レンダー(RNDR)の概要
レンダーネットワークは、余剰なグラフィカル・プロセッシング・ユニット(GPU)計算能力を持つ人々と、その能力を必要とするクリエイターをつなぐ分散型クラウドレンダリングプラットフォームとして発足しました。
GPUはレンダリングだけでなく、AI(人工知能)のトレーニング計算にも不可欠です。AI技術の需要の増加に伴い、GPUリソースが不足する状況が生じている背景を受け、レンダーネットワークはAIコンピューティングタスクも取り扱うよう拡張し、GPUの分散型処理ネットワークとして再定義しています。
レンダーネットワークは自動化された評価システムとタスク割り当てメカニズムを採用し、増加するGPUリソースの需要に柔軟に対応します。
ネイティブトークン「RNDR」
RNDRは、24年5月時点で時価総額世界第30位の仮想通貨。レンダーネットワークのユーティリティトークンとして発行されています。
具体的にはサービスの利用料金の支払いや、プラットフォームの運営方針に対する投票(ガバナンス)で使用。また、GPU所有者は、レンダーネットワークのノードオペレーターとして計算リソースを提供することで、報酬としてRNDRを獲得することができます。
なお、レンダーネットワークは2017年にイーサリアム上のプロジェクトとしてローンチしましたが、2023年にソラナのブロックチェーンに移行することを決定しています。すでに移行は進んでおり、ソラナ上でのティッカーは「RENDER」です。
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5つの注目点
1.金融市場のトレンドであるAI銘柄、価格は前年比300%超上昇
RNDRは金融市場が注目するAI銘柄。AIの技術はエヌビディアの株価が高騰したり、グーグルらの大手企業が開発を競ったりしていることからも注目度が高いことが明白です。
AI銘柄は、仮想通貨領域以外の動きに連動して価格が動くことがあります。過去にはエヌビディアの好決算や大型カンファレンスに反応し、価格が上昇したことがありました。
このようにRNDRは、世界的に注目を集める領域の仮想通貨であり、24年5月現在、前年比300%超上昇しています。
2.注目集めるDePIN銘柄、24年注目プロジェクトとの指摘も
RNDRは、DePINにもカテゴライズされている銘柄です。DePINとは「分散型物理インフラネットワーク」という意味。Messariを含む多くの仮想通貨分析企業が、24年のトレンドとしてDePINを挙げています。
また、米大手仮想通貨取引所コインベースも24年版のレポートで、注目するテーマにDePINを挙げました。その際に、具体例としてレンダーネットワークに触れています。コインベースは24年2月、ソラナ版であるRENDERの方も上場しました。
レンダーネットワークが移行したソラナでは、DePIN領域の開発が活発に行われています。
3.最新技術で増加する需要、GPU効率を高めるインフラへ
レンダリングは、3Dアニメーション、ゲームやメタバースの開発、動画制作、ウェブデザインなど幅広い分野で活用されています。レンダーネットワークはこのようなユースケースに加えてAIの領域でも使われるため、最新技術に役立てられています。
余剰のGPUを持つ人と、それを求める人を効率的にマッチングして、次世代の技術やコンテンツ制作を支援し、分散型のネットワークを構築してGPUを民主化しようとしています。
4.ネットワークの発展を求めてソラナへ移行、開発者・ユーザー体験向上へ
レンダーネットワークは、より野心的な目的を達成するためにソラナへ移行しました。具体的には、トランザクションの処理を速めたり、手数料を安価にしたり、プロジェクトのニーズを満たしたりするためです。
ソラナは性能の高さで注目されているブロックチェーン。高速処理や安価な手数料は、開発者やユーザーの体験向上につながります。
5.コミュニティ主導で開発を継続、アップル社との提携の可能性に注目集まる
レンダーネットワークは、コミュニティからの開発提案をもとにプロジェクトの計画を決めています。ソラナへの移行も開発提案に基づいて進められました。
また、過去にアップル社の公式プロモーションビデオにレンダーネットワークのロゴが何度も登場したこともあり、レンダーネットワークの親会社OTOY(米国の大手クラウドレンダリング会社)とアップル社の提携も噂されています。
OTOYのプロダクトOctane Xは、アップル社のMacおよびiPadに対応。将来的にはレンダーネットワークがアップルソフトウェアの組み込みレンダリングコンポーネントになるのではないかとの憶測も飛び交っています。