CoinPostで今最も読まれています

リップル社と提携の米マネーグラム、コロナ対策で1Qのデジタル取引が急成長

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マネーグラム社:デジタル取引の成長が特出

国際送金大手の米マネーグラム社は、5月1日に行なった第1四半期(1月~3月)の財務結果報告で、コロナ禍の影響を受けながらも、デジタル取引が大きく成長したことで、同期の国際送金取引全体では2%の成長を遂げたと発表した。

米リップル社と戦略的パートナーシップを結んでいるマネーグラム(MoneyGram)は、世界200の国と地域に約35万の拠点のP2P送金サービスネットワークを築いているが、同社の送金事業では店頭取引が高い割合を占めている。

同社会長兼CEOのAlexander Holmes氏は、新型コロナのパンデミックにより、同社の店頭取引は大きな打撃を受け、国によっては外出禁止令の発令で100%の取引減少が見られる国が報告されるなど、全体では前年比約40%の取引の減少となったと述べている。

この危機に対応するため、マネーグラムはデジタル機能の強化とオンラインへの移行に急速に対応、70か国以上でユーザーが自宅から送受金が出来るような体制を整えたという。

その結果、昨年第4四半期から勢いのあったデジタル取引は引き続き好調で、デジタル取引全体では57%の増加。特に、同社のデジタルビジネスの73%を占める最大の原動力であるMoneyGram Onlineは、今四半期に60%の成長を遂げたという。

さらに、その後も成長の勢いは止まることを知らず、米国からの送金市場、国債市場ともに3桁の成長を遂げ、アプリトランザクションは200%の伸びを記録したという。顧客維持率は23%向上、月間のアクティブユーザーも40%アップしたと報告している。

今四半期末のデジタル取引は送金取引全体の18%を占めたが、その後4月27日には、前年比の2倍となる28%まで大幅に増加したという。 世界的なコロナウィルスの感染拡大は、送金のデジタル化も促進することとなったようだ。

リップル社とのパートナーシップ

Holmes氏はデジタル取引の急速な成長の要因の一つとして、多くの市場で新たなデジタルパートナーシップを拡大していることを挙げている。 その一つであるリップル社との関係について尋ねられたHolmes氏は、リップル社との提携には非常に満足していると答えている。

今四半期だけをみると、新たなサービス拡大等の面では「比較的静か」ではあったものの、質の高いサービスとパフォーマンスを提供する機能の面から見ると非常に良好だったといえると述べた。

ただし、同社の営業経費の中で、リップル社の市場開発手数料が高額であること(約1200万ドル)に関しては、謝罪している。しかし、リップル社の技術による新たな送金ルートの開拓が着実に進んでいることも強調した。今後も、時間とともにパートナーシップは変化していくが、リップル社の製品開発や市場開拓の流れに協調していきたいとの展望を持っているようだ。

マネーグラム社は、2018年1月に、リップル社の「xRapid」(=当時の名称、現在はOn-Demand Liquidityと呼ばれ、仮想通貨XRPを使用した流動性供給ソリューション)を導入し、ブロックチェーンを利用した国際送金に早くから取り組んできた。 Holmes CEOは、今年2月、P2P決済のスピードを加速させるため、リップルネットと仮想通貨XRPの利用をさらに拡大する方針を発表、グローバルな決済をリアルタイムで実現するいう同社のビジョンに対する意気込みを語っている。

リップル社は昨年6月、マネーグラム社と戦略的パートナーシップを提携、11月に総額5000万ドル(約54億円)のマネーグラム社の株式取得による出資が完了した。さらに、今年2月には、さらにリップル社から1100万ドルの追加出資が行われていたことが、米証券取引委員会(SEC)への提出書類から明らかになっている。

出典:MoneyGram

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/13 月曜日
15:05
リップルCEO「米国政府は、ステーブルコインUSDT発行企業のテザー社を標的にしている」
リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOはインタビューで、米国政府がステーブルコインUSDTの発行企業テザーに監視の目を強めていることを注視していると語った。
14:32
ユニスワップ創設者ら、SECの仮想通貨規制はバイデンの大統領選に悪影響と指摘
ユニスワップの創設者らは仮想通貨業界に対する米SECの姿勢を批判し、大統領選で現職バイデン氏の再選に不利になる可能性を示唆した。
12:18
JPモルガン、ビットコイン現物ETFの保有が明らかに
米JPモルガンはSECへ提出した書類の中で複数社のビットコイン現物ETFへの投資を報告した。ダイモンCEOはBTCに対して懐疑的な姿勢を保っている。
12:17
冴えない動きの続くビットコイン、15日にCPI控え様子見基調
暗号資産(仮想通貨)相場では、15日にCPI(米消費者物価指数)を控える中、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)相場の様子見基調が強まっている。売り優勢の局面を打開できずにいる。
05/12 日曜日
11:24
来週のビットコイン相場はPPIとCPIに注目、ネガティブならチャネル下限試すシナリオも|bitbankアナリスト寄稿
GW明けのビットコイン(BTC)相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ前大統領の異例発言に高い関心
今週は、米フランクリン・テンプルトンによる仮想通貨ソラナのレポート発表、ビットコインの累積トランザクション数の10億件到達、ドナルド・トランプ氏による異例の発言に関する記事が最も関心を集めた。
05/11 土曜日
15:00
ビットコイン上のステーブルコイン発行計画 Taproot Assetsのテストが進行
Lightning LabsのCEOエリザベス・スターク氏が、暗号資産(仮想通貨)ビットコインのブロックチェーンにステーブルコインを導入する新技術「Taproot Assetsプロトコル」について解説。ライトニングネットワークを使った即時、低手数料の国際取引が可能に。
14:00
「Friend.TechなどでBaseがイーサリアムL2を主導」フランクリン・テンプルトン分析
フランクリン・テンプルトンは、仮想通貨ブロックチェーン「Base」がFriend.Techなどソーシャルファイに牽引され、今後も代表的なイーサリアムL2であり続けると予想した。
12:45
日本代表団、スイスのDFINITY本部を訪れる
平将明氏および加納裕三氏を含む日本の代表団がDFINITY本部を訪問。DFINITYが推進するInternet Computerは、高速で広範なブロックチェーンベースのプラットフォームで、スマートコントラクトとデータシャーディングにより、効率的なWeb3アプリの開発を可能にする。
11:20
米SEC、コインベースの仮抗告を却下するよう申し立て
米SECは仮想通貨取引所コインベースとの裁判で新たな書類を提出。コインベースが証券性をめぐり求める仮抗告を退けるべきだと申し立てている。
10:00
著名投資家マーク・キューバン氏、SECゲンスラー委員長を批判
著名投資家マーク・キューバン氏は米大統領選挙で仮想通貨も争点の一つになると意見した。また米SECのゲンスラー委員長に批判を向けた。
09:00
米大手銀ウェルズ・ファーゴ、複数のビットコイン現物ETF銘柄を保有
ウェルズ・ファーゴを含むいくつかの金融大手はビットコインETFが1月にデビューしたのち、それらの取り扱いを開始した経緯がある。
08:00
米ARK、イーサリアム現物ETFの申請からステーキング要素取り除く
現在、5月中に仮想通貨イーサリアムの現物ETFが承認される期待はすでに大幅に後退。専門家らはその可能性を2ヶ月前の約70%から25%に引き下げた。
07:30
J・ドーシー氏「2030年のBTC価格は100万ドル超へ」
2030年のBTC価格は100万ドル超まで上昇する可能性があると強気な見方を示すなど、ジャック・ドーシー氏が仮想通貨ビットコインの魅力を語った。同氏は以前からビットコインを支持している。
07:00
ソラナJupiter、モバイルアプリのリリース時期発表
モバイル版の最新情報のほか、Jupiterは第三回のLFG投票の予定についても情報を公開。来週あたりに新たなローンチパッド候補の仮想通貨プロジェクトを公開し、5月22日から投票を開始する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア