Hedera Hashgraph(HBAR)の概要
Hedera Hashgraph(ヘデラ・ハッシュグラフ)は、1秒当たり1万トランザクションを処理できる高いスループットと、公平性と安全性を重視した分散型台帳技術(DLT)を開発するプロジェクト。
第三世代の分散型台帳
一番最初に誕生した暗号資産(仮想通貨)であるビットコインを第一世代、そこに新たな機能を追加したイーサリアム(ETH)が第二世代と分類されることが多い。
第三世代となるへデラ・ハッシュグラフは、前二世代よりもネットワーク性能が向上し、上述のとおり1秒当たり1万トランザクション以上を処理できる性能が特徴。
分散型台帳技術「DAG」
ヘデラの分散型台帳技術では、「DAG(Directed Acyclic Graph:有向非巡回グラフ)」方式が採用されており、ブロックチェーンとは異なる種類のコンセンサスアルゴリズムを搭載している。
「ブロックチェーン」と異なり、データがブロックとして一直線に繋がっている構造とはなっていまし。この構造により「分散型台帳技術」に分類され、セキュリティの高さと合意形成スピードの速さを両立している。
ガバナンス機構「運営審議会」
ヘデラでは、ネットワークの持続的な発展と分散化を促すため、ガバナンスとコンセンサス形成プロセスが切り離されている。
コンセンサスはヘデラのトークンである「HBAR」を使用してPoS(プルーフ・オブ・ステーク)形式で行われるが、ガバナンス部分を担当しているのが、多様な組織および企業から構成されている「運営審議会(Governing Council)」だ。
これまでにIBM、Google、ボーイングおよびユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL:University College London)など、多くの著名組織が運営審議会に参加。日本からは野村ホールディングスが加盟している。
現在、ヘデラでは運営審議会の加盟組織がノードとして機能し、戦略やソフトウェア開発の指針を決める際も、運営審議会が決定を行っている。
今後はネットワークの完全な分散化に向けて、「パブリックな許可型ネットワーク」から「パブリックかつ自由参加型のネットワーク」に移行する予定となっている。まずは運営審議会の加盟メンバー数が39に達し、最大で何百という規模まで許可型のノードが増加した段階で、自由参加型のネットワークへ移行するという計画だ。