ポリゴン(POL)とは
POL(旧MATIC)は、イーサリアム(ETH)上のERC20として、またイーサリアムのレイヤー2ソリューションポリゴン上でも発行される通貨。ネットワーク手数料の支払いの他、分散型アプリケーションの決済等の用途がある。
ポリゴンは、イーサリアムのスケーラビリティとトランザクション処理速度を向上させるために開発されたプラットフォーム。もともとは「Matic Network」として始まり、後に「Polygon」に改名された。当初は単一のチェーンとして運用されていたが、ブロックチェーン間の相互運用性の必要性に応じて、多様なネットワークへと進化している。
ステーキングとオンチェーンガバナンスによるネットワークの安定を根拠に、通貨の流通の信用を創造している。
ポリゴンは、当初「Matic Network」として、共同創業者のJaynti Kanani氏、Sandeep Nailwal氏、Anurag Arjun氏、Mihailo Bjelic氏により、2017年に立ち上げられた。
2024年9月、MATICトークンを新たなPOL(Polygon Ecosystem Token)トークンへと移行した。これは大規模アップグレード「ポリゴン2.0」の一環として、ゼロ知識ベースのレイヤー2エコシステムを強化し、独自トークンの実用性を高めることを目的としている。
価格
- 現在価格(2025年9月15日時点):0.27ドル(約40.3円)
- 年初来高値(2025年3月):0.52ドル(約82.7円)
- 年初来騰落率(YTD):-39.2%
- 過去最高値(2021年12月):2.93ドル(約432.6円)
価格予測
24年7月:ポリゴン大型アップグレード、MATICからPOLのトークン移行は9月上旬実施へ
24年7月:イタリア国営金融機関CDP、ポリゴン上でデジタル債券の取引に成功
時価総額|関連銘柄
ポリゴン(POL/旧MATIC)の時価総額は2025年9月時点で約28.5億ドル。スマートコントラクト系銘柄の中では中堅規模に位置するが、レイヤー2(L2)プロジェクトの中ではMantle(MNT:約53億ドル)に次ぐ規模となっている。スマートコントラクト系で最大規模を誇るのはイーサリアム(ETH:約5,583億ドル)、次いでソラナ(SOL:約1,315億ドル)が続く。その他の中堅クラスには、NEAR Protocol(NEAR:約33億ドル)、Aptos(APT:約32億ドル)などがある。
主な出来事
- 2024年7月:ポリゴン大型アップグレード、MATICからPOLのトークン移行は9月上旬実施へ
- 2024年7月:イタリア国営金融機関CDP、ポリゴン上でデジタル債券の取引に成功
- 2024年7月:ポリマーケットの予測市場が活況、米大統領選に大注目
- 2024年6月:ポリゴンの開発者を支援へ──Polygon Labs、970億円規模の助成金プログラム開始
エコシステム支援組織
Polygon Foundation:2023年設立。ポリゴンの中核的な財団であり、技術研究や教育、エコシステムの拡大を資金面で支援する組織である。Polygon Foundationは、プロジェクトへの助成金提供やコミュニティ支援を通じ、ポリゴンの持続的な成長を促進する。
Polygon Labs:ポリゴンの技術開発と普及を担う法人であり、2023年に複数の事業体と統合された。開発者向けのツールやサポートを提供し、イーサリアムとの相互運用性を強化するためのzkEVMやPoSチェーンの技術開発を行う。Web3アプリケーションやDeFi分野への導入を支援する。
Polygon Studios:NFTやゲーム領域に特化した組織である。Polygon Studiosは、ゲーム開発者やクリエイターにリソースとサポートを提供し、ポリゴン上でのNFTおよびゲームエコシステムの成長を後押しする。
Polygon Ecosystem DAO:2021年設立。Polygon Foundationによって支援されるDAO(分散型自律組織)であり、エコシステムの持続的な成長支援と資金提供に焦点を置く。DAO資金はプロジェクトの助成金提供やエコシステムの新しいリソース開発に利用される。
トークンアロケーション
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出典:Binance research[/caption]
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出典:Binance research[/caption]
ポリゴンのトークン供給分布は、プライベートセール、チーム、アドバイザー、ネットワーク運用、ファウンデーション、エコシステムに分けられる。
プライベートセールは2017年に実施され、総供給量の3.80%が販売された。 シードラウンドでは1 MATIC = 0.00079 USDで約16万5,000ドルを調達し、総供給量の2.09%が販売された。
また、2019年には早期サポーター向けに1 MATIC = 0.00263 USDでのセールが行われ、約45万ドルを調達し、総供給量の1.71%が販売された。
ローンチパッドセールは2019年4月にBinance Launchpadで実施され、約500万ドル相当のBNBを調達。1 MATICあたり0.00263 USDで販売され、総供給量の19%が販売された。
チームには総供給量の16%が割り当てられ、アドバイザーには4%が割り当てられている。ネットワーク運用には12%が配分され、ファウンデーションには21.86%、エコシステムには23.33%が配分されている。
2022年12月までに、ほとんどのMATICトークンが流通しており、残りのトークンは主にステーキング報酬やエコシステムのインセンティブとして使用されている。また、トランザクション手数料の一部がバーンされる仕組みがあり、MATICの総供給に対してデフレ圧力がかかることが予想される。
Total Value Locked(TVL)
Total Value Locked(TVL)は、DeFi(分散型金融)プラットフォームやプロトコルの価値を評価するための重要な指標の一つ。2025年9月時点、ポリゴンのTVLは約12億2,700万ドル。プロトコル別のTVLトップ3は以下の通り。
- Quickswap(4億2,060万ドル):Polygonを代表する分散型取引所(DEX)で、トークンスワップや流動性提供を通じた取引が可能。
- Aave(3億1,099万ドル):分散型レンディングプロトコル。ユーザーは資産を預け入れて利息を得たり、担保を用いて資産を借りたりできる。
- Spiko(1億7,589万ドル):RWA(現実資産)分野に特化したプロトコルで、ブロックチェーン上で実世界資産を担保に取引が行える。
出資している主なVC
ポリゴンは計62の投資家から資金調達をしており、そのうち59団体がCoinbaseを含む機関投資家で、残りの3名がMark Cubanを含むエンジェル投資家。 大規模な投資ラウンドについては以下の通り。
- 資金調達総額:45万ドル
- 投資ラウンド:2021年5月、シードラウンドで45万ドルを調達
- リードインベスター:Coinbase Ventures
- フォロー投資家:ZBS Capitalなど
- 資金調達総額:非公開
- 投資ラウンド:2021年5月、Mark Cubanがエンジェル投資として参加
- リードインベスター:Mark Cuban
- フォロー投資家:該当なし(エンジェル投資)
- 資金調達総額:4.5億ドル
- 投資ラウンド:2022年2月、シリーズDラウンドにて450百万ドルを調達
- リードインベスター:Sequoia Capital India(現Peak XV Partners)
- フォロー投資家:SoftBank Vision Fund 2、Tiger Global Management、Galaxy Digital、Republic Capital、Alameda Research、Animoca Brands、Dragonfly Capital、Makers Fundなど



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