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「量子コンピュータのリスクはビットコイン価格下落の主因ではない可能性」グレースケール見解

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 量子関連株とBTC価格は連動して推移
  • 量子リスクのBTC価格への影響は限定的と分析

量子関連企業の株価とBTCは相関傾向

米暗号資産(仮想通貨)運用会社グレースケールのリサーチ責任者、ザック・パンドル氏は4日、量子コンピュータによる暗号技術へのリスクは、ビットコイン(BTC)価格を押し下げる主因ではない可能性が高いとの分析を発表した。

パンドル氏は前提として、高度な量子コンピュータが将来的に古典的な暗号技術によるデジタルセキュリティを脅かす可能性があり、グレースケールも各ブロックチェーンが量子対策を進める取り組みを支援していると述べた。

その上で、「この問題はビットコイン価格下落の主な要因ではないと考えられる」との見解を示している。

出典:グレースケール

パンドル氏は量子コンピューティングに特化した上場企業の株価とビットコイン価格を示すチャートを提示。ここ数か月間、そうした企業の株価とビットコイン価格はほぼ連動して推移していると述べた。

パンドル氏は、量子コンピュータの技術革新がビットコイン価格を抑制する要因となっているのであれば、ビットコイン価格が下落する一方で、同業界企業の株価は上昇しているはずだが、実際には両者がほぼ同じ方向に動いていると指摘。また、次のように続ける。

ビットコイン価格は最近、量子コンピューティングなどの最先端技術に対する投資家の意欲と正の相関関係を示す傾向があり、価格が回復した際にもこの傾向は続くと予想している。

このことは、分散投資ポートフォリオにおける価値保存手段としてのビットコインの機能の変化を意味するものではない。

昨年10月以降のビットコインおよび量子コンピューティング関連株の下落は、主にAI(人工知能)による破壊的イノベーションへの懸念によって引き起こされたものだとの見解も示した。

最近では、特にグーグルが3月、量子技術のフロンティアが訪れる時期は「見かけよりも近いかもしれない」との記事を公開したことから関連する議論が盛んになっている。グーグルはポスト量子暗号(PQC)体制への移行に向けた対応期限を2029年と設定した。

量子コンピュータが2029年までに暗号を破れるようになると言っているわけではないが、準備を早めに行っておく必要性を広く業界に呼びかけた格好だ。

関連記事:グーグル、量子コンピュータの脅威は「見かけより近い可能性」 移行目標を2029年に設定

グーグルが量子コンピュータ耐性を持つシステムへの移行目標を2029年に設定した。仮想通貨ビットコインやイーサリアムにおける量子耐性の取り組みも解説する。

グレースケールのパンドル氏は4月にも量子コンピュータとビットコインについての記事を公開。ビットコインは工学的観点では他の仮想通貨より量子脆弱性が低く、技術的な対応策は「実行可能」だと述べた。

一方で、ビットコインコミュニティは過去にプロトコル変更をめぐって激しい議論を繰り返してきた経緯があることから、合意形成こそが最大の課題になると意見していた。

関連記事:ビットコインの量子リスク、「技術」より「合意形成」が課題 グレースケールが指摘

グレースケールが量子リスクを分析。ビットコインの技術的耐性は比較的高い一方、失われたコインの扱いやプロトコル変更の合意形成が最大の課題と指摘。

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