WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Polymarket(ポリマーケット)とは?予測市場の仕組みや将来性をわかりやすく Google統合で注目の予測市場

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2025年11月、Google FinanceがKalshiとともにPolymarketの予測データ表示を開始。検索で「未来の確率」を確認できるようになった。予測市場の代表格となったPolymarketの仕組みと特徴を整理する。

Polymarketの概要と急成長の背景

出典:Polymarket

Polymarket(ポリマーケット)は、ブロックチェーン上で「現実の出来事の発生確率」を売買できる分散型予測市場。政治・経済・スポーツ・暗号資産・社会ニュースなど、世界中のイベントを対象に、ユーザーがUSDC(米ドルステーブルコイン)を使って「起こる/起こらない」に投票形式で資金を投じ、マーケット価格がそのまま「集合知が示すリアルタイム確率」として機能する。

創業者Shayne Coplan(シェーン・コプラン)は、コロナ禍による社会の情報混乱を背景に「偏った世論調査や発言者の影響を受けない、透明な事実抽出の仕組み」としてPolymarketを構想。2020年6月9日に最初の予測市場がオープン。Polygon(ポリゴン)チェーンを採用することで、低コスト・即時決済・グローバル参加を実現した。

転機となったのは2024年の米大統領選挙市場だ。Polymarketの取引量は32億ドル(約4,800億円)を記録し、従来の世論調査より高い的中精度を示したと評価される。2025年には年累計取引量が75億ドル超、アクティブトレーダーは月間47万人を突破。単なる暗号資産プロダクトから「確率のインフラ」として存在感を高めている。

資金面でも、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社ICEが最大20億ドルを投資、評価額は90億ドルに到達。創業者Coplanは27歳で資産10億ドル超とされ、世界最年少クラスのセルフメイドビリオネアとなった。

関連:予測大手ポリマーケット、Bakktの親会社ICEから3000億円の戦略的出資を獲得

さらに2025年11月、GoogleがGoogle FinanceにPolymarketの予測市場データを統合した。ユーザーはGoogle検索だけで「FRBの利下げ確率」「GDP予測」など未来の確率を一覧でき、Polymarketは一気に一般層の情報インフラへと進み始めた。

関連:グーグル・ファイナンスが予測市場データなどを統合、金融情報機能を大幅強化

Polymarketの仕組み、マーケットの内容

Polymarketの中核は、自動マーケットメーカー(AMM)による予測市場だ。板取引ではなく、アルゴリズムが流動性を提供し、価格(=確率)が自動で決定される。ユーザーは「Yes/No」のシェアを売買し、その価格が「発生確率」とみなされる仕組みだ。

例えば、ある出来事のYesシェアが0.63ドルで取引されていれば、市場は63%の確率で起こると判断していることになる。予測が的中すれば1ドルで決済、不成立なら0ドル。つまりユーザーは「確率そのもの」を投資対象としてトレードしている。

市場は流動性提供者(LP)の存在によって成立している。LPは資金をプールに預け、取引の安定性を支える代わりに取引手数料の一部を受け取る。これにより、参加者がいつでも売買できる環境と、取引量が流動性提供者の収益を押し上げる経済構造が成立している。

■ 事例:米大統領選市場

出典:Polymarket

Polymarketが世界規模の注目を浴びた最大のきっかけは、2024年の米大統領選予測市場だ。この市場はPolymarket史上最大規模となり、総取引額は約670億円(4.49億ドル)を突破した。

Polymarketでは「Yes/No」シェアがトレードされ、価格そのものが市場が見積もる発生確率を示す。たとえば「Yes=0.59ドル」で取引されている場合、市場はその結果が59%の確率で起こると評価していることを意味する。予測が的中すればシェアは1ドルで清算され、外れれば0ドルとなる。

この仕組みはオプション取引に近く、満期前に途中売却(利確)したり、指値注文やポジション組み替えも可能なため、単なる投票ではなく「確率そのものを取引する市場」になっているのが特徴だ。

その結果、参加者は感情やバイアスではなく、金銭的インセンティブを前提に意思決定を行うため、価格(=確率)は時間とともに実態へと収束。これがPolymarketが“確率の発見装置(truth-seeking price discovery)”と評される理由でもある。

米大統領選市場の仕組みをさらに詳しく

米大統領選市場は「勝者総取り」形式で運用される。予測が的中したポジション(YesまたはNo)に対し、プールされた資金が勝者間で分配される構造だ。つまり、他の参加者の予測が外れるほど的中者のリターンは増加する。

これは政治市場に限らず、暗号資産(ETF承認、L1採用など)、金融(FRB金利、CPI)、スポーツ(W杯・NBA)、社会トレンドまで、Polymarketのあらゆる市場で同様に機能している。

出典:Polymarket

さらにPolymarketでは、期日前でも売買による損益確定が可能。たとえば「59%で買ったポジション」を、選挙直前に65%へ上昇したタイミングで売却することで、確定利益として回収できる。これが現物投票やブックメーカー型ベッティングとの決定的な違いだ。

また指値/成行注文にも対応しているため、価格変動を前提にした戦略設計、リスク管理、複数シナリオの同時ヘッジ(Yes/No双方のポジション調整)など、実質的には政治イベントを対象にした「確率デリバティブ市場」として機能している。

出典:Polymarket

こうした経済合理性に基づく参加者の取引によって、市場価格は「世論」ではなく実利ベースの集合知として形成され、リアルタイムで更新される未来の確率指標として機能する。

関連:大手予測市場ポリマーケットに独自トークン発行の可能性、ICE投資後にCEOが示唆

課題と今後の展望

Polymarketの拡大は続いているが、いくつか押さえておくべきポイントもある。

1つ目は規制対応だ。2022年にはCFTCから未登録デリバティブ提供として140万ドルの罰金を受け米国から撤退した経緯がある。その後、2025年にCFTC認可企業QCXを1.12億ドルで買収し、米国市場へ再接続するための基盤を確保。2025年11月末からスポーツ分野を入り口に、規制市場へ戻るとみられている。

2つ目は競合の存在。米国の規制下ではKalshiが先行し、Truth Social系やCrypto.com支援の新規プレイヤーも参入しつつある。分散型ならではの強みはある一方、UIやブランド設計、規制対応の優劣が今後の分岐点になる。

3つ目はデータの信頼性だ。Bloombergは過去3年間の取引量の最大25%がウォッシュトレード(非実需)の可能性があると指摘しており、機関や一般層に広がるほど「実態ある流動性」の証明が問われるようになる。

一方で、Google検索やGoogle Financeで予測確率が表示される流れは、Polymarketの存在感を大きく広げている。取引そのものの増加だけでなく、未来の見通しを測る“情報源”としての利用シーンも広がっていく可能性がある。

関連:ビットコイン・イーサリアムの最高値は?2025年末までの価格予測と注目イベントまと

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/10 木曜日
17:29
ビットコイン反発、現物より先物優勢 準備高は改善傾向=アナリスト
CryptoQuantのアナリストDarkfost氏が10日、ビットコインは安値から約45%反発しRSIは67まで上昇したと分析。一方で現物需要とバイナンスの準備高は依然力不足で、流動性回復にはなお時間を要するとした。
15:52
バイデン前大統領の息子のミームコイン、上場後98%急落 流動性強化へ
ハンター・バイデン氏の名を冠したミームコイン「LAPTOP」が上場直後に急落し、24時間で97.78%下落する場面があった。運営はスナイパーボットによる流動性不足が原因と説明し、流動性追加やバーンによる供給削減策を発表した。
14:02
ウォレット大手トレザー、委託先メール侵害 偽警告に注意
ハードウェアウォレット大手トレザーは9日、委託先のメール配信基盤が第三者に侵害されたと発表。「STM32エントロピー脆弱性」を騙る偽警告メールが拡散し、リンクを開かないよう注意を呼びかけた。同社は該当ドメインを停止済みとしている。
14:00
ビットコイン、8.3万〜8.6万ドル手前で足踏み=Glassnode分析
Glassnodeは長期保有者の取得原価・先物清算マップ・ETF損益分岐点の3指標が上値抵抗として、同じ水準である8万3,000〜8万6,000ドルの価格帯を示していると分析した。現在はすぐその下でレンジ相場が形成されているが、売り圧力が低いことが特徴的だ。
13:00
米当局、中国系違法市場シンビ摘発|ステーブルコインUSDTを80億円相当凍結
米当局が中国系違法市場シンビ・ギャランティーの仮想通貨ウォレット49件、約80億円相当のUSDTを凍結した。シンビは凍結を非難しUSDDへの移行を表明している。
11:45
テザーとファサナーラ、融資ファンド設立 最大30億ドル調達へ
ステーブルコイン最大手テザーが英ファサナーラと私募信用ファンドを設立。4億ドルを共同出資し、機関投資家から最大30億ドルの調達を目指す。USDTの決済網を軸に60カ国超で中小企業・個人向け融資を拡大する。
11:40
米カルシ、金と銀の無期限先物提供を申請
予測市場プラットフォームのカルシが、金と銀に連動する無期限先物の上場に向け米CFTCへ自己証明を申請した。ビットコインなど仮想通貨に続き対象を貴金属へ広げる動きで、投資家は現物を保有せず金銀価格への値動きに投資できるようになる見通しだ。
11:01
米業界2団体、イリノイ州仮想通貨税の差止め申立て
米ブロックチェーン・アソシエーション(BA)とクリプト・カウンシル・フォー・イノベーションは9日、イリノイ州の仮想通貨取引税の執行差止めを求め、州裁判所に予備的差止命令を申し立てた。2027年1月の施行を前に業界が反発を強めている。
10:45
イラン中央銀行、仮想通貨での輸出代金還流を容認=報道
イラン中央銀行が仮想通貨を使った輸出収益の還流を容認し、貿易企業が市場レートでの外貨交換や輸入決済を行えるようになった。米国の制裁下で仮想通貨は資金移動の新たな経路となっている。
10:15
米老舗レストラン、加盟店売上19%増 ビットコイン決済効果
米老舗レストラン「ステーキンシェイク(Steak 'n Shake)」が2025年5月に導入したビットコイン(BTC)決済の効果を発表。既存店売上高は2桁増が継続し、今四半期はフランチャイズ加盟店で19%増を記録したという。
10:00
ハイパーリキッド関連団体、無期限先物めぐりCFTCを支持 CME原告訴訟で
ハイパーリキッド関連団体は、CMEがCFTCによるカルシのビットコイン無期限先物承認を不服として起こした訴訟でCFTC支持の助言書を提出した。
09:40
USバンク、独自ステーブルコイン「USBDC」で越境送金実証に成功
USバンクがドル建てステーブルコインUSBDCの実証実験に成功し、ステラブロックチェーン上で北米・欧州拠点間の国際送金を完了した。凍結や強制回収などの機能も検証済みで、独自のデジタル資産基盤の実用性が確認された。
08:10
パンプファンがミームコインのカスタムペア導入、トークン化株に対応
ソラナミームコイン発行プラットフォームパンプファンがトークン化株式など多様な資産と連動するトークン発行機能「カスタムペア」を導入した。サンライズとの提携で新規20銘柄が加わり、収益の半分はPUMPの買い戻し・バーンに充当される。
07:05
ベッセント米財務長官、クラリティー法案審議の継続を上院に要請
ベッセント米財務長官が10日、クラリティー法案の審議継続を上院に再び要請した。9月15日の採決は審議入りの可否を問う手続き投票で、可決が法案成立を意味するものではない。
06:35
メタマスクが独立企業に、自己保管型金融に注力
コンセンシス・ソフトウェアが社名をメタマスクに変更し、プロトコル部門を新会社コンセンシスとして分離すると発表した。分社化は2026年末までに完了する見通しで、消費者向けと機関投資家向け双方の事業拡大に注力する狙いがある。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧