はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SECが証券法違反で提訴、メタマスクのステーキング機能めぐり

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECの新たな執行事例

米証券取引委員会(SEC)は28日、暗号資産(仮想通貨)ウォレットのMetaMaskなどを手掛ける米Web3ソフトウェア企業Consensysを、証券法違反で提訴した。

今回SECが問題視しているのは、同社のサービス「MetaMask Swaps」と「MetaMask Staking」。この2つのサービスが証券法違反にあたると主張している。

▶️ステーキングとは

仮想通貨を預け入れ、ネットワークの運用に貢献することで報酬が得られる仕組みのこと。

まず、SWAP(交換)の機能について、SECは「Consensysは少なくとも20年10月以降、仮想通貨証券の取引を仲介してきた」と説明。「投資家を勧誘し、投資に関する情報を提供して、最良の価格で取引できると主張し、取引を促進したり、ユーザーの資産を扱ったりして、取引に関して利益を得ていた」と指摘した。

SECは今回、MetaMask Swapsで取り扱っていた仮想通貨証券の事例として、MATIC、MANA、CHZ、SAND、LUNAを挙げた。これらの銘柄は、過去にもSECは有価証券であると主張している。

ステーキングについて

また、MetaMask Stakingのステーキングサービスについては、SECは「Consensysは少なくとも23年1月以降、リキッドステーキングプロトコルのLidoとRocket Poolに対応し、数万の未登録有価証券を提供・販売した」と指摘。MetaMaskは昨年1月に、ステーキング機能を実装していた。

関連仮想通貨ウォレットMetaMask、イーサリアムのステーキング機能を実装

リキッドステーキングとは、今回の場合はイーサリアムをステークし、ステーキングの金利を受け取りながら、その代替資産(ステーキング証明トークン)を運用できるサービスや仕組みのこと。このサービスを提供したことで、Consensysは未登録有価証券の提供に関わったと主張した。

関連イーサリアム(ETH)|投資情報・リアルタイム価格チャート

また、ステーキングのトランザクションに関して、未登録ブローカーとして運営を行っていたとも述べている。

SECは、LidoとRocket Poolのステーキングは投資契約として提供されていると主張。ユーザーは、LidoとRocket Poolの努力による収益を期待し、イーサリアムを共同事業に投資しているとの見方を示している。そして、LidoとRocket PoolもSECに登録していないと説明した。

SECの執行部門のディレクターは、訴訟に関するプレスリリースで、以下のようにコメントしている。

Consensysは、未登録ブローカーとして数億ドルの手数料を徴収し、数万の未登録有価証券を提供していたと伝えられている。同社は証券市場に参入しながら、証券法による保護を投資家から奪っていた。

今回の執行措置が示しているように、我々は、従来の証券市場と同様に仮想通貨市場でも、コンプライアンス違反の責任を追求し続けていく。

Consensysのコメント

Consensysは今年4月、SECやSECのゲーリー・ゲンスラー委員長ら全5名の委員を提訴していた。同月にSECから「ウェルズ通知(Wells Notice)」を受け取っており、先手を取って訴訟を行なっている。

関連米SECは一年前にイーサリアムの「正式調査命令」を承認していた コンセンシスの訴状で明らかに

同社は今月、「SECはイーサリアムを有価証券とみなさない」という旨の発表を行なっていたが、今回のSECによる訴訟はMetaMaskを対象にしている。4月のウェルズ通知では、MetaMask SwapsとMetaMask Stakingが問題視されていることが、すでに明らかにされていた。

関連「イーサリアムは証券ではない」Consensysが米SECを提訴

Consensysは今回の提訴を受け、「SECには、MetaMaskのようなソフトウェアインターフェースを規制する権限はない」とコメント。そして、「これは当社だけでなく、Web3の未来に関わることであるため、4月に行った訴訟を精力的に継続していく」としている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン売られ過ぎでも反転せず、12月FOMCの据え置きが現実味を増す|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC対円相場は1400万円割れまで下落。ヌビディア好決算後も1400万円割れが続き、米雇用統計の強弱まちまちな内容が見通し悪化を助長。12月FOMCでの金利据え置き観測が強まる。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金融庁の暗号資産規制方針に高い関心
今週は、金融庁の仮想通貨規制方針、ビットコイン採掘割合の95%到達、ビットコインとイーサリアムの市況分析に関する記事が関心を集めた。
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧