- 香港仮想通貨取引所Gatecoin、裁判所から「閉業命令」
- 香港仮想通貨取引所Gatecoin(ゲイトコイン)は、裁判所の命令を受け、3月13日より閉業することを公式ブログにて発表した。なおクライアントの資金返却等は確保されるという。
香港仮想通貨取引所、裁判所から「閉業命令」
香港仮想通貨取引所Gatecoin(ゲイトコイン)は、3月13日より業務を停止することを公式ブログにて発表した。
Gatecoinとは、香港の関税と消費税部門より「決済サービスプロバイダ許認可」を取得、法定通貨による取引と入出金も認められた仮想通貨取引所で、「1000万円以上相当」の大口取引も提供していた。
今回、閉業の理由に関して、同取引所は以下のように説明している。
昨年9月に起きた銀行パートナーの問題で、別の決済サービス提供企業(PSP)と提携し始めたものの、そのPSPが即時に決済を行なっておらず、Gatecoinの業務に大きな支障が生じました。
また、当PSPがGatecoinの多くの資金を取り扱っていたため、迅速にその他のPSPに移転することができず、最終的には法的手段を講じる事ととなりました。
しかし一連の業務停滞によって、Gatecoinが巨大な損失を被ったことで、財政的に取引所業務を継続させることができなくなりました。
そして、2019年3月13日に裁判所が「閉業命令」をGatecoinに対して下したことで、直ちに業務清算を行う必要がありますが、現状では、クライアントの資産再配分プロセスを確実にやり遂げることに、全力で取り組んでいます。
Gatecoinは2016年にハッキング被害を受けたのち、香港の警察当局と協力した他、日本の投資ファンド企業などからおよそ5000万円の出資を受け、業務を再開していた。2017年の年末、大手銀行「恒生銀行」より口座の資金凍結をされたため、海外の銀行で企業の口座を開いたと説明していた。
銀行との問題および資金流動で懸念される傾向が高い仮想通貨関連企業は、Gatecoinが初の事例ではなく、仮想通貨に関連する資金が引き出せない、もしくは凍結された事例は確認されている。
ただ、Gatecoinの事例のように、財政難を理由に裁判所から「閉業命令」を受けた動きはこれまでにあまり報道されておらず、未だ規制の不明確さなどから銀行の難色を受けやすい仮想通貨業界にとって大きな影響を意味しているだろう。
なお、Gatecoinの取引の多くは停止しており、出来高も乏しく、これらの動きによって、市場が急落する要因とはならないと見られている。
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