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「若者よ、お金を作るのをやめなさい!」BISトップが仮想通貨を再び猛烈批判

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BISトップが仮想通貨を再び猛烈批判
中央銀行をメンバーとする組織、国際決済銀行(BIS)のゼネラル・マネージャーを務めるCarstens氏は、6月25日に新聞社Basler Zeitungからのインタビューを受け、以前2月の発言に続き、仮想通貨に対する批判的な考えを述べました。しかし、ブロックチェーン技術に関しては肯定的な考えが示唆されたことは注目に値すると言えるでしょう。
BIS(国際決済銀行)とは
1930年に設立された中央銀行相互の決済をする組織。通貨価値と金融システムの安定を目的として中央銀行の政策と国際協力を支援。2017年(平成29年)6月末時点で、日本を含め60か国・地域の中央銀行が加盟しており、日本銀行は、1994年(平成6年)9月以降、理事会のメンバーとなっている。

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国際決済銀行のCarstens氏が再度語る仮想通貨への批判

スイスのドイツ語新聞Basler Zeitungが、中央銀行をメンバーとする組織、国際決済銀行(Bank of International Settlements, BIS)のゼネラル・マネージャーであるAgustin Carstens氏(以下、Carstens氏)にインタビューを行いました。

以前2月にも、Carstens氏は、ビットコインやその他の仮想通貨が「陳腐な技術と支払いシステムに過ぎない」と語り、仮想通貨は「バブルであり、ポンジ・スキーム(詐欺)であり、環境破壊である」と批判的な発言をし、大きな注目を浴びていました。

そして、今回のインタビューでも同様に、仮想通貨に対して辛口なコメントを残しています。

まず彼は、仮想通貨がお金ではないと語り、通貨が持つ3つの機能となる『支払い手段・価値の尺度・価値の保存』としての役割のどの機能条件も全く満たしていないと主張しました。

さらに、仮想通貨の発行は、一からお金を作り出す行為であり、非常に先見的な方法で、短期的に大きな利益を得られるものとして過大評価されていると語り、お金を作り出すことの難しさを天才学者ニュートンの例を挙げて、以下のように説明しました。

過去を振り返ってみても、金(ゴールド)やお金を一から作り出すことへの意欲は絶えることはありませんでした。

しかし、それは過去に成功した実例はありません。天才と呼ばれたアイザック・ニュートンも一時は錬金に熱中し、ゴールドを作り出そうと試みていました。

実際彼は、多くの分野で成功したにも関わらず、この分野では成功することができなかったのです。

彼は、結局錬金を諦め、イギリスの王立造幣局長に就任し、コインの偽造を行う側でなく、取り締まる側に回りました。

私(Carstens氏)が若者に言いたいのは、”お金を発行しようとするのをやめなさい” ということです。

また、以下のように注意喚起しました。

若者は、その可能性とスキルをイノベーションに費やすべきであり、決してお金を再構築することに使うべきではありません。

お金を一から作ることができるというのは迷信なのです。

そして、Carstens氏は、信頼を無くすのは一瞬であるのに対し、信頼を築くには長い時間がかかることを述べました。

その対象として、中央銀行を挙げ、そのシステムへの信頼性は何十年もかけて積み上げられてきたものであり、簡単に代替されるものではないと語っています。

しかし、仮想通貨に対して批判的な考えを述べる一方でCarstens氏は、仮想通貨とその基盤にあるブロックチェーン技術は、明確に区別されるべきであり、今後その技術は実用性のあるものに応用されていくと予想しました。

既述の通り、2月にCarstens氏は、仮想通貨とその技術も陳腐なものであると否定していました。

しかし、未だ仮想通貨に対する考えは一貫して否定的であるものの、今回、ブロックチェーン技術に対して肯定的な意見を述べたことは大きな前進であると言えるでしょう。

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