身元が不透明なため、このコントラクトが悪用されるリスクがあると指摘している。特に、マルチシグネチャを通じて悪意あるロジックコントラクトがアップグレードされたり、悪意のあるメインネットブリッジが設置される可能性があると警告している。

また、Watts氏は、Blastが実際にはレイヤー2ソリューションとしての機能を持たず、単にユーザーの資金を他のプロトコルに投資するスマートコントラクトに過ぎないと指摘。Blastの宣伝されている機能と実際の提供サービスの間にギャップがあることを示唆した。

Pacmanの対応とコミュニティの反応

これらの問題に対し、PacmanはBlastの利回りがLidoとMakerDAOから提供されているとして、その持続可能性に自信を示した。彼はまた、Paradigmが市場参入戦略に関与していないと強調した。さらに、招待報酬システムがコミュニティの貢献とプラットフォームの成功に重要であると訴えた。

しかしながら、Pacmanは、Gnosis Safeのマルチシグネチャ署名者の身元に関する具体的な情報を提供せず、コミュニティからの透明性に関する懸念には直接応じなかった。このような不透明な管理体制は、Blastに対する信頼性に疑念を抱かせている。

Pacmanに対し、一部のコミュニティからはGnosis Safeのマルチシグネチャシステムをコントロールする5つの新しい匿名アカウントを公開するよう要求する声が高まっている。なお、Blastでは、2024年2月に予定するメインネットが立ち上がるまで、Blastに預けられた資金は引き出すことができない。

関連:海外版バイナンス、仮想通貨BLURの現物取引市場をオープンへ

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