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米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス新委員長による分散型金融(DeFi)支援発言を受け、イーサリアムと関連トークンが大幅上昇した。CoinGeckoによると、イーサリアム(ETH)は10日に7%上昇し、2,800ドルに迫っている。
DeFi関連トークンの値上がり幅はさらに顕著で、分散型取引所Uniswapは25%高、レンディング大手Aaveは14%高、HYPEも12%高となった。前バイデン政権下でSECが執行措置で規制していた銘柄群が軒並み急騰している。

出典:CoinGecko
アトキンス委員長は9日のDeFi円卓会議で「経済的自由や私有財産権、イノベーションといった米国の価値観がDeFiの根幹に存在する」と発言した。その上で企業がオンチェーン商品を容易に導入できる「イノベーション免除」制度の検討を表明し、大幅な規制緩和を示唆した。
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同委員長は前政権のSECがDeFi参加者やステーキングサービス提供者を証券取引法の対象とする姿勢を批判した。現在はマイナーやバリデーター、ステーキング事業者が連邦証券法の適用範囲外であるとの見解を明確にしており、この方針を正式な規則として制定する必要があると強調。
SECは今後、オンチェーン金融システムの管理を目指す事業者がより活動しやすいように規則改正を検討する方針だ。アトキンス委員長は「100年前の規制枠組みがイノベーションを阻害すべきではない」との考えを示し、米国を「世界の仮想通貨の首都」にするトランプ大統領のビジョン実現に向けた取り組みを表明した。
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