CoinPostで今最も読まれています

サンフランシスコとロサンゼルスの名門校を現地取材:ブロックチェーンコミュニティを比較分析!

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

早稲田大学ブロックチェーンサークルBitBearsが海外名門大学視察
サンフランシスコ/ロサンゼルスに位置する米名門大学にブロックチェーンコミュニティを視察。

2018年9月後半にサンフランシスコとロサンゼルスに訪問し、名門大学のブロックチェーンサークルを中心に各地に点在するブロックチェーンコミュニティを視察し団体関係者と交流を図ってきた早稲田ブロックチェーン研究開発団体のBitBearsがその視察レポート記事を要約。

普段から海外のブロックチェーンスタートアップやプロジェクトをチェックされている方でもなかなか耳に入らない学生団体の動向を実際にBitBearsスタッフが目で見てきたレポート記事は必見です。

ロサンゼルス編

ロサンゼルスにある、名門大学南カリフォルニア大学、カリフォルニア工科大学、LA全体を巻き込み多様なコラボレーションを実現させる一大コミュニティ、LA BLockchain Lab – を取材。

南カリフォルニア大学 – 名門大学アカデミアのリソースをフル活用!

UCLAと並びロサンゼルスを代表する名門大学の南カリフォルニア大学。広々としていてとても綺麗なキャンパスにて私たちがお会いしたのは、IoT×ブロックチェーン技術を専門に研究するポスドクのGowri Sankar Ramachandran氏です。

南カリフォルニア大学のブロックチェーンコミュニティの特色は、各学部にGowri氏のようにブロックチェーン技術×それぞれの専門分野という形で研究を進める専門家が数多く存在することです。

例えばサプライチェーン、データベース、法律、ワイアレスネットワークなどを専門に研究しどのようにそれぞれの分野にブロックチェーン技術を応用できるか研究し論文を書いているそうです。

そんな専門家たちが週に一度集まって論文を一緒に読み実装した際の細かい技術的な問題について議論を行う個人的な勉強会から活動をスタートさせたそうです。

今では初心者編と上級者編に分かれた二つの学部生向けブロックチェーン授業を開講されていたり、学部のブロックチェーンサークル(Trojan Blockchain Society)のためにゲストスピーカーをよんでミートアップを開催したり、Gowri氏と専属の教授はすでに4〜5本論文を発表されていたりと、アカデミックな活動を中心にとても熱心に活動されていました。

すでにブロックチェーンの技術を日々研究する教授を沢山巻き込んで学部の生徒たちに質の高い教育を提供できるのは名門大学ならではのリソースの使い方だと納得しました。

公式ホームページは こちら

カリフォルニア工科大学 – ギークが集まるエンジニアリングの最高峰!?

東はMIT(マサチューセッツ工科大学)、西はCaltech(カリファルニア工科大学)と工科大学ライバル対決が有名な、西海岸を代表する工科大学のカリフォルニア工科大学。

代表のAustin Liu氏がCaltech Blockchain Clubというブロックチェーンサークルを発足したのは今年の5月とまだできて日は浅いサークルでしたが、さすがは名門工科大学!6月には卒業生コネクションを使い、Ethereum FoundationからコアリサーチャーのVirgil Griffith氏をお招きし、暗号学が最先端研究で抱えている課題や分散型システムついて登壇してもらったそうです。

これからも工科大学らしくハッカソンやブートキャンプなど暗号学やデベロッピングに特化してサークル活動を進めていくと代表のAustin氏は仰っていました。

公式ホームページは こちら

LA BLockchain Lab – LA全体を巻き込み多様なコラボレーションを実現させる一大コミュニティ

出典;BitBears

LA Blockchain Labは代表のHeidi Peaseさんのリードにより、LAに存在するUCLA、南カリフォルニア大学、カリフォルニア工科大学、UCアーバインなどの名門大学、スタートアップ、投資家、大企業、政府、NPOなど沢山の関係者を巻き込みコラボレーションプロジェクトを企画するLAの一大コミュニティです。

かつてはICOプロジェクトの集まるコミュニティとして名を馳せていたLAですが、エンジニアインターンやリサーチなど実務経験を積める機会を学生に提供したり、学生による学生のためのブロックチェーンコースを各大学にて開講するプロジェクトを進めたりと、「ブロックチェーン界の未来を担うデベロッパーやこれからブロックチェーン界で活躍していくリーダーを育てる」ことに注力しているそうです。

ファウンディングパートナーとしてはPanasonicも付いています。

公式ホームページは こちら

サンフランシスコ編

サンフランシスコに位置する名門校、UCバークレー、スタンフォード大学を取材。

UCバークレー – 実態はコンサルティングファーム!?サークルを超えたパワフルな一大エリート組織

Blockchain at Berkeley、略してB@B(バッブ)。

皆さんはこの名前を聞いたことがありますか?早稲田ブロックチェーン研究開発団体BitBearsが今回アメリカの西海岸までわざわざアメリカのブロックチェーンコミュニティを見に行きたいとこのプロジェクトを始動させたのは「UCバークレーのブロックチェーンサークルはどうもすごいらしい!」と彼らの噂を聞いたことがきっかけでした。

ネットで公式ホームページを閲覧し活動日の多さや活動内容の幅広さに驚いた瞬間を今でも覚えています。

実際に彼らを訪ねて視察しに行った日はちょうど “Clubsensus”という月に一回の組織運営についての幹部会議があった日で、また今年度が始まってから初めて一同が集まるクラブオリエンテーションの日でした。

まず今年度の幹部16人の発表から始まり、デザインチーム、内部管理チーム、エジュケーションチーム、R&Dチーム、対外管理チーム、コンサルティングチームなど沢山の部門で構成された強固な一大組織図や大企業を相手にしたコンサルティングプロジェクト、UCバークレーの大学自体と協力して作り上げたオンラインコースの教育プロジェクト、内部スタートアップのようなデベロッピングプロジェクトなど様々な活動内容についての説明を実際にその場に参加して聞くことができ、圧倒されました。

また、今後は大人数の多様な学生コミュニティというより、組織としてのブランディングを意識した少数精鋭のエリート組織にしていくということで、入部する際にオンライン試験や面接・グループディスカッションなど何段階にも及ぶ試験がある点も特徴的でした。

公式ホームページは こちら

スタンフォード大学 – ライバル校UCバークレーとは対照的な起業家精神旺盛なオープンコミュニティ

最後に紹介するのは、シリコンバレーのライバル校としてUCバークレーと同じくらい、もしくはそれ以上にその名を轟かす名門校、スタンフォード大学のStanford Blockchain Collectiveという学生団体です。

幹部として団体を支えるVince McPhillip氏とお会いし、キャンパス内をツアーしてもらいながらどのような団体か詳しくお話を伺ってきました。

幹部の役職や部門などが階層構造的に組織化され、法人のように収益もあげながら運営されているUCバークレーのBlockchain at Berkeleyとは対照的に、スタンフォード大学ではプロジェクトを回す個人個人が集まるオープンコミュニティ、”Collective” として団体を運営していると仰っていました。

スタンフォードは起業家が自ら育ち成長して巣立っていく大学だということを強く強調し、「シリコンバレーのブロックチェーン業界でイニシアチブを取るのであればコンサルティングなどで誰かのために働くのではなく、自分でプロジェクトを回しいずれは起業すればいい。

そのようなことを応援していけるような、ブロックチェーンを学びたい人が集まり情報共有できる場を提供できる誰でもウェルカムなコミュニティとしてずっと存続させていきたい」そうです。

ブロックチェーンの学生団体らしく組織運営的にも非中央集権で自律的なホラクラシー運営を意識されているそうです。

また、大企業に対してのコンサルティング活動などや、そこから得られるスポンサーシップなどにも『タダでもらえるものは無い。』と企業の色が付く点を懸念し、フラットな組織として維持していくスタンスを取っている彼らとしては懐疑的に思っているようでした。

BitBearsをはじめとした日本ブロックチェーンコミュニティ

出典;BitBears

今回はBitBearsが自ら企画し、海外の学生コミュニティを訪問。様々な方々にお会いし取材したレポートとなります。

日本のブロックチェーンサークルの中でも毎週熱心に活動をしているの一つとなります。

他大学の方々も毎週の勉強会に参加もできるそうなのでぜひご興味がある方参加して見てはいかがでしょうか?

また、日本でも Cryptoage と呼ばれるブロックチェーン・クリプトエコノミー領域の情報を共有、未来を考察する新しいコミュニティがあります。

オフラインでの勉強会やMeetupなども企画しており、毎回非常に話しやすいコミュニティです。

CoinPost イベントページよりCryptoage主催のイベントも公開していますのでまずは足を運んでいただけたらと思います。

CoinPostからもこうした学生メインコミュニティが今後の日本ブロックチェーン業界を盛り上げている現状を取材していきたいと思います。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/13 月曜日
15:05
リップルCEO「米国政府は、ステーブルコインUSDT発行企業のテザー社を標的にしている」
リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOはインタビューで、米国政府がステーブルコインUSDTの発行企業テザーに監視の目を強めていることを注視していると語った。
14:32
ユニスワップ創設者ら、SECの仮想通貨規制はバイデンの大統領選に悪影響と指摘
ユニスワップの創設者らは仮想通貨業界に対する米SECの姿勢を批判し、大統領選で現職バイデン氏の再選に不利になる可能性を示唆した。
12:18
JPモルガン、ビットコイン現物ETFの保有が明らかに
米JPモルガンはSECへ提出した書類の中で複数社のビットコイン現物ETFへの投資を報告した。ダイモンCEOはBTCに対して懐疑的な姿勢を保っている。
12:17
冴えない動きの続くビットコイン、15日にCPI控え様子見基調
暗号資産(仮想通貨)相場では、15日にCPI(米消費者物価指数)を控える中、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)相場の様子見基調が強まっている。売り優勢の局面を打開できずにいる。
05/12 日曜日
11:24
来週のビットコイン相場はPPIとCPIに注目、ネガティブならチャネル下限試すシナリオも|bitbankアナリスト寄稿
GW明けのビットコイン(BTC)相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ前大統領の異例発言に高い関心
今週は、米フランクリン・テンプルトンによる仮想通貨ソラナのレポート発表、ビットコインの累積トランザクション数の10億件到達、ドナルド・トランプ氏による異例の発言に関する記事が最も関心を集めた。
05/11 土曜日
15:00
ビットコイン上のステーブルコイン発行計画 Taproot Assetsのテストが進行
Lightning LabsのCEOエリザベス・スターク氏が、暗号資産(仮想通貨)ビットコインのブロックチェーンにステーブルコインを導入する新技術「Taproot Assetsプロトコル」について解説。ライトニングネットワークを使った即時、低手数料の国際取引が可能に。
14:00
「Friend.TechなどでBaseがイーサリアムL2を主導」フランクリン・テンプルトン分析
フランクリン・テンプルトンは、仮想通貨ブロックチェーン「Base」がFriend.Techなどソーシャルファイに牽引され、今後も代表的なイーサリアムL2であり続けると予想した。
12:45
日本代表団、スイスのDFINITY本部を訪れる
平将明氏および加納裕三氏を含む日本の代表団がDFINITY本部を訪問。DFINITYが推進するInternet Computerは、高速で広範なブロックチェーンベースのプラットフォームで、スマートコントラクトとデータシャーディングにより、効率的なWeb3アプリの開発を可能にする。
11:20
米SEC、コインベースの仮抗告を却下するよう申し立て
米SECは仮想通貨取引所コインベースとの裁判で新たな書類を提出。コインベースが証券性をめぐり求める仮抗告を退けるべきだと申し立てている。
10:00
著名投資家マーク・キューバン氏、SECゲンスラー委員長を批判
著名投資家マーク・キューバン氏は米大統領選挙で仮想通貨も争点の一つになると意見した。また米SECのゲンスラー委員長に批判を向けた。
09:00
米大手銀ウェルズ・ファーゴ、複数のビットコイン現物ETF銘柄を保有
ウェルズ・ファーゴを含むいくつかの金融大手はビットコインETFが1月にデビューしたのち、それらの取り扱いを開始した経緯がある。
08:00
米ARK、イーサリアム現物ETFの申請からステーキング要素取り除く
現在、5月中に仮想通貨イーサリアムの現物ETFが承認される期待はすでに大幅に後退。専門家らはその可能性を2ヶ月前の約70%から25%に引き下げた。
07:30
J・ドーシー氏「2030年のBTC価格は100万ドル超へ」
2030年のBTC価格は100万ドル超まで上昇する可能性があると強気な見方を示すなど、ジャック・ドーシー氏が仮想通貨ビットコインの魅力を語った。同氏は以前からビットコインを支持している。
07:00
ソラナJupiter、モバイルアプリのリリース時期発表
モバイル版の最新情報のほか、Jupiterは第三回のLFG投票の予定についても情報を公開。来週あたりに新たなローンチパッド候補の仮想通貨プロジェクトを公開し、5月22日から投票を開始する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア