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InjectiveのVolanアップグレード、リアルワールドアセット(RWA)実装など機能強化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Volanアップグレード完了

金融分野に特化し、最速を目指すレイヤー1ブロックチェーンInjective(INJ)は、新たなメインネットアップグレード「Volan」を12日に完了した。

このアップグレードは、リアルワールドアセット(RWA)への対応を強化するソフトウェアモジュールの統合、クロスチェーン機能の強化、およびネイティブトークンの設計改善を含んでいる。

Injectiveは、金融向けに特化したブロックチェーンとしての地位を一層強化し、プラグアンドプレイ式のWeb3モジュールを幅広く提供する選択肢を拡大している。

RWAモジュールの統合により関連資産の発行と管理を効率化し、機関や個人の多様な構造化製品へのアクセスを可能にする。Injectiveは、想定顧客としてBrevan Howardや Cumberlandなど仮想通貨分野の機関を指定しており、導入が計画されている資産には、トークン化された法定通貨、国債、その他クレジット製品が含まれるという。

関連:現実資産トークン化に投資家の関心が集まる理由、リアルワールドアセット(RWA)とは

リアルワールドアセット(RWA)自体は、株式や債券、不動産、美術品、貴金属、カーボンクレジットなど無形・有形の現実資産のこと。トークン化されたRWA市場は急速に成長しており、特に米国債がけん引している。RWA集計サイトによると、RWAの市場規模は5億ドル以上に達している。

関連:野村のLaser Digital、新たなトークン化プラットフォーム「Libre」を発表

相互運用性、トークノミクス改善

Volanアップグレードの注目点の一つは、Injective内での相互ブロックチェーン通信(IBC)プロトコルの拡張である。Injectiveは本来Cosmosで構築されており、Cosmosエコシステム内の他のチェーンとの相互運用性を強化するねらい。

IBCの統合により、複雑なクロスチェーン取引が促進される。例えば、CelestiaやOsmosisなどの別のCosmosブロックチェーン上の分散型アプリケーションを使用してクロスチェーンスワップが可能になる。

Injective Labsのエリック・チェンCEOは、「Injective Volanメインネットアップグレードは、次世代の金融アプリケーションに対して類を見ないネイティブなビルディングブロックを開発者に提供し、同時に他のブロックチェーンやアプリケーションへの接続性を向上させることに焦点を当てている」と述べている。

トークノミクスに関して、Volanアップグレードにより、Injectiveはトークンのオンチェーンインフレーションパラメーターに変更を加え、時間が経つにつれて、INJトークンの供給量を減少させ、価値を高めることを目指している。加えて、新しいオラクルの導入により、オフチェーンの価格フィードが直接ブロックチェーンに統合される。

Injectiveは、分散型金融ユースケースに特化した相互運用可能なブロックチェーンであり、ガバナンスとトランザクション手数料にはネイティブトークンであるINJが使用されている。2022年8月、Jump Cryptoが主導する4000万ドルの資金調達ラウンドを成功させ、Binance、Pantera Capital、マーク・キューバンなどからの支援を受けている。

関連:インジェクティブ(INJ)|投資情報・リアルタイム価格チャート

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