- 米下院がカルシ・ポリマーケットの内部記録提出を要求
- 議員・政府職員の予測市場参加禁止立法も示唆
予測市場2社にインサイダー調査
米下院監視・政府改革委員会のジェームズ・コマー委員長(共和党、ケンタッキー州)は5月22日、CNBCの番組「スクォーク・ボックス」に出演し、予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)とポリマーケット(Polymarket)に対するインサイダー取引調査の開始を発表した。
コマー委員長は同日、カルシCEOのタレク・マンスール氏とポリマーケットCEOのシェーン・コプラン氏にそれぞれ書簡を送付し、本人確認の実施状況、地理的制限の執行方法、不審取引の検知体制に関する文書と情報の提出を求めたという。
調査の背景には、選挙結果や米軍のベネズエラ・イラン関連行動をめぐる予測市場での不審な取引が相次いで表面化したことがある。
コマー委員長は「議会議員、大統領府の職員、政府関係者が内部情報を使って政府関連の賭けで多額の利益を得られる状況への懸念がある」と述べた。
関連記事:【速報】ポリマーケットが日本参入目指す、2030年までの承認に向けロビー活動開始=報道
海外予測市場大手ポリマーケットが日本で代表者を任命し、2030年の省庁承認取得を目標に活動を開始した。日本は現在、同社の地理的制限リストに含まれている。
立法措置も示唆
コマー委員長は調査と並行して立法措置の必要性にも言及し、「議会議員や政府職員の予測市場参加を禁止する法整備は過大な要求ではない」と述べた。
カルシの広報責任者エリザベス・ダイアナ氏は「インサイダー取引に対する包括的な保護体制を誇りに思っている」とし、委員会との協議に応じる姿勢を示した。ポリマーケットの広報担当者も「包括的な市場健全性フレームワークを維持している」とした上で、コマー委員長らとの協議に前向きな姿勢を表明している。
今回の調査は、予測市場における不正取引への規制圧力が強まる中で行われたものだ。CFTCは4月に現役陸軍兵士による機密情報を利用したポリマーケットでの不正取引を初めて法的措置の対象とした経緯がある。
調査の背景事例:ベネズエラ大統領拘束作戦に関係するインサイダー取引、CFTCが米兵提訴 予測市場で不当利益
米商品先物取引委員会(CFTC)は23日、機密情報を悪用して予測市場「ポリマーケット」でインサイダー取引を行ったとして、現役の米陸軍兵士を提訴した。ベネズエラ大統領の拘束作戦に関する非公開情報を利用し、40万ドル以上の利益を得た疑いが持たれている。
このような事例を受けポリマーケットは4月、ブロックチェーンデータ企業チェイナリシスと連携した取引監視体制を導入した。なお、コマー委員長は調査を通じて不正の実態を把握した上で、具体的な立法案の策定に臨む方針だという。
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