WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

AI競合・大型IPO・量子リスクなど ビットコインを圧迫する5つの逆風=NYDIG

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • BTC高値比52.7%下落、オンチェーン指標は調整局面と整合
  • AI競合・大型IPO・ストラテジー売却など5つの重荷が重複

5つの重荷と市況の構造的背景

米デジタル資産運用会社NYDIGのグローバルリサーチ責任者、グレッグ・シポラロ氏は5日付の週次レポートで、ビットコイン(BTC)および仮想通貨市場全体を圧迫している複数の要因を分析した。

単一の触媒では現在の下落を説明しきれないとしたうえで、マクロ・仮想通貨固有・テクノロジー市場にまたがる5つの逆風を整理している。

第一の要因として挙げられるのが、AI(人工知能)分野へのリスク資本の競合だ。シポラロ氏によれば、過去18カ月でAIは株式市場・ベンチャー投資・企業支出のいずれにおいても主役の地位を占めるようになり、仮想通貨と同じ投資家層を引き寄せている。変革的技術への投資機会を求める資金が、相対的にパフォーマンスの高いAI関連資産へ移動しているとみている。

第二の要因は、大型IPOによる流動性圧迫だ。スペースX、OpenAI、アンソロピック(Anthropic)、Databricks、アンデュリル(Anduril)などの大型非公開企業が今後数四半期以内に上場するとの観測が広がっており、機関投資家が既存ポジションを削減してIPO参加資金を確保する動きが、仮想通貨市場のフローに下押し圧力をかける可能性があると指摘している。

関連記事:大型IPOでビットコインが下がる理由|資金捻出売りの仕組みと過去事例【2026年】

国内最大手の仮想通貨(暗号資産)メディア。ビットコイン、イーサリアム、XRPなどのニュース速報・価格情報・買い方・初心者解説を毎日配信。

第三の要因は、米政府によるイランの仮想通貨資産差し押さえに関する報道だ。スコット・ベッセント財務長官がイランに関連する約10億ドル相当の仮想通貨資産を差し押さえたと発言したと伝えられており、政府が仮想通貨ウォレットへの可視性と制御力を従来以上に持つ可能性が示唆されたことが、「検閲耐性」という仮想通貨のコアな価値観に疑問を呈する形になっている。ただし現時点では追加の詳細情報が公表されておらず、NYDIGは市場がこの問題を評価するための証拠が不足していると指摘する。

第四の要因は、ストラテジーの市場における役割の変化だ。同社は先週、 32BTCを売却したことをSECへの提出書類で開示した。経済的な規模は軽微なものの、2020年以来継続的な買い手として機能してきた同社が売り手に転じたことへの心理的影響は大きく、市場関係者はその後の追加売却の有無を注視しているとしている。

第五の要因として、量子コンピューティングへの警戒感が再浮上していることも挙げられている。グーグルの研究者が楕円曲線暗号を解読するために必要な計算リソースの見積もりを大幅に引き下げたことを発表したのに続き、フランスの暗号研究者が同様の性能特性を達成する詳細な回路アーキテクチャを公開した。実用的な脅威の段階にはないものの、理論上の脆弱性と実際の実現可能性の間の距離が縮まっているとの認識が、追加的な不確実性として意識されている。

オンチェーン指標は調整局面と整合

レポートの第二部では、現在の調整局面を過去の4年サイクルと比較分析している。BTCの現在の高値比下落率は52.7%で、2021〜2022年の77.6%や初期3サイクルの84〜94%を大きく下回る比較的浅い調整にとどまる。

オンチェーン指標では、MVRV比率(時価総額と実現価値の比)が1.2倍と過去サイクルの底値水準に近づいており、含み益保有比率(PSIP)は49%と底値形成の目安とされる50%を割り込んだ。長期保有者の損益比率(LTH-SOPR)は0.95と1.0を下回り、短期コインを含むaSOPR(移動コイン全体の平均損益)はほぼ1.0に位置している。

市場関係者の分析によると、これらの指標は投機的な過剰ポジションの解消が相当程度進んでいることを示しているとされる一方、過去の主要底値で見られたような完全な投げ売りの兆候は確認されていないと指摘されている。

関連記事:ビットコイン、高確率とされる底値ゾーンは4.6万から5.4万ドル=Glassnode共同創業者

Glassnodeの共同創業者Rafaelが複数の市場指標を用いてビットコインの底値ゾーンを分析。CVDDと実現価格が示す4.6万から5.4万ドルを高確率ゾーン、3.5万から4万ドルは過去3%未満の極端局面と指摘。上方では7.5万から7.9万ドルの奪還が回復の第一関門となる。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/25 土曜日
07:10
ストラテジー、ビットコイン保有価値の新指標公表
最大手ビットコイントレジャリー企業『ストラテジー』が、負債と優先株を控除した純ビットコイン保有価値を示す新指標を導入した。株主にとっての実質的な保有価値がより明確になると主張。
06:20
米クラリティー法案、年内成立の確率が30%まで低下=ギャラクシー・リサーチ
仮想通貨市場構造法案クラリティー法について、ギャラクシー社が2026年中の成立確率を30%に引き下げた。上院共和党の賛成票は50票程度にとどまり、採決の見通しは不透明だ。
05:50
米上院版クラリティー法案、7民主党議員が反対 全米警察友愛会は支持
仮想通貨市場構造法案「クラリティー法」の米上院修正草案について、民主党7議員が反対姿勢を示す一方、全米警察友愛会が支持を表明し、法案審議は正念場を迎えている。
05:00
海外仮想通貨取引所29社、韓国グーグルプレイで新規インストール非対応に
韓国のグーグルプレイストアで、OKXやバイビットを含む海外仮想通貨取引所29社が新規インストール不可となっていることが判明した。
07/24 金曜日
18:00
伝統金融とDeFiの融合、新しい金融商品が問う市場の境界線|WebX2026
WebX 2026のパネル「伝統金融×DeFi」をレポート。Wintermute、Gauntlet、イタリア中央銀行が、トークン化やボールト、非ドル・ステーブルコインを軸に、DeFiと伝統金融が交わる市場の境界線を論じた。
17:14
仮想通貨マイニングのプーリン破産申請、負債1億7300万ドル超
プーリンが米ニュージャージー州の裁判所に連邦破産法11条を申請。負債は1億7,300万ドル超に上り、資産売却を経て清算計画の承認を目指す。2021年の中国採掘禁止令や2022年のウォレット危機からの経緯を読む。
16:49
円ステーブルコイン決済の実装期、5社が語る現在地|WebX2026
WebX2026「円ステーブルコインの実装期」セッションレポート。Binance Japan・HashPort・Slash Vision・ネットスターズ・トレーダムが決済実績と普及への課題を議論。
15:47
コンヴァノ、保有仮想通貨87億円分を全量売却へ
コンヴァノが臨時取締役会で、保有する仮想通貨の全量売却方針を決定した。株主優待分を除く全銘柄が対象で、2026年3月末時点の帳簿価額は87億6,674万円。BTCトレジャリー戦略からの転換で、売却資金の使途と今後の展開を読む。
14:38
バウンドレス、AI推論参入 コスト最大50%減目指す
バウンドレスがZK証明用に構築した約4000基のGPU網をAI推論向けに転用すると発表。ハイパースケーラー比で最大50%低コストの推論実現を目指し、ZKCトークンをステークする運営者制度も導入。今夏に本格ローンチする計画。
14:30
ビットコインは「マクロ資産」へ、保有者の大規模再編も進行=バイナンスの2026年上半期レポート
バイナンス・リサーチが2026年上半期のビットコイン市場を分析したレポートを公開した。びットコインは世界の金融環境に左右される「マクロ資産」へ移行したことを示す半年だったと総括している。また、保有者の大規模な再編も進んだ。
14:00
ウィンクルボス兄弟、トランプ支援組織にビットコインで16億円相当を提供
仮想通貨取引所ジェミニ創業者のウィンクルボス兄弟が、トランプ大統領を支援するスーパーPACに16億円相当のビットコインを拠出したことがFEC書類で明らかになった。
13:47
コインベース、AIエージェント向け決済機能を発表 x402採用
コインベースが、AIエージェント向けの決済関連機能を相次いで発表。企業のUSDC決済受け入れやAI活用取引ツール、決済規格x402対応の開発者向けSDKなど3施策を通じ、エージェント経済圏の整備を進める。
13:15
米上場企業Zhibao、新株発行の対価でビットコイン370億円相当を受領へ
ナスダック上場企業Zhibaoが、PIPEファイナンスの対価として約3,500BTCを受け取る非拘束的な基本合意書に署名した。実現すれば買主が取締役会の過半数を握る見込みだ。
10:42
アルパカ、ブロードリッジと提携 トークン化株に議決権行使
アルパカが米ブロードリッジと提携し、トークン化株式の投資家に議決権行使など株主向け機能を提供開始する。Broker APIとProxyVote.comを統合し、議決権行使や開示資料閲覧などができる仕組みを解説する。
10:02
イーサリアム、対ビットコインで割安圏も大底はまだ先か クリプトクアント分析
クリプトクアントはイーサリアムの底値を分析。対ビットコインで割安圏に近づく一方、取引所流入比率など複数指標からは大底がまだ先になることが示唆されると見解を述べた。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧