一般社団法人JCBI SSI•DID部会が一般社団法人BCCCと自己主権型アイデンティティの社会実装の共同研究を開始

〜プログラマブルID規格の国際標準化に向けて〜

 コンテンツ業界関連企業を中心に50社が加入する一般社団法人ジャパン・コンテンツ・ブロックチェーン・イニシアティブ(略称、一般社団法人JCBI)のSSI・DID部会(部会長:株式会社セプテーニ・インキュベート 斉藤彼野人、副部会長:早稲田リーガルコモンズ法律事務所 河﨑健一郎、アドバイザー:株式会社電通グループ 鈴木淳一)と、一般社団法人ブロックチェーン推進協会(略称:一般社団法人BCCC)は、自己主権型アイデンティティの社会実装をテーマとした共同研究を開始します。

 近年、自己主権型アイデンティティ(Self Sovereign Identity、略称:SSI)という考え方が提唱され、インターネット上の各サービスを利用するためのID情報(アカウント情報)のコントロール権を生活者自身が持つことで、ひとつのID情報で異なる企業のさまざまなアプリケーションやプラットフォームを自由に行き来できるようになることが期待されています。また、その自己主権型アイデンティティの社会実装に必要となる“生活者が自分の情報を自ら証明し、権利を享受できるID”を実現するための関連プロトコル技術の開発も盛んに行われています。

 そして、新たなプロトコル技術の普及に向けて、国際的なさまざまな団体が国際標準化に向けてさまざまな規格について議論を始めています。例えば、その規格の1つとして、ブロックチェーン技術によって実装できるウォレット機能を活用して生活者が自分の属性や資格等を自ら証明できる分散型ID(Decentralized Identifier、略称:DID)がありますが、分散型IDでは、自己主権型で自らの情報を証明することができますが、権利行使については分散型になっていないケースも存在します。

 そこで、権利行使を分散型で行使するための規格として、ブロックチェーン技術によって実装できるスマートコントラクト(特定の条件が満たされた場合に、決められたプログラム処理が自動的に実行される)機能を活用して、特定の属性や資格を持つことを証明できれば、それに応じて特別なサービスを受けたり、特典も貰えたりするといった権利が自動的に執行されるプログラマブルID(Programmable Identifier、略称:PID)という規格に注目が集まっています。

 本共同研究では、加盟企業がさまざまな領域の先端技術を有する一般社団法人ブロックチェーン推進協会と、SSI・DIDについて国内外の情報を幅広く収集、体系化している一般社団法人JCBI SSI・DID部会で、このプログラマブルIDにフォーカスして、自己主権型アイデンティティの社会実装を目指して、さまざまな調査、議論、実験を行うと共に、国際標準化に向けて、研究成果を国際標準化団体等に対して情報発信していきます。

一般社団法人JCBIは、今後もSSI・DID領域に限らず、広くコンテンツ業界の発展に資するさまざまな取り組みを推進していきます。

■本件に関するお問い合わせ

一般社団法人JCBI 事務局

info@japan-contents-blockchain-initiative.org