仮想通貨市場の転換点
2024年の暗号資産(仮想通貨)市場は、大きな転換期を迎えつつあります。
2020年5月に改正金融商品取引法が施行され、日本でも「金融商品」として定義されたビットコイン(BTC)。年初時点で約600万円(42,300ドル)で推移していましたが、11月には約1,400万円(90,500ドル)まで高騰。年初来で2倍以上も上昇しました。
BTC/JPY 価格推移
※TradingView参照イーサリアム(ETH)、XRP、ソラナ(SOL)といった有名なアルトコインのみならず、ドージコイン(DOGE)やシバイヌ(SHIB)、ぺぺ(PEPE)などのミームコインも取引が活性化しています。
このような市場の変化には、以下の要因が影響しています:
主な材料
- 24年1月:米国で「ビットコイン現物ETF(上場投資信託)」が初承認(世界最大の資産運用会社ブラックロックなど、大手金融機関が相次いで参入)
- 24年9月〜11月:FRB(米連邦準備制度)が利下げ転換(株式や仮想通貨市場などリスク資産に追い風)
- 24年11月:共和党のドナルド・トランプ氏が大統領選で勝利(暗号資産業界の規制緩和転換へ)
日本においても、資金決済法から金融商品取引法(金商法)への移行検討が開始されるとの見方もあり、金融庁が認可した場合、日本国内の証券取引所でも「ビットコインETF(上場投資信託)」が取引できるようになる可能性が生じるほか、税率20%の分離課税への税制改正に関する議論が活性化することも想定されます。
このような状況にある中、国内最大手の暗号資産(仮想通貨)メディアであるCoinPostでは、ニュース記事の配信だけでなく、ビットコインなど仮想通貨の基礎から応用まで、段階的に学べる特集ページを提供しています。
CoinPost
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初歩から実践まで:3つのステップ
ビットコイン投資はどうやって始めるの?
はじめての方
経験者の方
仮想通貨の種類が増えてるな、今はどんな銘柄が伸びてるんだろう…
仮想通貨への理解を深めるため、実践的な3つのステップをご紹介します。
-
ステップ2:選択肢を広げる
-
ステップ3:応用的な資産運用
【ステップ1】基礎から学ぶ
仮想通貨を理解するための第一歩として、基本的な知識と仕組みを解説します。
ビットコインの特性
国や企業の準備資産としても注目される特性:
- 希少性と価値保存
・総供給量が決まっている(2,100万枚)
・国家の通貨政策に影響されない - インフレ対策としての役割
・発行量の制限による価値の安定性
・国家債務問題からの独立性 - 本人確認による口座開設
- 日本円の入金(インターネットバンキング等)
- アプリ取引画面で注文
- 時価総額2位
- 米国のETF承認で機関投資家も注目
- 最大規模のDeFi(分散型金融)市場
- 秒間最大65,000件、高速処理メカニズム*理論値
- GPU・WiFi共有サービス等、有望プロジェクトが集結
- 現物ETFの承認期待
- Xフォロワー400万以上:巨大コミュニティとユニークな文化
- イーロン・マスクの支持:継続的に注目を集める
- 決済手段としての採用事例
- ビットコインのレンディング
→ 保有するビットコインを貸し出して利息収入を得る仕組み
- ソラナのステーキング
→ ネットワークの維持貢献で配当のような収益を得られる
- イーサリアムでのDeFi活用
→ 分散型金融サービスで、預金や貸付などの金融取引が可能に
- 技術革新による新領域
→ 不動産など実物資産のデジタル化といったブロックチェーンの活用事例が拡大
- 新たな経済圏の誕生
→ 歩いて稼ぐSTEPNなどのNFTゲームが流行、ゲーム内のデジタル資産が価値を持つ世界へ
- 税務上のリスク
- 価格変動リスク
- セキュリティリスク
- 申告の必要性:年間20万円以上の売却益だけでなく、仮想通貨同士の交換時も課税対象
- 雑所得として総合課税:最大55%の税率
- ボラティリティ(価格変動性)の高さ
- 証券市場と異なり、24時間365日取引可能
- 規制動向に左右されやすい
- 信頼性の高い仮想通貨取引所の選択(二段階認証の導入)
- デジタルウォレットの運用・管理
- 送金ミスの対策(少額のテスト送金やホワイトリスト登録など)
- ITリテラシーの向上(怪しいURLを踏ませるフィッシング詐欺に注意)
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短期間でビットコインについて学びたい方はこちら
②取引の基本手順
取引所での基本的な流れ:
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取引所の口座開設方法、売買の仕方の解説はこちら
※仮想通貨は価格変動リスクを伴う金融商品です
【ステップ2】選択肢を広げる
ビットコイン以外の代表的な仮想通貨の特徴を理解し、投資機会の可能性を探ります。
イーサリアム:スマートコントラクト基盤の先駆け
ソラナ:経済圏が急成長
ドージコイン(時価総額首位のミームコイン)
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主要銘柄の特性を理解することで、仮想通貨市場の動向を把握しやすくなります
※仮想通貨は価格変動リスクを伴う金融商品です
【ステップ3】応用的な資産運用
ブラックロックやJPモルガンも着目する新しい資産クラス。伝統金融市場とは異なる投資の選択肢について解説します。
①仮想通貨を担保にパッシブゲイン(受動収益)
※高金利が期待できる一方、元本割れのリスクに注意
【コラム】DEX(分散型取引所)という選択肢
取引所への上場前の新興プロジェクトにアクセスできる新しい市場であり、AI関連銘柄など最新トレンドへの投資機会も。
例えば、ミームコインのPEPE は先行してDEXで取引され、後に国内外の取引所へと上場しました。※ハイリスク・ハイリターンなので注意
※秘密鍵の漏洩や偽サイトへの誘導に注意
②Web3がもたらす可能性
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投資の選択肢を広げる際は、時価総額の大きな銘柄や分散投資がおすすめです
まとめ:進化する仮想通貨市場、学ぶべきポイント
本記事では、仮想通貨投資の基礎から応用まで、3つのステップに分けて解説しました。
2024年は、最大手の機関投資家の参入や世界各国における法制度の整備が進み、さらなる発展が期待されています。この市場の未来を正しく理解することが、次の一歩を踏み出す力となるでしょう。
日本最大の暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostでは、相場に影響するような最新ニュースをどこよりも早くお届けしています。解説記事と併せてご活用下さい。
仮想通貨投資の3つの注意点
これまで仮想通貨投資のステップアップを解説してきましたが、革新的な技術として注目を集める一方で、投資やトレードを行う際には十分な注意と知識が必要です。
特に下記の3点は、投資を始める前によく理解しておくべき重要事項です。
①税務上のリスク
仮想通貨取引で利益が出た場合、「雑所得」として確定申告が必要になります。税務上の注意点は複雑なため、多額の利益が出た場合や懸念点がある場合は、税理士など専門家への相談が推奨されます。
関連:仮想通貨(暗号資産)にかかる税金と確定申告の基礎知識を税理士が解説|Aerial Partners寄稿
②市場変動リスク
関連:仮想通貨にひそむ投資リスクの「落とし穴」とは|事例から対処法を詳しく解説
③セキュリティリスク
より堅実な資産運用を進めていくためにも、以下のことが重要です。
関連:仮想通貨取引所のセキュリティ比較・解説|ハッキング被害を避けるために
関連:仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策を徹底解説
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投資は余裕資金で行い、リスクをよく理解した上で自己責任で取り組むことが重要です。